第1話
「顕現せよ、破壊の権化『ドラグレン』!」
突如現れた暴竜の口から雷が迸り大地を焼いた。
後に「アポカリプス」と呼ばれる三人の弟子の戦いから八千年。玄山と呼ばれる二人目の弟子が築いたラムダ王国は法術で一つの星を支配し、他の惑星にまで勢力を伸ばしていった。現国王は自らを覇星王と改め、百二十七番目の星を侵略していたところだった。激化する戦いの中で唯一どんどん侵略が進んでいるところがあった。本軍から東に数キロスほど離れた場所で戦う第二番法術隊のところだ。第一番法術隊は本軍の援護に回るため実質一番強い舞台なのだ。その第二番法術隊、通称「α隊」の頭を勤めているのは僧侶のような服を纏いマントを羽織った金髪碧眼の青年だ。ラムダ王国初代国王「玄山」である。玄山は法術で永遠の命を手に入れたが肉体の衰えには抗えず何度も転生して生きていた。玄山は前回の転生の時、国王の位を現覇星王に譲り最前線て戦うことを決めた。
「チッ。無駄に数が多いな。一気に消すか。」
玄山は左手で印を結ぶと指を鳴らした。人智を超えた法術が起動する。玄山の足元に巨大な五芒星が展開。周囲に五つの八芒星法陣が浮かんだ。そしてその八芒星法陣から竜をも唸るような高エネルギー集まっていく。そして雷となって敵に向かって一直線に進んだ。敵は雷に触れた瞬間灰となった。雷は高速で打ち出されていく。
「撃ち漏らしたか」
玄山は雷のガトリング銃を起動させたまま走り出した。そして虚空を掴んだ。掴んだところに法術環が現れ玄山は手を引き抜いた。法陣の中から引き抜かれたのは青い剣。全盛期の恒星のような輝きと熱を放っている。
「我が蒼焔剣の炎、思い知れ」
振るう度上がる業火がやがて星を覆い尽くし
「『斬』」
星を空間ごと切断した。玄山は空間のほころびを法術で繋ぐと本軍とともに次の星へ向かった。
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