### 被害者が救われるホウチセカイ

私の暮らすセカイでは

被害者が救われるルールが次々と作られている。


ある時、

ある抑圧者がある被抑圧者に被害を受けていた。


すると、

その抑圧者は

複数のルールに従って

被害を生じさせた被抑圧者から賠償を要求した。


その要求内容に

不当性を感じた

私は

次のように言った。


「ルールから判断して、その賠償額は半分程が適正です。」


渋々承諾した抑圧者に

私は重ねて言った。


「抑圧者と被抑圧者の関係から更に減額すべきです。」


不満そうな顔の抑圧者に

私は更に重ねた。


「今回の件に

 適用されている

 ルールの内の一つは、

 抑圧者の決めた不当なルールなので、

 その分に関して更に減額して頂けないでしょうか?」


激高した抑圧者は私に言った。


「あなたは

 被害者を守る気がない上に

 ルールを否定する。」


青ざめた顔で

被抑圧者も私に言った。


「私は被害者であることが多いので

 被害者を擁護せずに

 ルールを無視するあなたとは

 関わりたくないです。」


私は

一人きりとなり

困窮することになったが、

誰かの被害者ではないため

救われることはなかった。

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