第12話 ヒロイン? 登場2

 俺の能力の話をしよう。未だ、不明のところがあるからだ。特に、俺専用の魔法だな。では、まず。その専用魔法について。

 俺の属性と呼ばれるものは時間を司る時属性だ。では、何ができるのか?

 加速、減速は勿論もちろん。停止や過去視、未来視、果ては時間旅行タイムトリップまで行える。と言っても、まだそこまで至ってはいないが。今現在使えるのは、加減速、停止のみだ。

 因みに、制限は色々ある。日に何回という制限や、詠唱が要らない代わりに、何かしらの動作が必要だったり。俺の場合は指パッチンである。

 この魔法を使うには莫大な魔力が必要であるが、それを全てキャンセルしてくれるのが、パートナーの存在だ。つまり、俺にとってはクロノアということだ。そう、クロノアがいなければ使えないのだ。そういう制限もある。

 次に、クロノアの話をしよう。彼女は別世界――この世界の隣に存在するという精霊界から来たんだと言う。そう、彼女は精霊なのだ。

 その彼女は戦闘時、様々な武器に変化することができるという特殊な能力を持つ。勿論、全ての精霊が使えるわけではない。彼女が特殊なのだ。

「特殊ってなんだー!」

 五月蝿うるさい、黙れ!

 他にも使える力はあるそうだが、多いので割愛する。追々説明する機会があるだろう。さて、次に魔法少女の強さだ。

 なんと、魔法少女にはレベルというものがあるらしい。見えないから何とも言えないが。本当にあるのか疑わしいし。

 では、レベルで何ができるのか説明しよう。

 レベル0―何の能力も持たない一般人。(まず魔法少女じゃない。じゃあ何で設けた)

 レベル1―魔法少女に成り立て。少々の魔法を使える程度。

 レベル2―魔法の威力が上がったり、使える魔法が増えるそうだ。

 レベル3―専用武器を手にすることができる。

 レベル4―レベル2よりも魔法の威力が高まり、より多くの魔法が扱えるようになるらしい。

 レベル5―専用魔法を使えるらしい。

 レベル6―全体的な強化があるそうだ。

 レベル7―様々な力が発現するらしい。

 レベル8―これまた全体的な強化。

 レベル9―魔力や恥ずかしい詠唱を必要としない特殊な固有能力の開花。

 レベル10―最終の全能力強化。

 と言うことらしい。俺が現在いるのはレベル5。まぁ、実感がないから強いのかと言われるとどうなんだろうとしか言えない……。

 まぁ、契約する精霊の位が高いと元からのレベルも高くなるらしいが。俺はその典型例だろう。

 因みに、レベル上昇で衣装が変わるらしい。俺の場合、モード切り替えでそもそもが変わるからどうでも良いんだけど。

 ――と言うか! いつまでやらされんのこれ!?


◇◇◇


 春越さんを助けた翌日に、彼女は魔法少女学園へ転校していった。

 何で? あれ? 俺がおかしいの? 魔法少女って中身男だろ!? ハッ。いや、まて。ま、まさか――、


 ――――彼女、男だったのか!?


 いや、凄い変装だ。魔法少女の俺でも見抜けないだなんて。

 まぁ、それは置いておこう。(←大事)

 今は、目の前のことだ。

 彼女が転校してから一週間後。俺は暗い路地裏に居た。

 そして目の前に目を赤く腫らした少女がいる。

 背後には蛙の怪人が倒れ付して――あれ、既視感デジャヴ

「えっと、大丈夫でしたか?」

 俺が手を伸ばすと、彼女は手を取り――、


 ―――抱きついてきた。


 だから、既視デジャ。(略

「あ、ありがとうございますぅ。本当に怖かったですぅ」

 俺は彼女の黒い三編みを撫でながら、安心するように言う。

「大丈夫ですよ。もう、安心してください」

 あれ、これも。(略

 何回繰り返すのこれ???

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