第二章 アリスの物語 管理人
管理人は忙しいの!
ヴィーナスさんの愛人の一人、アリスさんは、どうしようもない女たちのお守で、今日も忙しい……
本人はストレスをため込んで、ノイローゼ寸前のつもり……
そこでヴィーナスさんを真似して、癒しの小さな旅へ出る事に……
16歳といえどもそこは金のチョーカーの持ち主、とんでもない魔力をお持ちで……
* * * * *
私はアリス、リリータウンの管理人です。
ヴィーナスお姉さまの為に、この街を維持管理するのが私のお仕事。
姉上様がやってきて、『しもべ』さんが修理されてから、一月ぐらいたったころの事です。
リリータウンは、幾度となく拡張された結果、居室は16室となりました。
つまり愛人さんは最大16名となります、私もそうなのですよ♪
なんせ宇宙船から、それまで使用していたエネルギー、予備エネルギーをすべて回してもらえるのですから、なんだって可能です。
ヴィーナスお姉さまの部屋も、今まで皆で使用していた小さい食堂、及びお風呂を専用とすることに出来ました。
これでゆっくりと、静かにお風呂に入って頂けますが、たまには私と二人だけで……うふふ。
また姉上様が、密かにパソコンを持ち込んでいました。
まったく掟破りを平然とする、困ったちゃんですが、マレーネさんが、薫さんに命令して、そのノートパソコンを複製改良、テラのインターネットと、ここリリータウンをつないでしまったのです。
勿論、薫さん、お手製のパソコンですので、圧倒的な性能です。
セキュリティも万全、しかも見るだけの物ですので、インターネットの管理者といえども、分からないでしょうね。
おかげで、通販カタログシステムも拡張しています、かなり制限が外れました、生ものもOKです。
座標が分かっており、エネルギーもフルチャージですので、どんな物でも、インターネット回線をこちらから調べて、その物を完璧な形で復元出来ます。
しかしエラム上で、問題がないように加工はするそうですが。
リリータウンには、私を含め14名の愛人が住んでいます。
各自一室ずつお持ちですが、姉上様だけが、余っている部屋を含めて三室も独占しています。
将来、新人さんが来たら、返却するようにきつくお願いしていますが……
それと私たち、女奴隷のご主人様、マスター、ヴィーナスお姉さまがお住まいです。
そうそう、パスポートキーですが、今はチョーカーがこれを兼ねています。
この大拡張のおかげで、私のお仕事は多忙を極めています。
この街の住民ときたら……
お話しにならない問題児ぞろい、いったいどのような教育を受けてきたのか……
これは教育を担当している、小雪お姉さまの責任を問わなければなりません。
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