第251話――復活はしていないようです

 長らくぶりです(o_ _)o))

 すっかり話を忘れてしまっていました(;'∀')

 これからは定期的には投稿していきたいと思います!!


 ~ここ最近の簡単なあらすじ~


 *ダンジョン教なんていう、ダンジョンは素晴らしいとかいうとち狂った団体がでてきて、勇者こそダンジョンに選ばれたスゴイ人とか言って香織さんをおびき出そうとしている。そしてそれは各国に根深く浸透していて、ギリシャでスタンピードが起き、無辜の人々が被害にあっているにも拘わらず、勇者を召喚し様と必死になってギリシャに助けに入る様子はない。そんな世界に嫌気がさして、香織と愉快な仲間たち……じゃなくて、一太と香織とかしましい召喚獣たちはダンジョンにこもりっきりになっていた。


 ―――――――――――――――――――――――――

 間が空きすぎて忘れてるから簡単なあらすじをとの要望を頂きましたので、超簡単ですが最近のあらすじを載せさせて頂き増した。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――



「魔王は姫を解放しろ!」


 こんな言葉が最近地上では流行っているそうです。

 これ、日本だけじゃなくて世界中で叫ばれちゃってます。


 魔王と聞いて思い出すのは例の草履取り若狭だけど、彼が復活したとか実はクローンがいたとかそういう話ではないんだよね……ちょっとどこかで期待していたんだけどさ。まぁもし復活なんかしていたらしていたでかなり面倒くさいとは思うんだけど、お笑い枠としてはアリかななんて思ったりもしたりして……。


「本当にヒドイよね、勝手に想像して一太くんを魔王とか。わたしも姫なんて……ねぇ」


 俺が魔王で香織さんが姫らしいですよ?

 ヒドイって言葉が若干棒読みっぽいのは気のせいですか!?

 姫のところでちょっとニヤニヤしてるんだけど……しかも肯定しろという圧力を感じるんですけど!?

 可愛いとかキレイとか散々言われてきて慣れていると思ってたんだけど、どうやら嬉しそうです。まぁ喜んでくれて機嫌がいいなら問題ない……いや、ある! 俺の魔王扱いには断固として抗議したいです!! 

 ちなみにこっそりとステータスを確認してみたけれど、NINJAは変わってなかったので一安心ですよ。


「主様を魔王だなんて! 有象無象のくせにとんでもないヤツラですよ」

「本当ですよ。主様に魔王だなんて似合いませんよ」

「魔王というよりも、最後まで謎の怪しいヤツがせいぜいいいところですね」

「もしくは序盤でうっかり簡単にヤラレルモブ」

「そんな事よりも新しいブラシが欲しいです」


 つくね、あられ、ハク、うどん、ロンの言葉ですよ。

 最初はフォローしてくれていると思ったんだけど、完全にコレ悪口だよね? バカにしてるよね?

 どれほどの力を手に入れても、所詮俺はモブ顔だなんて事はわかってるけど……けど……バカヤロー! 

 あとロン!少しは興味を持てっ!そしてお前は毛皮じゃないからブラシなんていらないだろ……あっ、背にある毛に必要なんですね、すみません……鱗を肌に押し付けて巻き付かないでください。


「みんなの言う通りだよ。死んだ魚のような目をした魔王なんているわけないのにねっ」


「ねっ」じゃないですよ、香織さん!!

 もしかしてとは思ってたけど、分身と本体の見分けを師匠たちと同じように目で判断していたんじゃないですよね?

 ちょっ、なんで目を逸らすんですか?


「ほ、ほらっ人間顔じゃないから、ねっ!」


 おうっと?

 フォローする振りをして香織さんがトドメを指しにきたんですけど?


「……一太くんのいい所はいっぱいあるから」

「例えば?」

「……恥ずかしいからまた今度ね」


 全然恥ずかしそうじゃない件。

 まさか身内に敵が居るとは思いませんでした……泣きそうです!


 と、とにかくこんなに普通な俺を捕まえて魔王とかヒドイ話ですよ。

 どうしてこんなことを言われているかというとですね、例のダンジョン教がやっぱり思いっきり関係しているようです。

 まず矛先になったのは一全流だった。例の織田信長が本能寺の変で死んでいなくて……なんて話は出なかったようだけど、魔王信長に仕えていたという事で標的にされたんだよね。つまり魔王の手下の子孫で、その考えなどを引き継いでるに違いないって。

 これはですね、まぁブチ切れてましたよ師匠たち。で、政治力やらロビー活動やらから始まり、テレビを始めとした各メディアで否定しまくってたけど、その否定部分が信長が第六点魔王と名乗ったというのはルイス・フロストの捏造だとか、ちょっとずれた話をしまくってたんだよね。

 俺たちの魔王のイメージってファンタジー的なものを考えるけど、そもそも戦国時代とかでの魔王は仏教用語らしいから、ダンジョン教とかそれに踊らされている人たちの言う意味とは全然違うんだってさ。

 まぁとにかく、毎日どの番組を付けても『第六天魔王とは仏教用語である上に、本当の織田信長は心優しき素晴らしい人物だった』的な検証番組やらばっかりだった。

 さすがにそこまでやると、相手も攻め続けるのは無理だと判断したんだろうね、次第に声は小さくなっていったと思ったんだけど、そんなに簡単に諦めるようなヤツらじゃなかった。


 次の標的は俺になったってわけ。確かに香織さんと行動を共にしているのは、現時点においては俺だしね。

 しかもだ、俺が炎獄とか使って一面を炎に変えている写真……多分どっかの国の衛星から撮られたっぽいのを大きく映し出し、こんな事を出来るのは人間じゃない、つまり魔王だ。なんてムチャクチャな事を言い出したんだよね。

 で、香織さんのような可愛い女の子と共にいる俺に嫉妬したヤツラがそれに便乗し大騒ぎしているってわけだ。


 いや、本当に、次から次へと色々よく思い付くよね。

 ってかそのせいでいっこうに地上で外に出る事が出来ないんですけど!!

 ちなみに9000階層から先には進んでいない。

 他にやる事もないから進んでもいいんだけど、なんかテンションがダダ下がりだしね。

 いっその事、世間の言う通り魔王ムーブで世界を滅ぼしてやろうかとか考えちゃうよ。まぁそうなると敵として師匠とかが出てきそうだからやんないけどさ。




「如月くん、一回死んでみないか?」


 食糧補給に地上に戻ったら、突然師匠が変な事を言い出した。

 種馬と魔王信長の件からストレスで狂ってしまったのかと思ったけど、どうやらそうではないらしい。信長の話から始まって、現在俺が魔王にされて世間で叩かれているのは、偏に香織さんを表に引っ張り出したいわけだ。ダンジョン教がその先香織さんをどう扱う気かはわからないけれど、若狭の時のような人体実験などを行うのだろうと推測されている。

 そこで、適当に端末や装備の一部を発見させた上で、大々的に葬式をあげて香織さんが死んだ事にしてしまおうという魂胆らしい。でもそんな事したら香織さんは二度と表を普通に歩けないんじゃないかと思うんだけど、今ある戸籍なども死亡扱いにすればさすがに相手も信じるだろうし、その内執着する事もなくなるんじゃないかって事だ。で、当の香織さんには新たな戸籍を用意するし、別に名前なども変える必要はないらしい。

 ……新たな戸籍を用意するとか、どんな手段?ってちょっと気になったけど、なんか師匠の笑顔が怖かったので賢く黙っていました。俺は成長するんですよ、ええ。


 今の状況を収めるにはそれしかないのかと、香織さんの両親を含め色々話し合いました。

 ご両親は自分たちの戸籍から香織さんの名前が消えるのは悲しいけれど、いつかは嫁に出て戸籍も別になるのだから問題ないとの事でした……それって、それって俺の戸籍に入る。つまり結婚って事ですか!?○クシィ買ってきた方がいいですかね!?


「……状況を考えろ。とりあえず爺さんを呼んであるから外で鍛錬でもして、その喜色悪いニヤケ面を消せ」


 師匠に外に放り出されました。

 ってか俺も当事者なのに外に出すってどうなのさ!! 


「一太よ、久しぶりの手合わせじゃ、楽しもうかのう」


 えっ爺ちゃんだよね?どんだけ若返り薬飲んだの!?

 めっちゃ若くなってるしキレがいいんだけど!?

 ねぇ、いくらスキル不使用だからといっても、9000階層に行けている俺となんで互角に渡り合えるの!?

 えっ、師匠も話が終わったから参戦する??


 久しぶりにボコボコにされた……。

 鍛錬が足りないとか言われたんですけど……やっぱり信長って魔王だったんじゃないですか!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る