黒ずくめの組織の真の目的とは……?

高校生探偵である工藤新一を幼児化させた通称黒ずくめの組織はどういった目的で活動をしているのか、真の目的について考えていきたい。


まず簡単黒ずくめの組織とは何なのか振り返っておくことにする。組織は国際的犯罪組織であり、主な活動は重要人物の暗殺、裏での金銭やプログラムソフトの取引、謎の薬の開発などである。組織の規模が大きく、世界の各地に活動拠点を持つ。描写を見る限り組織の本部となるのはどうやら日本のようである。その影響力は表向きの仕事が政界・財界・医療・科学といった各界の重鎮たちにまで及んでおり、その中でも特に優秀な者を組織の一員としてスカウトしているようである。そういったこともあり十数秒で非通知通話を逆探知して電話番号を手元のPCに表示するハッキング用プログラムやコンピュータウイルス・闇の男爵ナイトバロンの開発などの脅威になることをしている。一方で組織の規模の大きさゆえにスパイの潜入をいとも簡単に許してしまっているが、未だ組織の全貌解明にまでは至っていない。


そんな多種多様の人物が所属する組織の本来の目的は一体何なのだろうか。『極秘プロジェクト』と言われるプロジェクトがおよそ半世紀前から進められており、これが真の目的であると考えられる。このプロジェクトが目的であると仮定してプロジェクトの詳細について考えていきたい。


まず考えられるのはAPTX4869を完成させることがプロジェクトであるという可能性である。宮野夫妻をわざわざ烏丸グループの研究施設に入るようにしたのはAPTX4869を作らせるためであると考えられるので作ることには大きな意義があるものと組織が位置付けると考えるのが妥当だろう。現時点ではAPTX4869では人を殺すことが効用であるとみられ、稀に幼児化を引き起こすと考えられる。


しかし組織の真の目的が人を証拠の残らない形で殺す方法の開発を真の目的というのは無理がある。そこでこれはあくまでも組織の真の目的を達するための手段に過ぎないと考えることが出来る。


次に不老不死の人魚伝説のある美國島に組織のメンバーである「黒澤陣」ことジンや「魚塚三郎」ことウォッカ、灰原哀の本名である宮野志保の名前が観光リストに記載されていたことから不老不死について何かがありそうだ。作者の青山剛昌先生から真の目的が不老不死でないことが明かされていることから不老不死もAPTX4869と同様に目的に絡んできそうだ。


不老不死の実験の一環としてベルモットに何かしらの手を施したりボスを不老不死にしていると考えることも出来る。組織にとっての重要人物の不老不死に力を入れている感じがある。


この二つの情報から導き出された組織の真の目的は世界を牛耳ることである。APTX4869を用いて自分たちの邪魔となる人物は抹殺し、自分たちの仲間を不老不死にすることで自分たちの思うような世界を作り上げるのである。組織のメンバーには政界や財界の重鎮がいることから彼らが組織の駒として世界を回すことを目指しているのではないかと考えられるのだ。組織のボスが大富豪であることから例えば税金を多く取られている制度を変えたいなどの富裕層の悩みを一種のクーデターを起こす形で解決しようと試みているのかもしれない。


このような仮定をするとAPTX4869を宮野親子に作らせている理由や不老不死をしているのではないかといった組織が今しているに説明がつきそうだ。闇の男爵ナイトバロンの開発もコンピュータからの制度変更の試みの一つであろう。

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