第10話100年間の歴史

勇者も花梨も姫様も殺した全てを殺し俺は

1人だけの王になった

民を作るために色んなことをした

村の生成、田畑の整理、井戸の設置など人の生活に必要なものを揃えた

ギルドなんてものも作った

でもまだ民はいない

だが周りはモンスターで溢れている

そうだ獣人族と手を組めばいいんだと男は閃いた


だが獣人族は居なかった

男はどうやら意志を持つ者を全て殺してしまったらしい


10年後


人の暮らせる設備、システムは完成した

あとは種族だけ

10年間のあいだに全て見て回った

やはり誰もいなかった


だから俺は魔法で作ることにした


いや、人を作る魔法を作ることにした


1号は失敗だった

見た目は人間だったが中身が違った

言葉を放つことすら出来ない物体だった


2号は話すことは出来ただが見た目が違った


3号は見た目も話すことも出来ただが動くことが出来なかった


4号はほとんど人間だっただが感情がなかった


4人を作るのに5年かかった


幾度となく死にそうになった


話し相手のいない世界はなんともつまらない


男は思い出した15年前に己が殺した存在を


男は召喚魔法に手をつけた


記憶は記憶操作でなんとでもなる


でも、結果は失敗だった感情に任せ争いが増えた


男は一人ぼっちになった


何故か虚しくなった


男は眠った


懐かしい夢を見ていた


夢の中では幼馴染みの女の子と幸せそうに本を読んでいた


本の内容は実に嘘っぽかった


一日目に神は気まぐれで世界を作った

二日目に残りのゴミで人類を

三日目には探究心から化学を

四日目に理想から魔法を

五日目に法を作り

六日目に金を作った

最後に人間にエゴを与え


神は天へ帰った


そんな絵本を読んでいた


男は起きた

そして神の存在を思い出した


男は俺に作れないのなら作れるヤツを使えばいいと思った


だが男には神に会う資格がない


あるはずがないのだ


神が創造せし世界を己の手で滅ぼした男に神に会う資格はない誰よりも自分が知っていた


人を作ろうとしてから25年がたった


男は、まだ諦めない


男はついに幻を見始めた


――ねぇ、蓮二全て元に戻したらどうだい?人ができた時代に戻って王になればいいんじゃないかい?ボクの力をあげるよ――


男は出来もしないことを実現した


男はもう迷わない

男はしばらく忘れていた自分の名前を思い出し




40年ぶりに使った魔法はすごく新鮮だった

俺は歴史を変える


俺が王になった世界なんだ


楽しい世界に――いや、俺達が楽しい世界にする!!


男の目はいや、レンジの目は輝いていた


レンジは2日目に生まれた初めの子だ


神に王の座を与えられた見た目は40をすぎたおっさんだった


神は人類を


全ては気まぐれでしかなかった


レンジが王様になれたのも


を発達させなかったのも


この世界はもう破滅させないそう彼は誓った


民が増えてからは早かった


モンスターという存在


金というシステム


ダンジョンと呼ばれる迷宮


ギルドという稼ぎ所


学校と言う子供に学習をさせる所


そして、魔法を使う制度


おれはそれだけの事を決めた


あとは民が決めてくれる


気が付けば世界の破滅から100年たった


1000年後位に転生すれば俺は幸せな人生を送れるだろうか?


記憶を全て消して俺の人生は幕を閉じた



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

作者です

次の話は少年期です






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