第5話ドラゴン幼女に××しちゃいます?




 ※序盤は「少女」「幼女」が好きな主人公フーナが

  幼女を前に「病気」が発症してしまいます。


  そういった絡みが苦手な方は、前半は飛ばしてくださいね。



「グヘヘヘヘへへッ!」



 私は荒れた地面に横たわる幼女に、自分でもよくわからない奇声を上げながら忍び足で近付く。


 そして私は謎の美幼女の傍に座りこみ、じっくり鑑賞してみる。


 その幼女は、背中までの真っ白い髪に、肌、そしてすっぽんぽん!

 …………ではなかった。残念な事に。


 容姿とマッチした真っ白なワンピースを着ていた。

 それでも気を失って、目を閉じていてもわかる。

 この子は「美幼女」だ! と。



「ジュルッ」


 おっと、口の端から知らず知らずに唾液が出てしまったようだ。

 

 私はそれを「ゴシゴシ」と無駄に長い袖で拭き取る。


 女神のメルウちゃんも無邪気な感じで可愛かった。

 でもタイプが違うこの子は美人さんだ。


「では――――」


 私は目を閉じ、胸の前で手を合わせ静かに合掌する。


「いっただきま~すっ!」


 私はご馳走に向かって「ぴょーーん」と怪盗ル〇ンのようにダイブする。

 でもさすがに服が脱げる事はなかった。

 あれは実に私も覚えたい魅力的なスキルの一つだ。


 がばっ!


 私は気を失って無防備な、私好みの幼女に向かって、


「こ、ここか、ここがええのんかぁっ!」


 幼女のいたるところを余すことなく、堪能していく。


 丁寧に、かつ優しく、時には大胆に。



「はぁっ はぁっ……」


 そして、己の感情に身を任せる――――



「わあぁっ! 何これ凄いっ! こんなの初めてだよぉ~~!」


 初めて体験するの感触に、思わず歓喜の声を上げる。


 そして指先で「つんつん」「ぷにぷに」していく。


「うわぁっ! 二の腕も、ふくらはぎも、フトモモも、凄く柔らかくてすべすべでもっちもちだぁ~~!!」


『う、うーん……』


 リアルでは触れられる機会がなかった、その至高の感触に夢中になっていく。


「で、では、最後に取っておいた、あの場所に…………」


 どきどきっ!


 私は「そーっ」とその部分を目指して指を伸ばしていく。


 ゴ、ゴクッ 


『フーナお姉さん、何してるの?』


「ひゃあッ!!」


 ズボォッ!

(っ!?)


 突然聞こえた私を呼ぶ声にびっくりする。


「え、なに、なにっ!?」


 キョロキョロ辺りを見渡すが、真っ暗でよく見えない。

 そして気配も感じない。


「な、なーんだっ! 気のせいかぁ!」


 ど、どれ続きを……

 このもっちりの頬っぺたを――


『フーナお姉さん、わたちの事無視しないで欲しいのっ!』


「きゃっ!」


 ズボッ!

(!?っ)


「あれ?」


 この頭の中に聞こえる声は……



「も、もしかして、メルウちゃん? 寝てたんじゃなかったのぉ!?」


 声に出してメルウちゃんに話しかける。


『わ、わたちは、寝てなんかいなかったのっ! ずっと忙しいのっ! ちょっと用足しなのっ!』


 何故か早口で捲し立てる様に説明してる。


 それって要約すると、トイレに行きたくて起きたんだよね。



『わ、わたちの事よりも、お姉さんは、さっきから何してるの?』


「へっ? さっき…… から?」


 て、事は知ってるって事。私の今の行動を!?

 一体どこから……



「何って、この子が倒れてて擦りむいてたから看てただけだよっ! 別に私は何もしてないよ触ってもいないしっ!」


 私は咄嗟にそれっぽい言い訳をしてみる。


『ねえ、お姉さんてばぁ、さっきまでその子供に何してたの?』


「えっ!」


 あーもうっ!

 相変わらず疑い深いし、しつこいなぁっ!



「だーかーらー治療をしてたんだよっ! このままじゃ可哀想だもんっ!」


ごでこれぢりょう治療だっだのだったのぉ?」


「え?」


 私の隣から聞きなれないそんな声が聞こえてきた。


ぞうそうありがどうありがとうさっぎなぐちゃっでさっき殴っちゃってごべんごめん


 そんな鼻声で話しかけてきたのは、


 私のままの、気絶していたはずの、白い美幼女だった。



 ああ、もうっ! 起きちゃったよぉっ!



※ ※ ※ ※



「…………………………」

『…………………………』

『……………………ゴク』


 な、なんだろう、この沈黙は。

 そしてなんで誰も喋らないんだろう?


 て言うかこの白い美幼女は、いつまで私の指を鼻の穴に入れたままなんだろう? そもそもなんでそんなところに私の指は入ってしまったんだろう?



「…………あっ! あの時だっ!」


 私は思い出して「ポン」と手を叩きたかった。けどできなかった。

 相変わらず私の指は白い美幼女の穴に入ったままだったから。



「え~と、確か美幼女の頬っぺたをツンツンと堪能しようとして、それでメルウちゃんに呼ばれてびっくりした時だね」


 そうだっ!あの時だっ!

 と、はっきり思い出して手を叩きたかったけど、以後省略。



『それじゃ理由がわかったところで、この白い幼女。え~と、多分ドラゴンさんだよね? に色々訳を聞いてみよう。そしてキチンともう一度謝ろうっ!』


 私はそう決めて、この変な沈黙を破る為に口火を切る。



「あ、あの……」

『ねえ、ねえ、フーナお姉さん、その子は誰なの?』

「……ぞろぞろそろそろゆびぬいでもゆびぬいても、いい?」


 ピクッ


「あ~もうっ! メルウちゃんうるさいっ! ちょっと待ってて!」

『えっ! わたち忙しいのっ! いつまで待つのっ!』

わだじワタシ、う、うるざいうるさい……」


「もうっ! 一時間後でいいよっ!」

『そんなに待てないのっ! 暇なのぉっ!!』

いぢじがんも一時間もごのばばこのまま……ぢりょう治療づらい辛い


「うん?」


 なんでこの白い美幼女ちゃんが、さっきから私とメルウちゃんの会話に入ってくるの?

 私とメルウちゃんの会話は聞こえないはずだよね?


『お姉さん、さっきから声に出してるの。だからその子にも聞こえるの』

「そうなのっ!?」

「え"!?」


 そ、そうだったんだ。

 でもさっきメルウちゃんを名前で呼んで「うるさい」って言ったよね?


 まさか……


「メ、メルウちゃん?」


 恐る恐る試しに呼んでみる。


『はいなのっ! 元気なのっ!』

ばいはい


「………………」


 仲良く二人して返事をする。


 でもなんでメルウちゃんだけテンション高いんだろう?

 幼稚園でもないのに、ここは。



「うん」


 でもこれではっきりした。

 二人とも同じ名前だった。

 

 それはそれで面倒くさいかも。

 だって私女神のメルウちゃん呼ぶ時に声に出ちゃうもん。


「メルウちゃん、せっかく起きてくれたのに悪いんだけど一時間後でいい?」

『もうっ! わかったの。でもわたちも忙しいから、出れるかわかんないの』

やっばりやっぱりいぢじがんぼ一時間もごのばばこのまま…………」


「………………あれ?」


 ほらね?

 思った先からこれでしょう?

 まあ全面的に私が悪いんだけど。


「……………………」


 スポンッ! ×2


「!?」


 私は白い美幼女から指を抜く。

 だったこのままじゃ話ができないんだもん。


「あ、あのごめんね。そ、その、色々と酷い事しちゃって……」


 森は焼くし、破壊するし、大岩をぶつけるし、蹴るし。

 それに寝てる時にいたずらはするし、鼻の穴に指入れるし


「……………………」


 色々思い出してみたけど、これは酷い。

 メルウちゃんの悪行の事なんて私が言えた事じゃない。


 これって許してくれるの?


「……………………」

「……………………」


 ま、また、この沈黙と静寂が重いって。


 ならもう一度声かけてみようかなっ?


「あ、あのっ! わたしは――――」

「…………いいの?」

「え、なにが?」

「ワタシの治療」

「え? 治療っ!?」

「そう。一時間まだたってない」

「……………………」


 せっかく話をしてくれたのに、よくわからない事を言う。


 治療って何? そんなことしてたかな?

 ツンツンしかしてないよ?


 その後はだったし。

 


 私が一人モヤモヤと考えていると、白い美幼女はその細い小さい指を「スポッ」と鼻の中に入れる。


 そして一言。


ごでこれ

「え??」


 も、もう、意味がわからない。

 この子は不思議系の無口っ子?


 まあ、これはこれで…………いいんだけどぉっ!!



「ああっ! もうそれは大丈夫だよっ! そう大丈夫っ?」


 私は何が治療で何が大丈夫なのかよくわからなかった。

 けれどこのままじゃ話が進まないと判断して……


「……そう、ありがとう」

「ど、どういたしましてっ! あのそれより聞きたいことがあるんだけどいいかな?」


 無理やり進める事にした。

 だってもう空が明るくなってきてるし。


「なに?」

「あのね、あなたは『エンシェントドラゴン』で名前は『メルウ』これで合ってる?」

「うん、大体合ってる」

「え、大体なの?」

「うん、ワタシ嘘ついた。エンシェントドラゴンじゃない」

「な、なんでそんな嘘つくのっ?」


 驚愕の事実だった。

 それが嘘だったなんて。


 「エンシェントドラゴン」てオスっぽいよね?きっと。

 私の勝手なイメージだけど。


 それとこの子はドラゴンの時やたら片言だったし。

 無理に演じて、作ってたのかな?



「ワタシはずっと森に隠れてた。そしてたまに来た人間を魔物から助けてあげた」

「うん、うん、それで?」

「魔物の肉はワタシの食料になるから、ついでだったけど」

「うん、うん」 


 結構いい娘だよね?

 中身はドラゴンだけど。


「それで助けた人間にはエンシェントドラゴンって名乗ってた」


「う、うん」


 おっ! やっと核心に迫ってきたよ。


「そうすれば人間も来ないと思った。強いドラゴンの名前をだすと」

「ああ、なるほどねっ!」


 私はメルウの話を聞いて「ポフ」と手を叩く。

 でも「ポン」て快音は出ない。萌え袖のせいで。


「うん、そう。よくできた」


 そう言って私の頭(三角帽子の上)を撫でてくる。

 確かに身長は若干私の方が小さい。


 でも私は愛でる方であって愛でられる方では決してないっ。


「ちょっとぉっ! わたしは見た目これでも、メルウより…… 年上?」


 なのか?


 絶対ドラゴンの方が何百倍も年上だろう。


 まあ、今はそれはいい、それはいいんだけど……



「ねえ、メルウ。そんな強いドラゴン名乗ったら普通の人は来ないけど、それより強い人は来るよね? メルウを討伐に」


 気になっていることを言ってみた。


「あ」

「え?」


 やっぱりそこは気にしてなかったんだ。

 人間は助けてあげるのに。




「オイッ! そこの子供ぉ! お前だなエンシェントドラゴンっていうのはっ!」


 いきなり背後から、怒声のような声を掛けられ後ろを振り向く。


「へっ? 誰?」


「はいそうですっ! 森が破壊されたと思ったらその子供がいて、ドラゴンからその子供の姿になったんですっ! たちッ!」


 これは後ろにいた村人っぽい恰好をした人。


 それにしても?


「勇者さまぁ!?」


 何これ? どうゆう状況なのっ?

 なんでいきなり勇者がくるの?


「もしかして…………」


 多分そうだ。


 切っ掛けとフラグを立てたのは


 ど、どうしよぉ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る