第18話絶対個性オートセーブ

俺は全員を正気に戻すのに多々時間がかかったが全員精神が壊れることはなかった


「おい、カリンさっさと行くぞ」


「あ、はい!クイックチェンジ!」


そうカリンが言うと


白くモフッとした翼が生えた


「おーうめーじゃねぇか」


「あ、ありがとうございます!」


「カカッ!だが詠唱はもう使うな」


「え?それじゃ魔法使えないんですけど……」


「だからこそだよ、魔法は使うんじゃねぇ考えるんだ」


「わかりました!ししょー!」


「あと、敬語と師匠はやめろ」


「わかりました!師匠」


「全然分かってねぇな!?テメェ」


「分かっていますよ師匠」


「はぁ〜そこまで頑なに言われちゃ俺もこれしか言えねぇやお前はこれからタメでしか話せなくなり、魔法の詠唱は使えなくなる」


蓮二がそう言うとカレンの体は淡く光った


その姿は見惚れるほどに美しかった


実際、ミナスは見惚れていた


「色ボケ爺さっさと行くぞ」


「冷たいなぁ蓮二」


「二代目、飛び方教えてやれ」


俺は二代目にカリンが飛べる様にと指示した


「えーなんでー?」


「飛べねぇから」


「何で私なの?」


目をうるうるさせて聞いてきやがる

いつもは私なんて使わねぇ癖に


「はぁ〜オメーが優秀だからだよ」


「んふ〜それならしょうがない!私が教えよう!」


光が消えたカリンに二代目は近寄った


「おっし、カリン君!まず翼に魔力を通してみそ?」


「え?なんで?」


ちゃんとタメ口だな


「ま、やってみなさい」


無理やりだなあいつ


「わかったわ」


んんん〜?んん?と唸り声をカリンが上げている


「んー?上手いか行かない?」


「むっずいわ〜コツ教えて〜!」


「分かったよ!

まず、自分の翼を思い浮かべてご覧?

そして、翼に適当に線を引いてその線に魔力を流すイメージをしてみそ?」


「んんん〜〜!」


「お、成功だな」


「すごいね〜天才なのかもね!」


「当然だろ!」


「なんで先代が威張るのさ」


こんな雑なヒントでできる奴なんてそうそういない


世界に十人ぐらいかな?


ま、これくらいできないとついて来れないよ?


「さて、飛べるみたいだし行こうか」


冒険者達はうるさかったので寝かしといたけどま、いいよね!()


「おう、行くぞー!」


「はいっす!」


「うん!」


この日偶々空を見上げた人々は

リザードマンの生き残りが4頭仲良く空を飛んでいた


と言う記事を残した


事実かどうかはすごく騒がれたが


そんな伝説の生き物いるわけない


の一言で全ての幕は閉じた


そんな事を知る由もない蓮二達であった



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

リザードマンはドラゴンよりレアです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る