第7話 掴んだはずの幸せ
私は、まだ一緒に暮らしてもいないし、まだ状況もよくわからないこの段階で、子供を産みたくない、今は下ろしたいと申し出ましたが、彼は、俺も歳だから、またいつ出来るかもわからないから産んで欲しいと言われ、仕方なく、産むことにしました。ところが、妊婦になって間も無く、父の仕事がうまくいっておらず、私がつわりで仕事が出来なかったため、家に生活費を入れられなくなると、家での食費や光熱費がかかると、父から怒鳴られ喧嘩になり、家に居られず、たまらず毛布や通帳を持って、妊婦の身で車に寝泊りしようとしました。彼にも一応、この事を話してだけはおこうと思い、今だけの事、時間が経てばまた実家に戻るつもりでいたので、彼には来ないでと、来たら揉めて絶対に悪くなる事がわかっていたので、そう伝えたのですが、彼は、自分の母親を連れて私を迎えに来てしまったのです。結果、案の定父と大揉めになり、最悪の形で、家を出て、彼の家に入ることになってしまったのでした。家に入るなり、私の父から言われた事が怨み辛みとなり、彼の母親は、私をいびり始めました。それだけではなく、私も、初めて入った他人の家なので、やはり、コンビニの時と同じく、勝手がわからず、自分なりに考えてやるものの、価値観や考えが合わないのか、受け入れられず、何か1つ物が無くなると、私が盗んだと、全て私のせいにされ、私を人として見るところもなければ、彼も私の気持ちは全く考えてくれず、解ろうともしてくれませんでした。どんなに訴えても、どんなに苦しみを話しても、私の気持ちは、全く無視、母親の言う事が絶対と言わんばかりで、まるで、彼の母親が法律でした。
そのストレスが原因で、私は、切迫流産をしかけ入院をし、実家に泊まりに行かせてもらう事もしばしばでした。暑い夏の日に、水に近いくらいのぬるいお風呂に入ろうとした時もあり、その事でも、グチグチ言われ、ある日は、疲れてお風呂に入るのもしんどくなり、今日は寝たいと言うと、それもグチグチ、とにかく、私のやる事なす事全て面白くないといった風に、とにかく目の仇でした。そうしてお腹ぎ大きくなったある日、今度は切迫早産で2度目の入院、それもストレスでした。そして何を隠そう、彼はマザコンでした。母親の言いなりで、私を守るところもなく、私が高校生の時に診断があった、障害の事も、俺はお前を障害者だと思っていないと言うのです。それも、結婚前に病院に一緒に行き、その診断の事を聞いてもらったにもかかわらず。私の能力、性格を全否定され、子供を身篭った年の秋、私は彼と籍を入れ、結婚式を挙げました。後に、友達からは、私が幸せそうには見えなかったと、聞きかされました。
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