第4話「夜は長く温かく──」

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「意外と安く済んだな」

 札を提出し、商品と代金を交換したあと異次元収納袋アイテムボックスにそれらを詰め込んだバズゥ達は、薄暗くなった村を歩く。

 向かう先は今夜の寝床を提供してくれたザラの工房だ。


「うん! ──楽しかった! ……ありがとう、バズゥ。こんなに安く買えるなんてビックリした、その……髪飾りも、──(ありがとぅ」


 最後のほうは何故か尻すぼみになっていったが、キナは恥ずかしげに目を伏せてお礼をいう。


 うむ。

 実際、言葉通りすさまじく安かった。

 それとは裏腹に、購入できた荷物は多く──キナの仕入れ能力の高さを見る思いだ。


 今、バズゥが手に持つものは、今日使う分のちょっとした食材とキナの髪の上で鎮座する瀟洒な髪飾りのみ。

 交易所の受付でお金を払い終える頃には、キナの機嫌も元通り。

 この子は後に引きずらないので、とてもいい子だと思う。


 ──二人してザラの工房への短い距離をゆっくりと歩く。


 サラサラと風が流れて、刈り入れの終わっていない麦畑を揺らしていた。


 まるで波打つポート・ナナンの海のように、

 ザワザワとファーム・エッジの麦畑がさざめく。


「良い風……。ファーム・エッジは、温かいんだね」

「そうだな。海風の厳しいポート・ナナンとは大分違うな」


「うん……」


 離れてからいくらも経っていないのに、さざめく麦穂に故郷のポート・ナナンに思いを馳せているらしいキナ。


 まだ……彼女の心は、あの村にあるのだろうか。


「……キナ。その、なんだ。──辛くなったらいつでも言えよ?」

「ん? うん。……どうしたの急に?」


 いや……。なんだろうな。わからん……。


「わからん……。わからんが──。ただ、お前にはいつも笑顔でいて欲しい」

「え? ぅ、うん~?」


 やべぇ。すげぇクセェこと言ってるぞ俺!


「あー……忘れてくれ」


 そうだ。一々キナに了解を求めるなんて虫が良すぎるな。

 この子は我慢強い。そうそうに声をあげる子じゃない。


 だけど、そんな子が……。

 キナが────辛い、帰りたい……! そう言ったならば、黙って超特急で送り返してやればいい。


 エリンのことも大事だが、俺にはキナのことも無茶苦茶大事だ。

 だから、どっちを取るか──なんてナンセンスなことはしない。


 ……俺は欲張りなんだ。

 愛する家族を選ぶなんてできない……。だから、どっちも優先するし、どっちにも尽くしたいと思う。


「ふふ……変なバズゥ」


 クスクスと涼し気に笑うキナ。

 麦穂を揺らす風は、キナの髪も優し気に揺らしていた。フワリと漂う甘い匂いはキナの香りなのだろう。


 何とはなしに、クシャクシャとキナの髪を撫ぜると、くすぐったそうにするも拒絶はされなかった。


 寄り添うように歩く二人は、ザラの家までの短い距離を楽しむ。

 

 その二人を見守る様に。季節外れの羽虫が小さな鳴き声を上げている。

 それは冷やかすような茶化すような……。それでも、その美しい鳴き声は、バズゥにもキナにも優し気に聞こえるのみだった。


 りー……。


 リー……。


 内陸のファーム・エッジは温かい冬を迎えつつある。

 この羽虫もそのウチ姿を消す様に息絶えるのだろう。だが、今はまだ元気に鳴き声を上げ、伴侶を求めるのみ。


 隣村で、小さな旅行気分を味わう二人は、どこかくすぐったそうにしつつも、家族がともにいられる小さな幸せをかみしめる様に、ゆっくりゆっくりと歩いていた……。




 そして、ザラの家の明かりを目にすると────。


 今日ここを訪れた時と同様に、ザラが椅子にどっかりと座っており、テーブル替わりの樽から酒を開けていた。


 つまり、


 ………………。



「なぁに乳繰りあってんだか──」


 ──ずっと見られてました。


「乳繰り合ってないっつの!」「乳繰り合ってません!」


 ぐは……無茶苦茶、恥ずかしい。


「ガハハハ。ええのう若いもんは~……バズゥもそろそろ、嫁──」

「黙れ、腐れジジイ」


 樽の上で、フォークがブッ刺してあったでっかいハムをむんずと掴むと、ザラの口に押し込んでやった。

 余計なことを言う口は塞いでおくのが吉だ。

 うん、俺正解。


「ぶほッ! ……もぐもぐ、ぷぅ……殺す気か! このガキャ!」

 一口で食いやがったよ、この爺さん。

 ってか、

「仕事してるんじゃなかったのかよ!?」


 一日で仕上げるとか言ってたくせに、もう酒飲んで酔っ払ってやがる。


「アホぉ! 粗方終わっとるわ! 細かい仕上げは夜にはできんわい。ワシも歳じゃからの、暗い中での作業はせんッ」


 ……あーなるほど。


 魔力由来の明かりでもなければ、危なっかしくて木の細工は出来ないわな。

 炉の前でガキンガキンと、鉄を鍛えるならともかく、注文のほとんどは木の細工作業になるのだから当然か。

 削り出し作業は暗闇ではできない。


「わぁったよ……任せるから。あー、俺達はもう休ませてもらうぜ?」

「あーあー、好きにせい。金は代金に含めとくから、好きに使うがいいさ。──メシは適当に弟子どもの余りもん食っとけ、気に入らんなら厨房を使ってもいいぞ」


 シッシ、と追い払うような仕草。

 酒をグビリと舐めると、キセルを吹かす。


 ──プッカ~。


 酒にタバコ。……道楽ジジイだね~。


 キナはからかわれて顔を真っ赤にしていたが、丁寧に礼を言う。

「あ、ありがとうございます!」


 ……爺さんなんざほっとけ。


「ほほー……エエ子じゃの~。ほうじゃ、ほうじゃ、風呂も湧いとるからあとで入るがいい。──弟子は近寄らせんから安心せい」


 ザラん家の風呂か……。

 ……男ばっかりだしな。


 銃の試射してる時も後も、なんかキナは偉く注目されていたな。


「つーか爺さん。テメェが覗くなよ? 覗いたらメスタム・ロックまで蹴飛ばすからな」

「ぬかせ、小僧ぉ」


 口汚くののしり合っているが、どっちも本気で言っているわけではない。

 バズゥもザラもこれが普通なのだ。


「け……。んじゃ、また明日な。──爺さんも外で酒飲んでると風邪ひくぜ?」

「あーあー、わぁっとるよ。……ウチのがうるさくてな」


 これこれ、と煙を燻らせているキセルを示す。


 ……なるほど。タバコの匂いを嫌うものは多い。

 多分、奥さんあたりに「外で吸え!|と怒られているのだろう。

 ──納得だ。


「ほどほどになッ」

「あいよ~」


 全然聞いてねー、とばかりにポカァと煙で輪っかを作るザラ。

 それを肩をすくめて見送ると、バズゥもさっさと家の中に入る。


 キナは少しオロオロしていたが、ペコリとザラに一礼すると、バズゥを追って家に入った。


 …………。


 その仲良く並んだ二人の背中を見送るザラ。


「……素直じゃねぇな~。バズゥも、嬢ちゃんも──」


 へへッ、とニヒルに笑うザラだったが、「へ~~くっしょん!」と盛大にくしゃみをブチかましていた。


 ……やはり寒いのだろう。


 ポート・ナナンに比べれば暖かいとはいえ……もうじき冬の近づく秋の夜長……。





 外で月見酒と洒落こむには少々厳しい時期だった。



※ ※




「はぁ~……いいお湯だったー」

 ほんのりと頬を赤く染めたキナが、ゆったりとした寝間着姿で宛がわれた部屋に戻ってきた。

 ザラに宛がわれた部屋は屋根裏で少々埃っぽかったが、ササっと手早くキナが掃除をしてしまったので、今はさほど気にならない。


 古びた道具を脇に退けただけの寝床だが、布団を一組貸してもらったので寝る分にはさほど困らないだろう。


 ちなみにバズゥはとっくに風呂から上がっている。

 わざわざキナ用に仕切りを作って風呂桶を準備してくれる当たり、ザラには大分気を遣わせている気がするが、まぁそこは甘えようと思う。


 風呂の湯を準備すること自体はさほど面倒でもないんだとか?


 元々、火を使う工房では余熱を利用してボイラーを沸かしているらしい。

 炉の火を落とすわけにもいかないので、長持ちする泥炭を利用して作業のない時間帯は火を維持しているらしい。


 おかげでザラの家はとても暖かい。


 一見してボロ屋だが、流石は職人の家。

 工房と連接していることもあって、そこからの熱を利用して張り巡らせたダクトで上手く温めているらしい。

 似たような作りはポート・ナナンのバズゥ達の家でもやっていたが、規模も技術も全く違う。


 おかげでこの季節でも薄着で居られる。


 バズゥは旅着──というかまんま勇者軍の野戦服だが、それを脱いでいつもの甚平姿になっている。

 替えの衣服や、ラフな格好というのは非常に重要だとバズゥは経験則から知っていた。


 そのため、キナにも色々と服を準備させた。


 いま彼女が着ているのは、旅着ではなく、いつもの割烹着だ。

 ボロボロで色々な染みがこびりついているが彼女はこの格好が一番楽なのだという。


 まぁ、借金時代は服のほとんどを、利息の形(かた)に持っていかれたため、これしかなかったというのもあるのだろうが……。


 流石にエプロンはしていない。だが、この草色の割烹着を見ると──あーキナだな~という雰囲気がするのだから、イメージと言うのは面白い。


「飲むか?」


 バズゥは自身が持っているカップを掲げて見せる。

 中身は今日買ったばかりのワインだ。


 ファーム・エッジ製だか輸入品だか知らねども、……安くてうまい。

 ツマミに炙ったベーコンと、同じく少しだけ炙ったチーズを食べる。

 箸休めに塩漬けにしたオリーブの実も忘れない。

 ほんとうはプラムモドキが良かったのだが……あれは貴重品だ。今はその時じゃぁない。


「うん、頂くね!」


 バズゥのカップを受け取ると、一息にクピクピと飲んでいくキナ。

 風呂上がりで少し喉が渇いていたのだろうか? 半分ほど残っていたワインはあっという間になくなった。


 そのまま、二人して狭い屋根裏のスペースにある布団の上に座ると談笑しながら飲み始める。


 キナに飲み干されてしまったので新たにワインを注ぐと、薄暗いランプの照明下では真っ黒に見える液体がコプコプコプ……と、瓶のなかに空気を吸い込みつつ流れ落ちる心地よい音を立てた。


 それを一口のみ、そのままキナにカップを渡す。


 これ一つしかないのだから、しょうがない。 

 勿論キナの旅荷物の中には彼女用のカップもあるのだが、一々出すのも面倒くさいからな。

 だから、バズゥはワインの瓶をそのままラッパ飲みする。


 その前に、


「キナ」

「うん」


 二人して微笑しながら、カップと瓶をカチンと当てる。


「「乾杯」」


※ ※


 ははは、

 あはは、

 

 ──乾杯の一言。

 そこから始まる楽しい一時。


 そして、深い秋の長い夜の一時が訪れる。


 田舎の小さな工房で……暖かい空気の流れる屋根裏の一角。

 ランプの明かりがユラユラと二人の姿を揺らし、アルコールが優しく思考を溶かした。


 ふふふ、

 ははは、


 …………キナと二人。


 旅先に逗留し、安いワインと質素なツマミで夜を楽しむ……。

 バズゥにとっても、キナにとっても掛け替えのない心地よい空間だった。


 …………。


「それとってくれ」

「はい」


 バズゥが用意したツマミを二人で分け合って食べる。

 食器は一つ。

 オリーブは瓶から直接──だ。


 ナイフを使って直接食べる。

 キナは指でそのまま。

 手についた油をチロリと舐める姿がどこか愛らしい。


「やー……晩飯は凄かったな」

「あー……うん……」


 あはは、とキナが曖昧な顔を浮かべる。

 一応メシも準備してくれたのだが、まぁこれが随分と大雑把で……。


 大量に汗をかき、朝から晩まで力仕事をしている職人だからだろうか? 量だけはすさまじく、味はとにかく塩っからい。


 メニューは単純。

 肉。芋。……以上。


 適当にぶった切った肉を暖炉に突っ込んで、あとは焦げ目がつこうが、つくまいが放置。

 食べたいときに食べたい奴がナイフでこそぎ落として、焼き加減を調整して食うというもの。


 味付けはないので、自分で塩やら何やらをかけるのだ。

 芋は吹かしただけで、そこにドカンとバターを放り込み、塩をぶっかける。

 おかげで味に物凄いムラがある。


 ……そんな感じのメニューを出されてポカンとするキナ。

 バズゥも何度かお相伴に預かったことはあったけど、キナの手料理に慣れてしまったこともあり、少々唖然とする。


 とは言え、全く食わないのも失礼かと思い、肉を少々、芋一個をいただくと塩分控えめで、程ほどにしておいた。

 味は…………とても、普通だったと言っておこう。



 そんなこんなで、実を言うとバズゥもキナも少々腹が空いていた。



 簡単なツマミしか食べていないので、いまいち腹に溜まらない。

 ドカンとしたものを食べながら飲んでもいいかもと考えているが……さすがに、このスペースで料理は難しい。

 厨房を借りるのもそれはそれで失礼にあたりそうだ。

 コミュ障のバズゥとはいえ、それくらいはわかる。


 そのため、ほとんど手を加えないで食べられるものをチマチマと食べているのだ。保存食だから、味気ないと言えば味気ないのだが……。

 キナの手にチーズを軽く炙って乗せてやると、惜しむようにチミチミと食べる。

 バズゥはバズゥで、ワインを傾けつつベーコンをカミカミ。


 うん。

 普通だな。


 同時にオリーブの瓶に手を伸ばし、中でぶつかるとキナが恥ずかしそうに手をひっこめる。

 ……なんで顔を赤くしてるねん? ──お酒のせいだよね。


「ほら」

 オリーブを二個を手に取って、キナに渡してやる。

「ありがと」

 チュプンの指ごと食べるキナ。

 そこまで美味しいわけではないので、こってりした味を誤魔化す箸休めでしかない。

 彼女も指の表面を舐めつつ、微妙な顔。


 キナと飲む酒は楽しいのだけど、もう一つ、こう……捻りが欲しい。


「なぁ」「ねぇ」


 ん?


 どーぞ、どーぞ。

 いえいえ、どーぞ。


 キナが恥ずかしそうに俯きながら、

「お、お腹空かない?」

 ですよね~。

「ちょっとな……」


 ──ぐー……きゅるるるう。


 酒を飲んだおかげで更に空腹感を感じてしまう。

 

 しゃーなし、

「あーパンでも出すか」

 保存用の堅パンはさすがに食べる気がしないが、黒パンならまだマシだろう。


「ううん。もっと簡単で美味しいもの食べましょ」

 パチンと頬の横で手を合わせてキナがニッコリ。


 ???


 ここで料理するつもりか?


「狭いぞ」

「大丈夫。ナイフ貸して」


 ん? はい。


 キナはナイフを受け取ると、今日買ってきた品物を袋からを取り出す。

 あ……例の干し柿か。


 一個一個が結構デカいので確かに食いでがありそう。


「このままじゃちょっと大きいから、半分にして──っと」

 器用に手の上で柔らかい干し柿を縦に半分コ。


「きっとこの果実。炙ると美味しいと思うの」


 あ、炙る?


 そう言って、キナはランプの上に干し柿を半分にしたものを置く。

 ランプ自体がさほど大きくないから一個しか置けないものの、これならさほど面倒でもない。


「でー……ちょっと塩を振って、バターを乗せて、」


 お、なんかうまそう。


「ホンの少し魚醤を垂らす……と、はい。どうぞ」


 キナはそう言って干し柿を手渡してくれた。

 香ばしさの中に甘い匂いが漂う。

 そこにバターのオイリーな湯気がたち、上手く調和している。


「……思い付きだから美味しいか分からないけど」

 キナは少し恥ずかしそうに答える。


 おいおい──キナちゃぁん!?


 ……旨いにきまっとるやん!


 キナが自分の分を作り始めているのを眺めながら、まずは一口。

 前歯で挟むようにシャクリと齧り取る。


 もにゅもにゅ……。


 お!?


 あ、甘いッ。

 めっちゃ甘~い!!


 何と言っていいのだろうか……。試食で食べた時より遥かに甘くなっている。

 しかも、甘ったるさが胸に来るような甘さではない──上品な甘さ。


 これは旨い!


 そこに後追いで来るバターの風味が味に深みを与えるとともに、塩が甘さを際立てている。

 さらに、ちょろっと垂らした魚醤が甘さの中にある果実由来の渋みを引き出している。


 むー……オヤツのようであり、オードブルのようであり……小鉢料理のようでもある!


「んまい!」

「ふふっ。良かった」


 ニコニコ顔のキナが自分の分をパクリ。


 その間にさらにもう一個準備して焼いている。

 ……結構買ったからな。


「ん~♪ あまぁい!」


 ほふぅぅ──と、キナが頬を抑えて幸せそうな顔。


「んッ。んッ。んッ」

 バズゥも残り半分を口に入れて味わう。

 甘いだけでなく、一味も二味も加わっているため満足感もあるし、酒にも合う。


 それに、


「結構腹に溜まるな」

「ね!」


 はい、とキナから追加を手渡される。

 

「んぐ……。んまい」


 今度はワインを瓶から飲みつつ一口。

 

 ……あ、これ合うわ。


「キナも飲め飲め」

 作業の合間を見繕って、キナのカップに注いでやる。


「ん。ありがと」

 クピクピのみ、モグモグ食べるキナは小動物のようでやたらと可愛い。

 お酒のせいで真っ赤になった耳。

 思わずそれをピンピンとつつくと、


「何なに~?」


 ピコピコ耳が動いてくすぐったそう。


「いやー、何かな~」


 やべー、楽しい。


「もーくすぐったぃ~!」


 あはははは。

 わはははは。


「はい。オカワリ」

「おぅ、あひがほー」


 ん~?

 さっきも貰ったような?


「キナぁ? これ何個めー?」

「んー? わかんにゃい」


 あれ?


「ワインどこ?」

「飲んじゃったよ~?」


 ん?

 んん?


「もう一本いっとくか?」

「うんー。にょむにょむ飲む飲むー……」


 もはや、干し柿を炙るのもおっくうになって来たのかキナはグデーっとしながらバズゥに背中を預ける。

 バズゥはバズゥで後ろ手に体を支えつつ。股座にキナを抱き込んで、耳を思う存分ピコピコする。


 食べるのも、段々大雑把になり始め、キナはチーズの塊を手に炙ったり焼いたりしながらパイの様に齧る。

 バズゥは豪快にベーコンの塊をモリモリと。


 二人で一本のワインをラッパ飲みし合ってケラケラ、アハハと笑う。


 なんだろうね。

 すごく気分が良い──────。


 ふわぁぁぁぁ……。

 眠ぃ。


 眠いねー……。


 …………。



 すー……。




 やたらアルコール臭い寝息が狭い屋根裏部屋に二つ──。




────────────────────

少しづつ再開……!


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