【登場人物紹介&前回までのあらすじ】




~登場人物の紹介~



一瀬いちのせ こう


「お前ばかり目立つのもなんかずるいだろ?」


法学部二年生。6月1日生まれ。20歳。

身長176cm体重58kg。血液型A型。サラサラとした黒髪が特徴の青年。

大学入学を機に、黒縁眼鏡をやめてコンタクトにした。

普段は少し意識して明るくしているが、気を許した友人の前では素の自分でいられる。理性的で論理的で、なおかつ柔軟。交流関係が多いと疲れるので親しくするのは少人数のみ。

同じ学部の稲藤いなふじ以外とは大学では殆ど恒常的に話していない。

高校の頃の輝かしい青春や恋愛を思い返していた冬のある日、当時の友人、たちばなことに再会する。

彼女とは高校時代ずっと試験の点数で競り合っていたが、一度も勝つことができなかった。

しかし負けず嫌いな性格の一瀬は猛勉強を重ね、遂に東京大学を首席で合格する。

また、高校時代に好きになった人を未だに忘れていない。



たちばな こと


「私、この人と結婚するの」


文学部二年生。10月27日生まれ。20歳。

身長164㎝体重49kg。血液型B型。肩の下まで伸びた淡い茶髪と白い肌が際立つ美少女。

少し吊り上がった猫目やその儚い雰囲気で、クールな印象を与えがちである。

相手の気持ちを察することに長けており、よく人に頼られる。あまり会話は上手ではないが、一瀬をからかうのは得意。

努力派の一瀬と違い、天性の天才。元々良きライバルとして一瀬を認めていたが、初めて大学入試で負けたことで、少しだけ距離を感じていた。そのため同じ大学に通っていたにもかかわらず、二年の冬まで会うことは一度もなかった。

現在、千葉にある自宅から一時間半かけて登校している。



稲藤いなふじ そう


「なんでこんなに美女ばかりかって? そりゃあこの俺がイケメンだから……」


法学部二年生。9月2日生まれ。20歳。岡山出身。

身長173㎝体重55㎏。血液型AB型。銀のヘアピンで長い前髪を右方で留めている。

子犬のような可愛げのある顔と人懐っこいその性格で、異性にとても人気である。

人をけして傷つけようとしない優男ではあるが、色んな女子とすぐに関係を持つため、一瀬には「倫理観バグ男」と呼ばれている。本人にそれを悪びれる様子は全くない。




~前回までのあらすじ~


 久々に再会した一瀬と橘は居酒屋に立ち寄り、その場の勢いで結婚することに。

「恋愛感情などなくとも、信頼関係があれば結婚は上手くいく」という彼らの考えは、まず半同棲で確かめられることとなった。しかし、容姿端麗な橘に同棲彼氏がいるという噂は一気に広まり、遂にウーチューバーに突撃される始末。そんなトラブルも、持ち前の機転の良さと、少しの覚悟によって切り抜けるのだった。

 互いを理解しあった結婚生活は順調に見えたが、橘が一瀬の下宿に初めて泊まりに来た日からどうも橘の様子がおかしい。気になって声をかけても、「平気よ」の一点張り。その態度とは裏腹に、橘は料理中に皿を落として割ってしまう。そして、破片を一瀬が拾おうとすると……


「触らないで!!」


彼女が初めて見せた余裕のなさ。どこで歯車が狂ってしまったのか。

一瀬は橘の本心を掴めないまま、彼女が家を飛び出していくのをただ見ていた。


橘が次の日から一瀬の家を訪れることはなく、唐突に始まった東大生ふたりの同棲生活は、唐突に幕を閉じたのだった──────。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る