第2話 繋ぎ目と繰り返し

日々繰り返し、同じような時間に電車に乗って、同じような毎日を繰り返す。


創造的な仕事をしたい、したいと渇望していても、現実と社会はいつも通りの生活と環境を押しつけて、自分たちはそれを跳ね除けることすらできずにもがく。


壁の向こう側がある、そう思っていた若い頃はもう無くて、この壁の中でどう戦うかばかりを考えている。いや、そもそも戦う気もなくて、どう生きていくかだけを考えている。


そんな風になりたくないと思っていたはずなのに、いつのまにか現実に巻き込まれて、流されて、自分で泳ぐこともできなくなって、沈んでいくことを認識して、必死でもがこうとしても、この空気は破れなくて。


騒々しい毎日なんかない。いつもそれは景色のように、イヤホン越しに過ぎ去っていくのだ。1日1日が車窓から見える景色のように、ただ、だだ過ぎ去っていくんだ。


君はそこに何かを描いているだろうか。私が描くことができていない何かを。


もし、それが見られるのなら、私はそれを見てみたい。

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