第5話 体験談の4

4人目は、子供の頃に発症されて70歳代になるまで、頑張ってこられた。

脊髄性筋萎縮症の男性で、仮にIさんとしましょう。

Iさんが発症されたのは、小学生の頃だそうです。

筋ジストロフィーと間違われていたとのことで、ようやく本当の病名が判明したところでした。

いったん、難病の確定診断がされると、違うと思えても、なかなか、再検査はやりにくいんでしょうねぇ。

脊髄性筋萎縮症にも、いろいろな型があって、どうやら、再検査で確定した型と違う型かもしれないと聞いてます。

難病は、認定を受けて難病治療費の認定証をもらってしまえば、治療費が、かかりませんので、本人は、どっちでもいいとなります。

しかし、脊髄性筋萎縮症の場合は、型違いで治療方法が、とんでもなく違うことになるかもしれませんので。

先頃、米国で発売された新薬、ノバルティス社のゾルゲンスマというお薬は、1回の注射が日本円で2億3千万円というとんでもなく高額になりました。

日本で保険適用にはなってませんが、もし適用されるとしても、脊髄性筋萎縮症の型まで厳格に管理されるという意見が大半をしめています。

近頃、保険適用薬価が日増しに高額化しているように感じております。

難病のお薬だけでなく、白血病や悪性リンパ腫に高い有効性が確認されているキムリアは、1回3345万円を少し越えました。

あくまでも、我が国の保険適用医薬品の薬価です。

3割負担できる患者さんが、どれほどおられるんでしょう。

もちろん、1割でも大変な金額です。

もし、ほぼ全額を公費負担の難病で、そんなお薬が出たら保険行政は、どうなってしまうんでしょうねぇ。

注射1回で、数万円でも高額だと思いますが。

さてさて、Iさんの近況はと言いますと、国立病院機構宇多野病院という神経難病専門病院にセカンドオピニオンされました。

型だけは確定したいということですが。

70歳を越えて、なお、前向きです。

明るく元気に、活き活きとがモットーの難病患者です。

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