誰かによって創造された機械、人間ではない彼に、「人生」と言うものはあるのだろうか。本来、あらかじめ定められた存在意義のためだけに、造られた彼に。しかし、ここには「人生」があるのだと、そう考えざるを得ませんでした。たとえ、造られたものとしての限界があるのだとしても。彼の人生と僕らのそれと、何が違うでしょうか?
それがプログラムに従った事なのか、経験と学習を経て自分で考えて行った事なのか、そんなのは本人にしか分からないですよ。回りがああだこうだ言っても仕方が無い。でも、それがどちらの場合であっても、自分は彼の行動には愛があったんだと思います。愛は命ある生命体のみが持ち得る物ではなく、機械にも宿ることがある。そういう物なんですよ。愛って。