## ケーパビリティに関するトビラ
### 甘さへの憧憬
お砂糖をたっぷりと入れた
カフェラテの
コーヒーカップが空になったから、
注ぎに行った。
そこに彼はいた。当たり前にそこにいた。
とても変わった格好の人だった。
独特なラノベか漫画のキャラクターみたいな格好。
それでもおかしいかもしれない。
30代?まだ40ではない?
顔は悪くないから、
こんなお客さんだったら
後味が悪くないかもしれない。
そんなことを考えて
風景の一つとして彼を見ていた。
それは全くの事故だった。
一瞬、彼と目が合ってしまった。
彼は
ほんのちょっと
首を傾け微笑むと
会釈をした。
そして、
またほんの少しだけ微笑んだ。
少しドキッとしながら、
わたしも少し頭を下げた。
何なんだこの人は?
何なんだこの気持ちは??
小学生の頃にいた
あの男子への気持ちと似ている。
ああいう人だけが
募集に応募して欲しい。
きっと
今日みたいに
体の中と外を
細胞膜の中と外を
漂白剤と亀の子ダワシで洗いたい
そんな気分にならなくて
済む。
でも、
だけど、
ああいう人には買われたくない
気もする、わたし。
なんでだろう?
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