第5話
子供達が大きくなって、自分でご飯を食べられるようになった位の時に突然2匹がいなくなったの。
薄い黒と白い毛の女の子と、白と黒の毛の男の子が他の人間の所に行くんだって。お利口さんでトイレもちゃんとやってた2匹がいなくなっちゃうのは寂しいけれど、まだ他に3匹もいるからまだまだわたしの家は騒がしいの。
わたしの子供が2匹いなくなってから、残った子供2匹と子供のおとうさんになる黒いくるくる毛の男の子はいっつも喧嘩しているの。じゃれあってるんじゃなくて本気で噛み付いたりして、時には血を流して痛そう。3匹は喧嘩ばっかりだけど、絶対わたしには噛み付いたりしてこないの。近づいてきてもちょっと唸り声を出すと、ビクビクして遠くに逃げていくの。
あんまり喧嘩ばっかりだから、人間の人達が留守のある日白い毛の男の子が二階の部屋に移されたの。産まれてから一人でいることなんてなかったからとっても寂しかったのかしら?ものすごく吠えて、ドアをガリガリして何とか出ようとしているみたい。そんな日が何日か続いたある日に、いつものように白い毛の男の子が二階に連れて行かれてしばらくしたら、全然音が聞こえなくなったの。おかしいなぁと思っていたけど、わたしもドアは開けられないしみんなが帰ってくるまで待ってたの。
その日から白い毛の男の子はいなくなっちゃったの。あんまり寂しくって二階から窓を開けて外に出ちゃったみたい。
喧嘩はあんまりなくなったけど他の2匹も少し寂しそうにしてたなぁ。
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