第8章 再開
再び日常生活に戻る。
僕は凄く嬉しかった。
盾の価値。
これは選ばれし者の称号、
これでスマホゲームでランキングに入れる。
僕は(ウラニア・ユミール)にログインする。
出来ない。
「え?」
僕はもう一度ログインする。
が
出来ない。
「な、何?」
僕は混乱した。
もしかして、データの破損?
最悪のケースを考える。
いやいや、おかしいでしょ。
きっちり手順を踏んだし、何も間違ってない。
僕はもう一度
(ログイン)
を押す。
その時、
(ブルブル)
とスマホのバイブが鳴ってSNSが来る。
「誰だよこんな時に!」
僕はイライラしていた。
それは友人からのSNS、
「ウラニア、ログインできないんだが、メンテとかあったか?」
と来る。
メンテナンス。僕はそんなこと聞いていなかった。
不具合なのかな?
そして、僕だけじゃないってことは運営側の問題かな。
いろんな思いが重なる中、僕はネット検索をする。
(ウラニア 不具合)
すると、
「ウラニアにログイン出来ない」
「教えてください。緊急です。
ウラニア・ユミールにログインできません。」
「何の反応もなし、運営、しっかりしろや」
など、あっちこっちで同じ様な現象が起きてるようだ。
「なにこれ?」
こんなこと初めてだった。
ウラニア・ユミールはシリーズが始まって7年間、こんなことは
1度も無かったし、メンテナンスとか不具合は必ず報告があった。
なのにログインできなくなってもう5時間が経っている。
僕はずっと目の前のスマホとにらめっこしている。
もう50回はログインを試したけど
なしのつぶてだった。
そんな時、僕の目の前に、何か空気が動いた気がした。
そして
(ぽと)
と、何か落ちる音。
「ん?」
僕が床を見ると、
そこにはニーノが居た。
しかも傷だらけで目を瞑って倒れている。
「ニーノ?!」
僕は屈んでニーノに話しかける。
すると、うっすら目を開けて、
「り・・りょう様」
とかすれた声で言う。
「な、何があったの!?」
僕はニーノを支えながら聞く
「ウラニアが・・」
ニーノは薄目を開けて言う
僕は心配のあまり声高に
「ウラニアが?どうしたの、ニーノ!?」
と聞く。
一度目を閉じたニーノは再び目を開き
「オ・・オベロン様が・・」
やっと話している感じだ。
服も破れて怪我をしている。
これはただ事ではない。
僕は再びウラニア・ユミールにログインする。
(エラー)
(エラー)
(エラー)
何度やってもダメ。
「どうして!?」
僕が悔しがっていると
「こ、これを・・」
ニーノが手に持って渡そうとしているもの、それは
何かの破片。
「これは?」
僕が聞くとニーノは
「それは、オベロン様の、羽の一部です・・」
「オベロンの?」
僕は不思議がりながら言う。すると
「それを、その機械に」
とニーノはスマホを見る。
「え?」
そう言われると、この羽の形、
僕はまさかと思ったけど、これは
スマホに差し込める!
そうすると、ニーノはガクッと力が抜ける。
「ニーノ!?」
僕が慌てて声をかけると、
(すーすー)
と、眠っているようだ。
ホッと胸をなでおろす。
僕はニーノをベットに寝かせて手当をする。
そして
僕は受け取った欠片を
(カチッ)
とその欠片をスマホに差し込む
すると画面に
(ログインしますか?)
と、表示が出る。
僕は迷わず
(はい)
と入力する。
これでウラニアに行ける。
そして、僕は
光に包まれ
ウラニア・ユミールに移動した。
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