1105話から考える老人の正体とは

最新話1105話の終盤、無人の新幹線の中に安室が一人で入り、隣の新幹線に乗っていた老人と接触した。今回はこの老人の正体について考えていきたい。


まず今回登場した老人のヒゲと杖からして1102話で登場した老人と同一人物のようである。1102話ではコナンの写るニュース記事を見てスマホの画面を杖で割っていた。このときからコナンへの恨みが表れていた。


今回の会話で老人から安室に対して“江戸川コナンを徹底的に調べ上げろ”という指示が送られていたことことからして安室にとって見れば上司だったり目上の人だったりすることは確実である。


では一体老人は誰なのか、考えていきたい。


結論から言うと前回の1102話で登場したときの予想と同様に烏丸蓮耶だと思う。


1つ目の理由は風見を同乗させなかったからである。老人と会うことが公安としての職務であれば自分の部下です、と風見を紹介することが出来たはずであり、詳細は語らずに乗り込んだために風見にすら会うという事実を知られてはまずいようである。今回の事件自体が国会議員も一枚噛んでいるために公安警察が出てくることは理解できるのでそのために風見と一緒に来て風見を置いていく形になったのだろう。


2つ目の理由は黒田に対して正直に話せなかったことにある。公安であれば政府のお偉いさんなどと関わる機会があることはおかしなことではないが、自分の上司に当たる黒田に話をしないというのは他言無用であり、正義側の人間ではなく裏稼業の人間であったことの証明になりうるだろう。例えば元首相と非公式的に会って任務を頂戴したとすればすべてを一人で捌き切ることは多分不可能であろうから上司と相談ということになるだろう。それでも話をしないということは表の任務ではないことは確かだろう。


3つ目は老人が指示した内容にある。1102話のスマホを割る行動といい、安室への指示といい、小学一年生の少年に対しての並々ならぬ思いが尋常ではない。もし“江戸川コナン=工藤新一”を理解しているのであれば烏丸自身が身体を若返らせるような行為をしているために自分の正体露呈を危ぶんで興味を示していることは十分にあり得そうだ。


4つ目は指示を受けたあとの安室の反応にある。指示を受け取った直後に黒田から電話がかかって来ていて電話口から聞こえる安室の声が少々上擦ることから老人が相当な大物で緊張したか、指示の内容に対しての恐怖みたいなものがあったために安室が冷静ではいられなかったのだろう。


5つ目は直接の会話ではなく、違う列車に乗せて電話で会話していることである。端から安室と老人が会話していることを目撃されたときに老人側が困ってしまう可能性があるのではないだろうか。烏丸は世間的には既に死んでいるという扱いになっており、烏丸のことを知っている人が安室との接触を目撃したときに烏丸の今後の動きに何らかの障害が生じてしまうのだろう。


今後の展望としては安室と老人との再度の接触と調査の進捗、組織メンバーの動きなどが挙げられるだろう。まずは老人が安室以外に接触する人物はいるのかが最も重要な焦点として挙げることが出来そうだ。


黒鉄の魚影でラムがボスと久しく会っていないということを匂わしていたのでラムとの接触がいつ行われてどのようになるのかがキーになりそうだ。


烏丸からは江戸川コナンを、ラムからは工藤新一を調べるように言われていることになる安室の今後の組織での在り方は考えていかないといけないフェーズに入ってきていると思う。

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