第3話 気になり始めた?

ゆうちゃんと三月ちゃんは高校からのお友達。まだそんなに月日が経ってないけど一緒にいてすごく落ち着くから、3人でよく遊ぶ仲間。

でもやっぱり、まだ二人の性格はわからないことが多い。


「おはよう~一恵。ところでさぁ昨日の帰り道、横井君と何話してたの?」


「おはよう~ゆうちゃん。べ・別にたいした話してないよぅ;;」


「そうなんだぁ~。でも一恵の方から話しかけていくなんて珍しいじゃん!」


「そ、そうかな?」

(ゆうちゃん達みんなは、横井君がボッチになってる事に気づいてない??)


「そうだよう!あっ!もしかしてっ!ちょっとは気になった感じですかぁ?」


顔をニヤニヤさせながら、ゆうちゃんが言った。


「い・いやいや、ぜ・全然そんなのじゃないからー」


「本当にそうなのかな~~~?」

今日はなんだか、いつも以上にからかってくるゆうちゃん。


「ただ、一人で寂しそうにしてたから少し気になって・・・」


「ほらぁ~!気になってるじゃ~ん!!で、それは恋愛感情ありなやつ?」


「そんなのないって~」


「ふ~ん、そうなんだ。でも一恵ってモテるじゃん。この間も告白されてたし~。男子に興味ないわけじゃないよね?」


「そ、そりゃまったく興味ないってことはないけど、コンクールも近いから今は絵を描く事で精一杯なの!」


「あららーもったいないなぁー。告白してきた男子、けっこうイケメンだったのに」


「あ、ほら、先生来たよ。早く席につかないと」

何とか今は、ごまかすことができた。


私は美術部で、今一番大切なのは絵を描く事。

そりゃーゆうちゃんみたいに、彼氏作って高校生活を満喫するってもありだけど。

好きじゃない男子に告白されたって断るしかないじゃん。

そんなに人付き合い上手いほうじゃないし、緊張するし。

でも、そう思えば私の方から男子にしゃべりに行ったのは確かにあまりないかも。

少しは気になってる?・・・のかも?


私が横井君の立場だったら・・やっぱり同じ感じになっちゃう。

もうちょっとみんなが気を使えばいいのにって、いつも思ってしまう。

私だけの考えなのかな?わかんなくなってきちゃった。


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