神楽坂探偵事務所事件奇譚録 第壱項 夜に舞うは紅い蝶

幕間 所員一覧

幕間

戌井乾三(いぬい けんぞう)

27歳。糸目で、好きなものは金と女と博打の元記者。以前は帝刻新報の記者として記事を書いていたが、自身の記事を改変されたり捏造報道されたりとの様々な要因に嫌気がさし退職。現在は以前協力していた神楽坂探偵事務所に探偵として在籍している。

猿渡清一(さわたり せいいち)

27歳。眼鏡をかけた切れ目で堅物の元刑事。

以前は刑事として手腕を発揮していたが、帝刻新報と繋がりのあった汚職刑事に目をつけられ閑職に飛ばされてしまう。その後探偵として活動していた戌井と協力し、自身を追いやった汚職刑事の罪を暴き終えた後退職。神楽坂探偵事務所に籍を移すことになった。

鈴宮桃(すずみや もも)

25歳。童顔低身長ながらも発育だけは良いトランジスタグラマーの女給。カフェ「いろは屋」で働いている看板娘的な存在で女給達の相談役でもある。

見た目が見た目だけに固定客が少なく、生活に刺激が少ないと感じていた頃常連客だった戌井から探偵事務所の話を聞き、半ば押し掛け同然に兼業探偵として籍を置くことになった。

雉村将吉(きじむら しょうきち)

21歳。最年少の老け顔で一番の長身の軍人。

帝国陸軍所属、階級は若いながらも伍長。一兵卒の頃先代所長に懇意にされた恩返しに探偵事務所の仕事に協力している。

低血圧で朝は弱く、常に眉間に皺を寄せている為年齢や階級など誤解されたりすることが多い。

神楽坂桜子(かぐらざか さくらこ)

18歳。神楽坂探偵事務所のオーナーである女学生。

世話焼きで面倒見の良い性格だが、チャキチャキの下町っ子で祖父譲りの頑固なところがある。

久能勘吉郎(くのう かんきちろう)

47歳。昼行灯のようにのらりくらりとした神楽坂探偵事務所二代目所長。

非常に曲者な性格で知る人は「正宗」と揶揄するほど切れ者な一面を持つが、普段が普段の姿だけに話を聞いた所員はイマイチ信じられない。