第38話 待っている私

春休みも終わり、新学年。

1年生の時は、みんな一緒なクラスだったけど、2年生はバラバラになった。

だけど、昼食の時間は、3人が集まっての女子会は続いていた。


「ところで~一恵。遊園地はあれからどうなったの??」


ゆうちゃんが聞き出してきた。


「えっと~、いろいろ乗り物乗ったり~、お化け屋敷や観覧車に乗ったりで楽しかったよ~」


「ふ~~~~~ん(ニヤリ)なにか進展なかったの~~~~?」


「し・・・進展って言うか・・・・・横井君の腕にしがみついたり・・・・・・・

私、怖いの苦手だから・・・・・・・仕方なくて・・・・・・・・・・・・・・」


「そうかそうか~~~~~~~!!進展あったんだね~~~~~(笑)」


なんだか、ゆうちゃんと三月ちゃん、ニヤけてて気持ち悪い・・・・・・・

そりゃ~、私はデート気分にもなれたし、うれしかったけど、横井君の方は迷惑だったんじゃないかなと、すごく心配していた。


「じゃー二人はどうだったの?」と三月ちゃんに問いかけてみた。


「私たちは・・・楽しかったよ・・・・・すごく・・・・色んな意味で・・・・・

 ねぇ~ゆうちゃん(笑)」


「そうそう!!たのしかっよね~~!!色んな意味で!!(笑)」


なんだろ?色んな意味で??どう言う事なのか??理解できなかった。


春の日差しが暖かく、気持ちいい!!桜もチラホラと咲き始めている。

あの場所にいって、また、違う顔を描きに行こうと、はりきっていた。


横井君の帰宅時間帯になり、キョロキョロと姿を探している私がいた。


「あっ!横井君のバイクだ!止まってくれるかな?」


願いが通じて、バイクは止まってくれた。


「横井君!お仕事ご苦労様!!」


「加藤さん!この前は楽しかったね~~」


「うんうん!そ~だね!!・・・・・・・・・めちゃ怖かったけどね(笑)」


「怖がってる加藤さん。めちゃ可愛かったし!」


「え・・・・・・・・(ポッ)・・・・・・・・も~~~言わないで~~(笑)」


「桜も咲き始めてるね~~~~」


「そ~~~~ね~~~~。とても綺麗!!」


「これは、描きごたえがありそうだね」


「去年、桜シーズンを逃しちゃったからね~~。もう気合入りまくりだよ(笑)

横井君も描けばいいのに」


「仕事がね~・・・・・なんか俺だけ忙しくってさ~。嫌になるよ~」


「そうなんだ~~。ちゃんと休みは取れてるの?」


「ん~~~~~~~~ゴールデンウィークまではあんまり取れないかも・・・・」


「それは、ちょっとひどいね~~。身体壊さないでね!」


「連休になったら、またみんなで、遊びに行かない??」


「そうだね!みんなに相談してみるよ!!」


「楽しい事もないと、やってられないからね!!!」


「うん!!わかった!!いこういこう!!!」


横井君の方から、遊びに行こうと誘ってくれた!!みんなでだけど・・・・・・・

身体の事も気になるし、ムリしてなきゃいいな~と、心配していた。

だけど、みんなに溶け込んでくる、前向きな考えに、私はすごく安心していた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る