百合野凛子の性癖

「はぁ、真心たん、真心たん凄い可愛かった、つるぺたロリっ子がキリっとした感じで見つめてくるの、もうそれだけで……替えの下着用意しないと」


 地上に立つ、巨大な城、その玉座で凛子は悶えていた。

この少女は所謂同性愛好者、女性に恋し愛する事を選んだ少女だ。

そんな彼女は真心の事をいたく気に入り、謎の敬称をつけて真心の事を呼び。

……昇天しかけていた。


「凛子様、サキュバス様達が報告に戻ってきましたよ」

「あら、ミレーユ、丁度良かったわ、替えの下着を持ってきて頂戴」

「またでございますか、玉座の間ではお控え頂ければ」

「……持って参りました、下を脱ぎ、足を上げてください」

「いつもありがとね、下着はそのまま私物にしていいわよ」

「…………はい」

「凛子様ぁ~、お会いしたかったですわ」

「ああん、ベンナ姉様だけずるぃ~私も」

「二人とも、お楽しみは後よ、報告に参りました凛子様」


 ミレーユと呼ばれた、シスタの様に執事服に身を包んだ銀髪の女性が凛子の所業に嘆息する、どうやらこの少女たびたびやらかしてるようだ……が、この執事もそっち側のようであった。そして着替えが終わった所にボンテージ姿の三人の女性が入ってくる、全員ピンク色の髪をしており、ほどよく肉のついた20代くらいの女性だ。


 彼女らはサキュバス、金の属性から生まれたマモノ、凛子の持つ金の属性からは。

金の性質を持つマモノ以外に亜人などの性質を持つマモノを生むことが出来る。

そんなサキュバスの特徴は男を魅了する洗脳能力である。


 報告というのもその能力を使って新たに傀儡にした国や街、村についての報告だ。

文字通り傾国の美女として政治中枢を操り自らの物にしていってるのだ。

そんな風に男を手玉に取るが、その本質は凛子の恋人として凛子に尽くす事だ、実際、凛子が居城にするこの城はここら辺で最も大きな国を簒奪し手に入れた城だったりする。


 髪の毛を一つに結わっている凛子に真っ先に抱き着いたのがベンナ。サキュバスでは二番目の古参にあたる。ずるいと言いながら二番目に抱き着く短い髪の少女がシータ三番目に作られたサキュバスだ。二人とは対照的に落ち着いた雰囲気を纏う凛子と同じように腰まで髪を伸ばしており一際豊満な体をしているサキュバスがこの二人よりも更に古参であるアルマと呼ばれる者だ。


「そうだ、明日ダンジョンバトルをする事になったの、相手はこの子、安達真心」

「へぇ、中々可愛い顔してますね」

「小さくてぷにぷにしてそ~」

「小動物的でこれはそそりますね」


 そろいもそろって変態ばかりである。


「傀儡にした兵士を10000用意しなさい、必ず勝つわよ、あの子の泣き顔を想像しただけで、滾って来たわ、今日はそうね……アルマ、私と一晩付き合って貰うわよ」

「かしこまりました、喜んで」

「うふふ、明日が楽しみだわ、待っててね、真心たん」


 妖しい微笑みを浮かべながら、玉座を立ちアルマの腰に手をやりながら自室へと彼女は入っていく、そしてダンジョンバトルの日がやってくる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る