100万ドルの五稜星の感想Ⅰ
100万ドルの
オープニングのキャラクター紹介で平次と一緒にキッドもコナンの正体を知っている人物として紹介されているのは劇場版ではちょこちょこある紹介なので違和感ないが、大抵新一への変装もあるために紹介されていたので最後のところの伏線の一つになっていたのだろうなと思う。
冒頭の方から平次がキッドに対してキスの恨みを持っていることを前面に出すことは少し意外だったかもしれない。劇場版では原作との時系列のズレが生じていることが度々あるので原作の時系列の中でどこに位置するのか、明白になるような書き方だったと思う。
キッドの盗みの目的はビックジュエルの中のパンドラを盗一を殺した組織よりも先に見つけて破壊することなのでビックジュエル以外を狙うことは基本的にはない。鈴木次郎吉がキッドに対して挑戦状を出したときにはそのまま受け入れる形になるが、それ以外ではビックジュエルを狙う。ただ、今回は誰かからの挑戦状がなく、ビックジュエルではないのでどういった目的なのか分からなかったが、単純なキッドの興味本位なのには驚きがあった。怪盗キッドというものが自分のものになったのか、盗むことに抵抗がなくなったのか、キッドが行う犯行の動機としてはあまりないタイプだと思う。
キッドが切り付けられる目前で平次が助け、コナンも助けたところから3人の協力体制が出来たところには劇場版ならではな感じがした。この3人が映画で共演するときは大抵、協力関係が発生しているように感じる。コナンと平次に変装していることが露呈していてもそのままで捜査を一緒にするのはキッドらしさというか、大胆さが出ていたと思う。キッドにとって盗むことが最終的な目的ではないことと捜査に協力的なこと、キッド以外の2つの勢力が危険なことも共闘が成り立った要因だろうと思う。
北海道警の西村警部を最初に見たときに何処かで見たことがあるような気がしたが、過去に原作に登場していた警部が出てきたのは驚きだった。北斗星の話を覚えていてあのときの警部だと一致させられる人がこの映画を見たどのくらいの人なのか、少し疑問である。想像の斜め上の予習が必要だったのかもしれない。
大岡紅葉も伊織が絡んで平次と和葉を恋人ではなくそうとする動きがことごとく上手く行かず、無駄足になっているのは見ていて爽快だった部分だと思う。平次が振り向いてくれないということを理解できる日は来るのか、それまで邪魔し続けるかは注目である。
中森警部が2発の銃弾を受けて病院で意識不明の状態のときに娘の青子が付いているのは勿論のことながら、幼馴染の父が倒れたことに快斗として居ても立っても居られなかったのか、警察官に変装して意識を取り戻すまで部屋にいたのは心に来るものがある。
遺した宝、という時点で函館山から見える100万ドルの夜景が宝という落ちなのかな、とずっと思い続けていたが、本物の実物のものだったので良かったのかなと思う。
途中から門倉が警察たちの情報を得て先回りをしているように見えて川添刑事が何だか怪しい素振りを見せていたのでこいつが警察に紛れ込んでいるスパイで彼が捜査情報を流しているから上手く行っているのだと思っていたが、最終盤で門倉に銃を向けたところを見て川添刑事がコナン側の味方であることを理解した。それまではずっと敵だと思っていた。銃を打ったあたりからこの人が盗一か、と思った。盗一だと思った上で川添刑事を見ると快斗を温かい目で見ていることがおそらく分かることだろうと思う。
(つづく)
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