第108話 予告の書

”他人が苦しんでいることを知りもしなければ、また彼と自分との間に共通なものがあることを知らなければ、

他人が苦しんでいるのを見たとしても、どうしてわたしが苦しむだろうか。


”決して反省したことのない人間は、寛大でも、正義でも、憐れみ深くもありえない。


”彼はまた邪悪でも、執念深くもありえない。なにも想像しない人間は、自分自身しか感じない。


彼は人間の真只中にあって孤りである。



※引用:「言語起源論」ルソー著、小林善彦訳 現代思潮社 (1970)

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