《冒険者登録:1》
「はい。それでは、冒険者についてどこまで知っていますか?」
いよいよ登録だ!一応、修行中にボイナに言われた注意点に気を付けないとな!
「確か、登録するとランクが付いて依頼が受けられるんですよね?それとギルドで魔物のランクも決めているんですよね?冒険者は自分のランクの1つ上の仕事までしか受けられないって聞きました。」
俺はサポーターから聞いた情報をそのまま伝える。
「なるほど。あまり詳しくは知らないようですね?それじゃあ順番に説明していきますね!私はクレアと言いますので、覚えておいて下さい。」
そう言って説明を始めるクレアさん。
「まず、ギルドとは大陸を越えて繋がる組織で、国にはしばれない組織です!ギルドの支部は沢山あり、街や村に必ずあります。ギルドは総本部長がトップにいて、その下に4人の本部長がおります。4人の本部長は、それぞれイース大陸。ノーブル大陸。ウォール大陸。ノース大陸の本部を管理しております。」
「あれ?ゾーン大陸にはギルドの本部はないの?」
「獣人族の住むゾーン大陸にはギルドの支部もありません。理由は単純で冒険者がゾーン大陸には少ないからです。ゾーン大陸の場合はウォール大陸の本部が管理しております。そして、各大陸の本部が支部を管理しています。」
「総本部長の役割は?」
「総本部長はギルド組織全体の管理が仕事です。その為、本部長は各大陸の中心のウォール大陸の本部に居ることが多いです。」
なるほど、かなり大きな組織なんだな。
「続いて、冒険者について説明します。ギルドに登録した人は冒険者と呼ばれランクが付けられます。ランクはF~Sまであり、冒険者は自分のランクの1つ上の仕事までしか受けることができます。」
「何で1つ上までなの?」
「冒険者の死亡を防ぐためです。自分のランクにあっていない仕事を受けてしまうと危険な為、1つ上までと決まっているんです。そして、依頼を沢山こなして行くことでランクが上がって行きます。」
「冒険者の仕事には、採取。護衛。討伐。調査。があり、採取は依頼主が欲しい物を手にいれる事、ポーション等に使われる薬草等や魔物の素材等ですね。護衛はその名のとおり依頼主を守る事が仕事です。街の移動等ですね。そして討伐はギルドからの依頼です。街の周りにいる危険な魔物の排除が仕事となります。こちらは討伐の証明となる部位が必要となります。調査は危険な地域の魔物が増えたりしていないかです。ここまではよろしいですか?」
意外とやることがあるんだな!
「はい。大丈夫です。」
「では続いて、魔物についても説明しますね。ギルドは魔物にランクを付けております。ランクはF~Sまであり、基本はレベルでランクを付けております。ですが、危険度等により同じ種類の魔物でもランクが上がることがあります。こちらは冒険者ランクと関連付けて覚えておいて下さい。」
確か、竜神のボイナがランクSの
「ランクSの魔物ってどのくらいいるんですか?」
「ランクSの魔物は今のところ4体しかいません。この4体は神獣と呼ばれており、討伐の対象外です。たまにランクSに到達する魔物もいますが、こちらは存在が確認された段階でAランク以上の冒険者で組んで頂き討伐します。」
「討伐に参加出来るのはAランク以上なんですか?」
「はい。Aランク以下は正直足手まといになってしまうので。ですが長期に至る討伐の場合はAランク以下の方にも協力を求める事があります。以上で説明を終えますが大丈夫でしょうか?質問などがあれば聞きますよ!」
説明を終え質問があるか聞いてくれるクレアさん。1つだけあるな。
「自分のランク以上の仕事を受けることは絶対出来ないんですか?」
「いえ、絶対ではありません。他の冒険者とパーティーを組むことで1つ上の仕事を受けることは出来ます。また、リーダーとなる方のランクが高い場合は、仕事の内容によりリーダーのランクの仕事を受けることも出来ます。その場合はギルドと話し合って決める事になります。」
パーティーか。冒険者って感じがしていいな。誰か組んでくれないかな?
「とりあえず、もう説明は大丈夫です。」
「では、冒険者登録を始めますね。登録するに当たって最低限、初級攻撃魔法か無属性魔法の"
そう言って、受付のしたから何かの道具を取り出すクレアさん。
「はい。大丈夫です。それは?」
「こちらは、"
魔力量?
「魔力量ってどういう事?解析アナライズで分かるのは名前とレベルだけでしょ?」
「こちらは、ギルドで新しく作られた道具で以前とは違い、冒険者の魔力量も分かるようになっております!起動にかかる時間によって魔力量が大体ですが分かるようになっています。魔力量によって、新しく魔力ランクも付けていて、こちらもF~Sまであります。魔力量は魔法をどれだけ使える事が出来るかの基準になりますので皆さん知りたがりますよ!」
そう言って魔道具を差し出してくるクレアさん。
「それを作った際に賢者と呼ばれる冒険者に試して貰ったらしいですが、魔道具が壊れそうになるぐらい魔力量が凄かったそうですよ?さすが、上級魔法を何度も使える方ですよね!」
なんて事を軽く言ってくるクレアさん。俺はその話を聞いて焦りまくる。俺、超級魔法を何度も使えます。確実に壊れます!
『やっぱり、壊れたりしたらヤバイよな?』
〈はい。確実に。獣人は魔力が少ない人が多いです。中級魔法を数回、使っただけでも魔力切れが起きる種族です。そんな獣人族が壊したりしたらどうなるか。〉
だよね!修行中にボイナから俺のレベルは高すぎるって言われた時も調べられた際の対応を考えるのに何日もかかったのに、急になんて対応は思い付かないんだけど!ちなみに、今の俺のレベルは68です。Bランクまでなら剣だけで苦もなく倒せます。
さて、どうするか。とりあえずレベルは誤魔化さないとな!俺は擬装魔法、"
これは解析される際にレベルがバレないようボイナに教えて貰った無属性の魔法。相手に見えるレベルを自由に変えることが出来る。街に入ってからは常にレベルを擬装していた。
この魔法を知ってる奴にはバレるかもしれないけど、珍しい魔法らしくて基本は大丈夫との事。でも、使ってない時に"
「さあ、おもいっきり魔力を流して下さい。」
そう言って、俺を急かすクレアさん。
俺はとりあえず、流す魔力量を意識して抑えながら魔道具を起動させた!
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