第22話「ロケットパンチ(後編)」
こうして、サティラ達は全滅し、その体を余すことなく森林の大地に分け与え、きっといつかは綺麗な森が蘇るだろう……。
エミリアはサティラを殴り抜いた姿勢のまま、爆風によってバタバタとマントがはためくに任せていた。
「勝った……。勝ったよ───父さん、母さん、魔王様───ダークエルフの皆ぁ……」
ガクリと膝をつき、焼けた大地を握りしめエミリアは涙する。
ううううううう…………。
勝った、勝った──────皆の仇を二つ取ったよ。
「うううううううううううううう…………」
サティラの言葉が蘇る。
世界はお前を認めない。
ダークエルフの存在を認めない。
だから、死ねッッッッッッ、と──────。
世界が死ねと望む、と……。
そう言った。
「ぐううううううううううううう…………」
うわぁぁあああ…………!!
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
うわぁぁぁぁああああ!!
殺した、殺された。
たくさん殺した、たくさん殺された。
皆……殺した、皆……殺された。
世界に殺された──────。
セカイガ、ダークエルフヲミトメナイ!!
そう言った!!
そうさ、
ワタシノカゾクハ、セカイニコロサレマシタ──────。
慟哭し、涙を流すエミリアはただただ、伏して涙するのみ。
そして、誓う──────。
だったら、
「ダッタラ、セカイヲホロボシテヤル───!!」
生きるな。
息をするな。
飯を食ってクソをするな。
この世界の空の元で、笑って泣いて生存することを許さないなら───。
「そんな世界は間違っている──────!」
間違っているだろう??
そうしてエミリアは世界を呪う。
あの日、世界に出会った瞬間の様に───……。
あぁ、お久しぶりです。
世界──────。
アナタは間違っています。
そうとも……間違っている。
だから、来た。
だから、来たのだ。
だから、来てくれたのだ!!
そう。私に元に、アメリカ軍が来たッッッ!!!
彼の者たちは言うだろう。
「こんな世界を
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