第3話 武器屋

〜ララノア王国・武器屋〜


勇者side


武器屋のドアを開けると、カランコロンとドアについているベルが鳴った。


そのベルの音に反応し、武器屋の店主はこちらに気づき、「いらっしゃい!」と明るい笑顔で迎えてくれた。


「ここは装備、武器が揃ってる武器屋だよ!いっぱい買ってってね!」


そう言ったあと、少しこちらを凝視し、「どうかしましたか?」と言うと、


「いや、もしかして、君ら魔王討伐に向かう勇者たちかい?」


「はい、そうですけど……」


「やっぱりかい!?」


「……そう言えば、魔王城に行くためには、この世界に散らばっているオーブが5つ必要なんだ。だから、世界地図を無償で!あげるよ!!」


「ほんとですか!?」


「あぁ、その代わり、旅に必要なものはここで買ってってな!」


「もちろんです!!」


「この人が1番優秀なんじゃ……」


リンがボソッと呟く。


(確かに30000Gしかくれなかったくせに説明も特にない王様よりは全然優秀だな……)


プレイヤーの子が武器や装備を買って装備をする。


「うん……あぁ……うん……」


(いやわかる。マジでわかる。だって……)


「この子勇者の装備しか買ってねぇ……!」


「わ、私たちの装備も買ってほしかったんですけど……」


他のユメなどの装備を買ってなければ、薬草や回復薬も全く買っていない。


(このプレイヤー、不安しかない……!!)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る