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 窓からは、まぶしいほどの日光が差し込め、教室を明るく照らす。


 時刻は午前七時四十二分、赤石一は朝のショートホームルームの真っ最中だった。


 教室に居る全員が教壇に立っている赤石に集中し傾聴をしている。


「先日、日直に集めてもらった保護者会の出欠表だが、出席、欠席と会わず全員が提出をしてくれた、ありがとう、それと集めてくれた日直にも本当にありがとう」


 赤石は軽く日直の生徒へ頭を下げる。


「ほとんどの、保護者の皆様が出席をしてくれるようで、俺は非常にうれしい。もちろんやむを得ない理由で欠席をする場合はもちろんある。今日、出席で出せなかった生徒も自分の保護者を責めないでくれ。大人には仕事が休まないことはよくある事なんだ、その休めない仕事だって君たちのために働いているんだ、むしろ誇らしく思ってくれ」


 教卓の上から全体を眺めるふりをしながら、欠席を出した生徒とアイコンタクトを取ることも忘れない。


「もちろん、保護者会で話された内容は後日、僕自身が君たちの保護者に電話をかけて内容を伝えるから心配しないでくれ、配られたプリントも君たちを通して保護者に渡せるように準備もする」


 赤石は生徒の前で親や、お父さん、お母さんは絶対に使わない。どんな状況でも保護者と言う。これはこのご時世に、片親や、何らかの理由で親元を離れて学校に通っている生徒も居るからである。


「保護者会を参加しない君たちに簡単に説明すると、君たちの将来について私達学校が、どのような努力を行えるか、今までどのようなことを行ってきたか、保護者の疑問一つ一つ答えていく場だ。開けた学校というのだが、学校自体を保護者の皆様方によく知って、大切な君たちを安心して預けていられると思ってもらうために開く説明会みたいなものと思ってくれればおおむね間違っていないかな。


 赤石は、長い説明に生徒の集中が途切れていないか、一白を置く。


「それで今日は部活動の話をしたいと思う。このクラスにはすでに入学時から部活に入部をして、たぐいまれなる活躍をしている生徒がいる。非常に素晴らしいことだ、ぜひ卒業時までその気持ちを忘れないで頑張ってほしい」


 今度は部活動に参加している生徒とアイコンタクトを取る。


「それで、今まだ入部を決めかねている生徒に今日は話をしたい。ストレートに言うと部活に入ってほしい。未だに部活動の入部を決めかねている、もしくは仮入部になっているということは、何かしらの理由があると思うが、それが遊ぶなどの理由なら、その考えはやめてほしい。確かに君たちの青春は三年と短くその中で、学校の中で別のコミュニティに参加し、他社との時間を共有するのは、時間の無駄に感じるかもしれない。しかしそうでない。部活動は机に向かっているだけじゃ、勉強できない様々なことを君に教えてくれる。たとえそれが、技術であったり、コミュニケーションであったり、知識であったりそれは人それぞれだ。しかし、そこで得た知識や力が君たちの将来をきっと豊かにするだろう。確かに学友と放課後に語らい、遊ぶのも一つの青春で、勉強だ。それも君たちの将来にきっと役に立つ」


 生徒に上から話す際には、必ず相手の反論意見も知っていることを伝える。


「私はそこにもう一歩踏み込んでほしい、クラスと言いう仲間以外にも、他学年や他クラスに繋がりをもってその学友たちと青春を送ってほしいのだ。あまり放課後に時間を作りたくないのであれば、文科系の部活動はどうだろう、週に一回しか活動しないものある。それでも十分に勉強だ」


 この場で赤石が目的としているのは、部活動加入の催促と現在部活動に加入している者たちへの意識向上である。


「学校はどうしても数学や国語、英語の成績が目立つが、先生はそうは思わない。部活動に打ち込み学友と共に同じ時間を過ごすことも同じくらい大切だと先生は言いたい、どうかまだ入部を決めかねている生徒は一歩踏み出してほしい、何か希望の部活が見つからないなら先生はいつでも相談に乗る。いつでも声をかけてくれ」


 時計を確認するともう一限が始まる時刻だ。


 「すべてを話すことはできなかったが、部活動の件一度考えてみてほしい、以上だ。号令」


 クラス全員が機械のように訓練された号令の所作を行う。


「よし、今日も1日頑張って来い!」


 そう言って赤石は教室を出て行った。

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