国王をやめて冒険者Lv.1になりました!

雨森漣

第1話 始まりの時

「本日をもって我は国王を辞任する」


それは50年間国王として勤めていたエドワード=イブラハムが病死して息子のアーロンが国王に即位して3日目の出来事であった。


アーロンの突然の発表に国民全員が驚いた。

なかには、他国へ移住する者もおり混乱した。


「何を言ってらっしゃるんですか、坊ちゃん」


アーロンの突然な発表に執事であるランドルフが言った

ランドルフはエドワードの古き友人でありアーロンが小さい頃から城の執事として働いていた


「昨日夢で言われたんだ、お前は国王なんてやめて旅に出ろそのために力をやるって」


アーロンはこう言って旅の支度をした

すると、ランドルフが少々強めに


「そしたらこの国はどうすればいいのですか」と言った


アーロンは今年20歳で成人したばかりなのでまだ婚約者がいるわけでもないし、父であるエドワードも病死しており、母も4年前に魔王に殺されてしまっているので家族と呼べるものがいない


「国王ならランドルフがやってよ、父上の仕事も1番近くで見てたんだからわかるでしょ?」


アーロンのその言葉を聞きランドルフはため息をついた

そしてランドルフは


「わかりました、私が次期国王としてこの国を引っ張っていきましょう。ですがひとつだけ約束してはくれませんか」


ランドルフは絶対に生きて帰ってきてくださいと言いアーロンを旅に行かせた

そして、旅に行くなら最初はイラマスラと言う国を出て西に15kmほど進んだところにある街に行くといいと言ってアーロンを見送った


「さてと、とりあえずランドルフが言ってたイラマスラに行くか」


そう言ってアーロンは歩き続けた

しばらく歩くとランドルフが言っていた街らしきものが見えた


「やっと着いたのか」







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