第3話12月3日の私は…
最近はあなたの仕事の調子がいいことと
私の仕事が変わってしまったことで
あまり会えなくなってしまっている。
それでも、私は毎日カフェにいっている。
ちょっとの時間でもカフェをのぞくようにしているの。
…いつも、あなたはいないけれど。
午前中に行っても、午後に行っても、夜行っても会えないのは
タイミングが悪いからだって祈ってる、信じてる。
決してもう二度と会えないからじゃないって信じてる、祈ってる。
あの鋭い目が私を見つめることを妄想しては、一晩中涙を流している。
あなたが隣に座って何かのきっかけで話しかけてくれることを望んでは、朝日を歓迎している。
そうじゃなきゃ、夜明けも私にとってはいまだ夜だから。見えないほうが、街が寝静まっていると状況を都合よくすり替えてしまったほうがまだ今日を生きていける。
いくつもの恋心の攻撃を軽やかにかわしては、むなしい思いでカフェをあとにする私をあなたは知っている?
私がはじめから求めているのはあなただけで
私が最後まで希望をたくしているのはあなたの存在で
そのほかの優しい恋心も、狂おしい恋心も、渇望をもった恋心も
私にとっては無関心の対象でしかない。
一生懸命に気を引こうとするかわいい男の子たちのかわいい優しい愛情も
あなたがしてくれると妄想しているサディスティックな隷属の関係性の前では
ままごとにも値しない。
どうかこのまま、私に興味を抱かせて。
どうかこのまま、私を奴隷のママにしておいて、あなたを渇望し続ける奴隷に。
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