第176話ーーホラーな階層
ゴーレムの合体は、一体づつがトランスフォームして腕・足・胴体といったそれぞれのパーツになっての合体ではない。どうやらそこまでの機構はないようで、ただ単に5体が光ったと思ったら1体になっているだけだ。だが強度が多分5体分の硬さになっているのと、重くなったはずなのに5倍のスピードになっている。
不思議過ぎるけど、深く考えるのは止めたよ。ダンジョンだからって事で納得する事にした。
今思う事は、最下層に到達する事が出来たなら、ダンジョンさんにこの謎なりを問い質す事は出来るのかな?って事だけだね。
ダンジョンさんのこだわりはともかくとして、このゴーレムは1020階層まで続いているみたいなので、適度に相手をしながら1020階層に移動して、そこで当面の修行を行う運びとなった。
俺は基本的に他の階層のゴーレムと戦った時と同じようにまずは木刀で、その後は素手での戦闘だ。だけど今回は分身たちは出すけど延々と九字印を切り続けて、魔力、怪我、体力を回復し続けさせているだけだ。
そして師匠たちと同じように、わざわざゴーレムが合体するまで待って開始する。
つくね・ハク・あられ・ロンがチラチラこちらを見て、「私たちも合体しませんか」的な目をしてソワソワしているけれど、それだと修行にならないから無視してるよ……
そういえば最初に試してみて以来、武器防具になって貰ってないから、いつかせざるを得ない時の事を考えて1度装着しての訓練も必要だとは思うけど、今じゃないんだよね。
同時にスキルのレベルアップもやらないといけない。まだ色々途中なものも多いし。
そんな現在のスキルの成長具合は……
◆
火遁(MAX)……火球(MAX)―火の玉を前方に10個同時に放出できる。
……火矢(MAX)―火の矢を前方に10個同時に放出出来る。
……炎雨(MAX)―前方に炎を雨のように降らせる。
……炎壁(MAX)―指定の場所に炎の壁を100分間作る。
……炎蛇(MAX)―炎で出来た蛇。対象を追って攻撃する。1,000m以内。10匹。
……炎爆(MAX)―炎の球を前方に放出し爆発させる。同時発射数10
……炎地(MAX)―指定の場所の地面を炎に変える。100m四方
……獄炎(MAX)―着弾した相手の魔力・生命力を糧とし、それらが尽きるまで消えない炎。最大1発の炎の玉を前方に打ち出す。1km以内
……炎纏(MAX)―己の身を炎へと変える。連続時間100秒
……炎獄―己の見える範囲の全てを炎だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
闇遁(MAX)……影潜り(MAX)―330分間影の中に入る事ができる。対象が動いた場合は自動的に動く。他の影と重なった場合、移動出来る。
……影操身の術(MAX)―入っている生物の影の中から、その者を操る事が出来る。連続使用時間150分
……影牢の術(MAX)―影内に居る対象を、影で出来た魔法の牢に60分間閉じ込める。
……影蛇の術(MAX)―自分の影から蛇を作り、対象を追って行き巻き付き影を発生させる。また身体を這い締め付ける。10匹。
……影沼の術(MAX)―自分の影と繋がっている影に対象がいる場合、影へと飲み込む事が可能。同時対象4つまで。(影内は空気がない為に生物は窒息する)排出時は任意のタイミングで行える。
……影狼の術(MAX)―自身への敵意ある不意打ちなどから守る狼を、自分の影内に潜ませる事が出来る。(物理攻撃のみ)10匹。
……影槍の術(Lv7)―影から槍を出す。己を中心とした直径700m以内の影から。
……闇玉の術(MAX)―前方に闇の玉を1つ放出する。触れた魔力を持つ生命は吸い込まれ消える。1000m以内。
……闇纏の術(MAX)―己の身を闇へと変える。連続時間100秒
……闇獄― 己の見える範囲の全てを闇だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
水遁(MAX)……水球(MAX)―前方に水球を10個放出出来る。
……水矢(MAX)―前方に水矢を10個放出出来る。
……霧雨(MAX)―指定した場所に霧を発現させ、視界を悪くする。100m四方
……氷壁(MAX)―指定の場所に氷の壁を100分間作る。
……水蛇(MAX)―近くの水源から水で出来た蛇が対象を追尾して攻撃する。同時放出数10
……氷蛇(MAX)―氷で出来た蛇、対象を追って攻撃する。また当たった箇所を凍らせる。同時放出数10
……氷爆(MAX)―氷でできた玉を前方に放出し爆発させる。同時発射数10
……水牢(MAX)―水の玉を1つ前方に放出する、触れた生命体は水の中に取り込まれる。連続時間60分
……津波(MAX)―前方に津波を起こし、全てを薙ぎ倒し飲み込む。
……氷獄― 己の見える範囲の全てを氷だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
風遁(MAX)……鎌鼬かまいたち(MAX)―前方に風の刃を飛ばす。同時発射数10
……旋風(MAX)―前方に旋風を放出する。同時発射数10
……雷雨(MAX)―前方に雷を雨のように降らせる。
……風壁(MAX)―指定の場所に風を壁を起こす。100分間
……雷蛇(MAX)―雷で出来た蛇、対象を追って攻撃する。当たった場所は痺れる。同時発射数10
……風爆(MAX)―前方に圧縮した空気を放出する。着弾後かまいたちを四方に発生させる。同時発射数10
……雷爆(MAX)―前方に雷の球を放出し、爆発させる。同時発射数10
……台風(MAX)―全てを巻き込む巨大な竜巻を起こす。1発
……雷纏(MAX)―己の身を雷へと変える。連続時間100秒
……雷獄― 己の見える範囲の全てを雷だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
土遁(MAX)……穴掘り(MAX)―任意の場所に穴を掘る。1000m以内。10m×10m×10m
……土槍(MAX)―土で出来た槍を前方に放出する。同時発射数10
……畳返し(MAX)―床に手をつけ唱える事により、その場の物が立ち上がり攻撃を妨げる。10m×10m
……土壁(MAX)―指定の場所に土壁を100分間たてる。
……木操(MAX)―範囲内の木を思うように操る。直径1000m以内
……土蛇(MAX)―土と木で出来た蛇を発射する。同時発射数10
……花粉爆弾(MAX)―種子を飛ばし、着弾と同時に様々な花粉症の症状を起こす耐性不可の花粉をばらまく。
……地割れ(MAX)―術者から前方に一直線に地面を裂く。長さ1000m・深さ100m
……地纏(MAX)―己の身を土へと変える。連続時間100秒
……木獄― 己の見える範囲の全てを木だけで形成された地獄へと変える。木々は意志を持って全てを地獄へと導くだろう。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
時空遁(Lv9)……先読み(MAX)―対象の動作の1秒先の動きを読む事が出来る。
……気配察知(MAX)―1000m以内の魔力を放つ生物の動きを察知する。
……時空間庫(MAX)―異空間にあらゆる物を時を止めたままに保管する事が出来る。10m×10m×10m
……相位転身(MAX)―自身と分身の位置を入れ替わる事が出来る。対象分身を目視するか思い浮かべ、九字印の臨の手印を行う事により可能。
……転移(MAX)―目視出来る場所、または梵字のア〜オを印した目標を設置した場所に、魔力により転移する事が可能。
……結界(MAX)―任意の場所に、いかなる攻撃をも防ぐ結界をはる。強度はレベルの上昇と共に変わる。10m×10m
……空斬(MAX)―任意の場所に斬撃だけを転移させる。1000m以内
……次元世界(Lv8)―他の次元に世界を築く事が出来る。
……時戻し(Lv5)―手で触れた物体の時を500秒戻す事が出来る。
合技……己の術と術を掛け合わせて、新たな術を編み出すことが出来る。
口寄せ(MAX)……鼠(MAX)―鼠を10匹魔力によって召喚できる。鼠は魔力で出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃は不可能。存在時間は10時間。
……鴉(MAX)―鴉を10羽魔力によって召喚できる。鴉は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃可能。存在時間は10時間。
……虎(MAX)―虎を10頭魔力によって召喚できる。虎は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃可能。存在時間は10時間。
……蟹(MAX)―蟹を10匹魔力によって召喚出来る。蟹は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。存在時間は10時間。攻撃可能(口から泡を出し、相手の魔法攻撃及び物理攻撃力を減衰させる)
……大鷲(MAX)……大鷲を1羽魔力によって召喚出来る。大鷲は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。存在時間は10時間。攻撃可能。羽ばたきによる風魔法を使用出来る。
……狐(MAX)……妖狐を魔力により召喚出来る。
……四神・朱雀―朱雀を魔力により召喚出来る。
……四神・白虎―白虎を魔力により召喚出来る。
……四神・玄武―玄武を魔力により召喚出来る。
……四神・青龍―青龍を魔力により召喚出来る。
分身(Lv798)……分身(Lv798)―魔力で出来た分身を798体作る事が可能。命令をこなす事が出来る。行動により見聞きした物や経験を共有出来る。話す事も可能。存在時間は798時間。
刀剣術(MAX)……刀剣を扱う事が出来る。背面に2本装備可能。「抜刀」「納刀」の発動句により手に刀を装備出来る。刀剣での攻撃の際威力があがる。
二刀流術(MAX)……二刀流での行動が出来る。
手裏剣術(MAX)……手裏剣を投げる事が出来る。
格闘術(MAX)……格闘による攻撃の際、攻撃力が上がる。
飛斬術(MAX)……斬撃による衝撃を飛ばす事が出来る。
跳躍(MAX)……身体能力+50mの高さまで跳躍距離が伸びる。
空歩(MAX)……跳躍時に空中で10歩歩ける。
浮遊術(MAX)……30分間宙に浮く事が可能。
壁面歩行(MAX)……180度の壁を床と同じように歩ける。
隠形……常時気配を断つ事が出来る。
変化の術……対象者の1部に触れながら唱える事で、対象者の姿形を模す。
透明化(MAX)……九字印の陣の手印をしている間は姿を消せる。己に触れている者も姿を消せる。動く事は出来ない。100分間
水面歩行(MAX)……100分間水面を走る事が出来る。
水中行動(Lv1)……100分間地上と同じように行動出来る。
悪食……如何なるものでも食し消化する事が出来る。また物体の魔力を己の物に出来る。
毒耐性(MAX)……毒に耐性がある。
麻痺耐性(MAX)……麻痺に耐性がある。
石化耐性(MAX)……石化に耐性がある。
睡眠耐性(MAX)……睡眠魔法に耐性がある。
魅了耐性(MAX)……魅了魔法に耐性がある。
火炎耐性(MAX)……火炎属性による攻撃を80%防ぐ
水氷耐性(MAX)……水氷属性による攻撃を80%防ぐ
闇耐性(MAX)……闇属性による攻撃を80%防ぐ
木土耐性(MAX)……木土属性による攻撃を80%防ぐ
風雷耐性(MAX)……風雷属性による攻撃を80%防ぐ
病魔無効……全ての病や呪いなどを寄せ付けない
九字印術(MAX)……九字印をきる事で、集中力を高める。
……九字印をきる事で、自己治癒力を高め、傷を治す事が出来る。
……九字印をきる事で、体内魔力を回復する。
……九字印をきる事で、あらゆる状態異常を解く事が出来る。また他人の目を見て目の前で行った場合、その者の状態異常をも解くことが出来る。
……九字印をきる事で、体の疲れを軽減する。
鑑定阻害(MAX)……鑑定スキル・魔法のレベル10以下を阻害する。
◆
今更出てきた【水中行動スキル】……
もう少し早く出て来て欲しかったよ。
ただ、あの修行やダンジョン内での苦労があったからなのか、レベルは1にも拘わらず100分間なのが嬉しいところだ。
【透明化スキル】もMAXにまでなった。これはコソコソ練習していたからね、分身で。いや、何か悪さをしていたわけではなくね。
ここでふと思ったのは、忍者で思い付く【忍び足】ってなくね?である。
NINJAだから?
いや、アニメとか見ていると音も立てずに行動しているのとか普通にあるから、そういう訳じゃないと思うんだけどな〜
隠密に含まれるのかな?
「何を1人首を捻っておる」
おうっ、ビックリした。
師匠の方が音も立てずに後ろから突然現れて声を掛けてきたよ。
「いや、スキルを見ていたんですけどね、忍び足がないのは不思議だな〜なんて思っていて」
「……」
えっ?俺なんか今変な事言った?
めちゃくちゃ呆れた目をして俺を見てくるんだけど!!
「今更か……そして己の事に気付いてもいなかったとはな」
今更とか言われても……
仕方ないじゃん、今まではずなのそんな事を考える余裕なはなかったんだよ。
「あのな、どういう仕組みかは知らん……お前のスキルのほとんどがそうだからあれだがな。あぁ忍び足だったな、お前は戦闘装束を着た途端に基本的に足音は消えているぞ?もちろん大きく踏み込んだりした場合は別だが、それでも通常に比べたら音は格段に小さい」
「えっ……」
「足先にまで神経を尖らせながら行動すれば、もっと音を立てずに行動出来るようになるだろうな」
マジかよ……
そんな事全く気付いてなかった。
そして師匠の言う通り、戦闘装束になった時点からとか不思議過ぎるけど、これはNINJAに変身したら的な事だろうね。
変身した途端喋れなくなるとかじゃなくて良かったと思っておこう、うん。
さて修行を再開するか。
とりあえずは手刀で滅多斬りや穴だらけに出来るまでにならないと!!
………………
…………
……
今は次元世界で休憩中だ。
まだ目標には達してはいないけど、大分戦えるようにはなってきた。
そして現在は皆さんの戦闘装束を時戻しで修復中だ。
本来の防具……八岐大蛇の時に得た防具だと、ゴーレムの目から出たビームも何もこちらにダメージを与えてくる事は出来なくて、ただ単にパワー溢れる打撃に気を付けていれば怪我をする事もなかったんだけど、それでは修行にならないという事で、一般的な防具を付けて修行に挑んでいたので、破れたり穴が空いていたりするんだよね。
全員の分を預かって、延々と時戻しを掛け続ける……気分は「母さんが〜夜なべ〜をして〜」って頭の中で再生中だよ。
ちなみに師匠たちの防具に穴が空いたりする事が不思議に思うかもしれないけれど、それは俺と同じように戦っているわけじゃないからだ。あの人たちは、合体ゴーレムを数体集めて自分を囲ませてから戦っているんだよね……笑い声を上げながら。
その笑い声のせいで、階層は一種異様な光景となっていた……
所々から戦闘音と笑い声、天井には分身が生えるように立って九字印を切り続ける声が響き渡っているんだから。
もうね、ホラーでしかないよ。
さて、分身を全て次元世界の海に沈めてから寝るとしますか!
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