警察組織(イギリス)②
イギリスでは第一次世界大戦が勃発すると全情報を一元的に管理することになり、戦争省情報部・DMI(Directorate of Military Intelligence)の元で各組織との連絡を担当する課の名称としてそれぞれのミリタリー・インテリジェンスの種類に応じて組織名に番号が割り振られた。1930年代後半にMI6(国外の政治・経済及びその他秘密情報の収集・情報工作)という名称を与えられた。他の組織にはMI1(暗号、暗号解読 後に海軍の「ルーム40」と統合され政府暗号学校を経て政府通信本部)、MI2(極東、アメリカ州、ソ連、中東、スカンディナヴィア)、MI3(東欧、バルト海沿岸諸国すなわちリトアニア・ラトビア・エストニア)、MI4(地図作成)、MI5(防諜)などがある。
現在、秘密情報部・SIS(Secret Intelligence Service)はMI6を通称として持っているが、公的文書等では使われていない。ただ一般的に認知されていることからロゴなどの対外広告では用いられている。イギリス政府は1994年まではSISの存在を公式には認めていなかった。
本部はボクスホール橋のそばのテムズ川のほとりにあるのでメアリーが落ちた川はテムズ川ということになる。
国家の情報機関であるため詳細は不明な点が多いが、本部の下に「地域課」と「連絡課」が存在し、地域課で現地情報に通じた人材を育成保有して情報収集等を行い、連絡課が本部との連絡役となる。組織としては外務省の管轄であるが、外務大臣だけでなく首相と内閣府内の合同情報委員会(JIC)へも報告が行なわれ、これらの指揮を受ける関係にある。
SISに協力する機関には国防省に属する国防情報参謀部(DIS)・内務省の下に置かれる保安局(SS,MI5)がある。SISは国内組織としては、軍事情報を主に扱うDISや国内防諜情報を主に扱うSS(MI5)と協力し、国外でも西側各国の情報機関と協力して任務を実行している。
またこれら2組織や、同じ外務省に属する政府通信本部(GCHQ)・内務省の下に置かれる国家犯罪対策庁・NCA(National Criminal Agency)と共に合同情報委員会・JIC(Joint Intelligence Committee)を構成している。
SISの工作員の2005年の応募資格は以下の通りである。
・父母どちらかがイギリス人である
・21歳以上で過去10年間に5年以上イギリスに住んでいたイギリス国民である
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