癪にさわります事


「ねえねえ、アリス、私のつまみは?」

 そうでした、

「えへん、ミートローフの八枚入り、ボロニアソーセージの五枚入り、パストラミビーフの九枚入り、でどうですか?」

 ダフネさんは確かハムが大好き……


 かなり酔っているダフネさん、

「ハム、ハム、ハムは大好き!」

 困ったちゃんですね、本当に……


「熱い!」

 あっ!服を脱がないの!

 こんなところで胸を出さない、ヴィーナスお姉さまの愛人ですよ!


 でも……羨ましい……でっかい胸……

 どうしたらこんなに成長するのか?

 進化の必然性を超えていませんか、大体、その胸は重力法則に反しています。


「アリス、私の自慢の胸がそんなに羨ましい?目が釘付けよ」

「そんな事ありません、過ぎたるものは飽きられます」

「私のようにほどほどの胸がい・い・の・で・す!」


「そうなの?ヴィーナス様は巨乳がお好き、ほら、このような大きいのが、ねえミレーヌ」

 出ましたね、巨乳一族、ジジさんとミレーヌさんですね。


 きっとこの人達は、牛さんの生まれ変わりでしょう……

 でも、癪にさわります事、

「ふん、お乳に栄養が行きすぎると、頭に栄養が回らなくなりますよ!ふん、私は忙しいの」


 御座所でも見てきましょう。

 御座所というのは、惑星エラム上にある、神殿都市シビルのど真ん中にある湖、その中の小さな島にあります。


 この島はエラムの宗教、神聖教の聖地で、時を乗り越えられる存在だけが入る事が出来る所。

 リリータウンの規則が適用される、リリータウンの飛び地のような所です。


 ここはヴィーナスさんのハレムを束ねる女官長さんも、特別に入れるようになっています。

 エネルギーが余りに余っている状態なので、今までの通販カタログは、御座所でも使用できるようになりました。


 女官長さんたちにもカタログが使用できるようになっています。

 ただし、御座所外での使用はお勧めできません。


 物品は持ち出せますが、その場合、持ち出したとたんにチケットが二倍に加算されます。


 女官長さんたちのチケットは、一万五千円までの支給となりますので、相当に良く考えなければなりません。

 それでも、皆さんの大好きなココアやチョコレートなどが、手に入りますので大好評です。


「あら、アリス様、お珍しい、どうしたのですか?」

 アンリエッタ首席女官長と、パリスのエリザベート女官長が、お茶をしていました。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る