ゴブリンの教育
「おかえりなさいませ、真心様、空様」
「ただいまー、はいこれ、ポットと包丁とまな板にカセットボンベとチャッカマン、あ、置く場所は今度作るから今はちゃぶ台の上に置いといて」
「かしこまりました」
「私はゴブリンさんの所に行くね、色々教えてあげたいの」
「わかった私はピクシー達の様子を見たいからちょっと別行動ね夕方に迎えに行くね、シスタ空ちゃんを送ってあげて」
「承知しました空様、お手の方を」
「はい、行ってくるね」
「いってらっしゃーい」
真心達がダンジョンの部屋へ戻ってくればシスタが一礼と共に迎え、手に持った袋を預かる。空はさっそくチャッカマンを手にゴブリン達の下にシスタに送ってもらう
「真心様はどうされますか?」
「さっきも言った通りピクシー達の様子を見に行こうと思うよ」
「では、私も同行させていただきます」
真心は部屋から出ていき、ピクシー達の育てるトレントの果樹園を見るべく足を進める、さて、彼女たちからは一度目を離してゴブリンの所へ行った空を見てみよう。
「みんな、今何してるのかな?」
ところ変わってゴブリン達の領域に戻って来た空はゴブリンを探す、少し探してもゴブリンが見つからないので地下にいるのだろうかと地下へと降りていく。
「うわぁ、ヒカリゴケが凄い、もうこんなに」
空は洞窟へと入った瞬間にヒカリゴケが大繁殖している事に感嘆の声をあげる。
天井だけでなく、床や壁、ゴブリンが運び込んだであろう倒木にもびっしりだ。
それがうすぼんやり、洞窟を照らす姿は幻想的な雰囲気を見せた。
そしてその幻想的な洞窟の中にゴブリン達が昼寝をしていた。
何もすることがないと言った様子である。
「ゴブリンさんこんにちはお昼寝してたの?」
空がゴブリンの一匹、最初に空の言葉を聞き頷いた子が空に気づく。
気づいたゴブリンは体を起こし空の方を見て首を縦に振る。
「そっか、ゴブリンさん洞窟もいいけど外に自分たちの集落を作ってみない? 私が色々教えてあげるからさ」
ゴブリンはその言葉に首を傾げる、空は懇切丁寧に自分の考えを述べ始める。
「こんな感じ? 細かい事はやりながら教えるから一緒にやってみない?」
空と話していたゴブリンはその言葉を一つ一つ理解しようと頑張り。
大方理解出来たのか他のゴブリン達を起こし何か鳴き声で会話してから。
空に向き直ると手を差し出してくる。
「えっと、一緒に頑張ってくれるのかな?」
空はそういいながら手を伸ばすとゴブリンは手を握りながら首を縦に振るのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます