これからを見据えて

「それじゃ、昨日はお疲れ様、また学校でね」

「うん、また学校でー」


 夕方、駅前では真心が空を見送っていた、日曜もそろそろ終わるという頃だ。

空を見送ってから自転車に跨り自分もまた家へと帰る事にする。


 思えば春休みからここまで怒涛の日々であった。女神が急に引き出しから現れダンジョントレーナーに誘われ、シスタを作り、フェアリーとトレントを作り。

高校生活が始まり空をダンジョンの仲間に加え、ゴブリンや様々なマモノも作り。

初めてのダンジョンバトルでは苦戦を強いられ、その時にゴブリンが覚醒したり。

漫画やアニメみたいな怒涛の展開の連続で飽きは来なかった。


 だが、まだまだやることは沢山あると真心は思う、まだまだ島は半分以上の領域が埋まっておらず、ダンジョンランキングも圏外のまま。真心はこれからの事も考え始める、高校生活は勿論の事、ダンジョンの事も。


 5月の終わりに中間テストがある、5月はその間ダンジョンの事は一端忘れる必要があるだろう、その後、7月の始めに期末考査、それが終われば夏休み。

ここで一気にダンジョンランキングを上げて見せる、そうなると島の領域を広げれる期間は6月の間だけだ、ただまぁ、焦ることは無い。


 女神様だって、行ってたではないか日常を疎かにしてほしくはないと。

空もいる、皆もいる一人で頑張ればいいという物でもないだろうと。


 そうなると更に手伝いを増やすのもいいのではなかろうかと思い始める。

いっそのこと、父などにお願いしてもいいのではないかとも

父の事だ説得すれば、最初は起こるものの協力してくれるだろう、ただ多忙な人なのでどこまで手伝ってくれるか怪しいが真心はそんな計画を立て始める。


 真心の高校生活もダンジョントレーナーとしての生活も始まったばかりだ。

真心は頑張るぞと意気込みながら帰り道の自転車のペダルを勢いよく漕ぐのだった。

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