018:半端ないよつぐみさん。
ふわぁー。
よく寝たわ〜。
つぐみさんがいるおかげか、なんかすっごい熟睡できた。
《おはようございます、ユウナ》
あ、おはよつぐみさん。
つぐみさんは寝てないの?
《ワタシは睡眠を必要としません》
へぇー、そうなんだ。
なんかすごいね、精神生命体って。
《それよりユウナ、ステータスの確認を推奨します》
え?
なぜに?
《見てもらった方が早いので、とりあえずお願いします》
あ、はい。
++++++++++
名前:ユウナ
種族:リトルバジラリザード
LV:10
HP:137/137(10up)
MP:173/173(12up)
攻撃力:81(6up)
魔法力:134(12up)
防御力:94(7up)
対魔力:123(12up)
素早さ:490(34up)
状態:正常
属性:邪悪
カルマ:-408
ランク:D-
【スキル】
〈強刃毒牙Lv.1〉〈強刃腐敗牙Lv.1〉〈強刃毒爪Lv.1〉〈強刃腐敗爪Lv.1〉〈毒のブレスLv.1〉〈腐敗のブレスLv.6〉〈思考加速Lv.Max〉〈並列思考Lv.Max〉〈瞬間記憶Lv.Max〉〈魔力感知Lv.3〉〈魔力操作Lv.3〉〈保護色Lv.ー〉〈獰猛化Lv.1〉〈脱兎Lv.4〉〈竜操術Lv.1〉〈毒吸収Lv.1〉〈毒調合Lv.1〉〈解毒牙Lv.ー〉〈隠密Lv.7〉〈気配遮断Lv.7〉〈危機察知Lv.5〉〈全癒脱皮Lv.ー〉〈自己再生Lv.3〉〈HP自動回復Lv.3〉〈MP自動回復Lv.3〉〈魔力隠蔽Lv.4〉〈索敵地図Lv.3〉〈無音Lv.1〉〈急所感知Lv.1〉〈毒無効Lv.ー〉〈麻痺無効Lv.ー〉〈腐敗無効Lv.ー〉〈酸無効Lv.ー〉〈打撃耐性Lv.3〉〈精神耐性:Lv.7〉
【称号】
『孤独』『獰猛』『人類の敵』『最初の蜘蛛殺し』『竜喰い』『悪辣』『悪食』『残虐』『最初の竜殺し』『大物喰らい』『大胆不敵』『ドラゴンライダー』『人殺し』『毒姫』『災禍』『殺戮者』『虐殺者』『暗殺者』『断罪者』『無慈悲』『外道』
++++++++++
…………。
…………へ?
《説明します。各種能力値の上昇は昨晩ユウナが食べた魔石によるものです。それに加え、ワタシの試行により攻撃力と素早さは僅かですが上乗せで向上しています》
……うん、ちょっと待って。
《スキルに関しても大半が良い結果を得られました。ですが、スキルはLv.7になると急激にレベルが上がりにくくなるということ、そもそもレベルが上がりにくいスキルがあるということも判明しました》
……ちょいちょい。
《スキル〈思考加速〉〈並列思考〉〈瞬間記憶〉は今回の試行の副産物です。これらの点から、今後はさらなる───》
───ストーップ!!
《はい。何か質問がございますか?》
はい!!
質問がございます!!
ございまくります!!
私が寝てる間に何があったの!?
スキルのレベルが軒並み上がってるんですけど!?
《はい、昨晩ワタシが睡眠時強化試行を行った結果です。ユウナ、及びワタシの生存率上昇のために時間は無駄にできません。なので、ユウナの睡眠時間を有効利用させてもらいました》
な、なによ……睡眠時強化試行って……。
いや、うん、つまりこれは、つぐみさんがやった……ってこと?
《そうです》
あの、これってさ、私が寝る度に……やるの?
《そのつもりです》
寝たら勝手にスキルのレベルが上がるの?
《はい。ワタシが強化しますので》
…………。
…………。
…………チ、チートだぁぁぁ。
これは紛うことなきチートだぁぁぁ。
つぐみさんがここまでチートだったなんて……。
《ワタシとユウナはとても相性がいいのです》
相性がいいとかそういう問題なんですかぁぁぁ。
これはなんなのだろう。
結婚もしていないのにトカゲにされた、哀れすぎる私へのご褒美なのだろうか。
驚きすぎて声も出ないってこのことだ……。
つぐみさんって凄いんだね……。
《ユウナ、嬉しいですか?》
へ?
なに急に?
つぐみさんの突然の質問。
今までと少し毛色の違う質問に、私は少し戸惑ってしまった。
《ワタシが強化試行を行ったら、ユウナは嬉しいですか?》
え、あ、あぁ、もちろん!!
すごく嬉しいよ、嬉しすぎる!!
ちょっとびっくりしすぎて、固まっちゃってただけだよ。
《良かったです》
……どうしたんだろつぐみさん。
というか、つぐみさんは私の感情が分かるんじゃないの?
《感情とはとても複雑なものなので。判断が難しいです》
ふーん。
変なの。
ん? ってか、つぐみさんは感情ないんだよね?
私のこと気にするっておかしくない?
《……そうですね。でもワタシは気になりました。なぜでしょう?》
なぜでしょう……って。
私にはわかんないよ。
でもありがとう、本当に。
つぐみさんが居てくれて私はめっちゃ嬉しいよ。
《……ありがとうございます》
うん。
それにしても半端ね〜。
つぐみさんの能力半端ね〜。
これ、もしかしたら寝てた方が強くなれるんじゃね私?
《そんなことはありません。ワタシには干渉できないスキルもありました。加えて、ユウナ自身のレベルもワタシには上げることができません。なので本日は狩りに行きましょう。限りなく安全にユウナのレベルがあげられるよう、ワタシがサポートします》
……は、はい。
朝から忙しいね。
それに狩りって……。
《スキル〈索敵地図〉を発動します》
うおっ!
私の目の前にこの辺りの立体的な地図が現れた。
す、すげー何コレ。
うわー、私が思った通りに動かせるよ、やべー。
ん?
ところどころにあるこの赤い点は何?
《これは昨晩の試行を経て獲得した〈索敵地図〉というスキルです。赤い点は生体反応になります》
まじ?
こんな便利なのあんの?
《はい。ですが油断はできません。ユウナのように隠密能力に優れている生物は表示されませんので》
へぇー。
それでもめちゃくちゃ便利だけどね。
というか、油断なんてそもそもできないよ。
スキルのレベルがどんなに上がっても、私が弱小トカゲだってことに変わりないし。
世界の全てが敵じゃー!!
《大丈夫です、ユウナ。ユウナとワタシなら強くなれます》
うん。
そうだね。
ありがとつぐみさん。
それじゃ一狩り行きます?
朝ごはんも食べたいし。
《はい。行きましょう、ユウナ。油断せずに》
りょーかい。
つぐみさんというトカゲになってからできた初めての話し相手のおかげで、朝からテンションが高い私は、ちょっとだけ浮かれながら外へと向かった。
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