ととぞうさん

ととぞう3

第1話 さち

ある国のある村の仲良し親子のお話し

心優しい気持ちを持った「ともぞう」

と心強き気持ちを持った「ととぞう」

の物語。


ともぞうには母親がおりません。


母親は「ともぞう」を産むと同時に世を去ってしまったからです。

しかし、その悲しみも、心強き気持ちを持った「ととぞう」の深き愛で「ともぞう」は心満たされておりました。

そんな仲良し親子は村の人気親子であり、「ととぞう」親子の周りにはいつも、優しい村人が何かの理由を付けては訪れていました。「ともぞう」はわかっていました。何故?村人は気に掛けてくれているのか?優しくしてくれているのか?の理由を知っていたのですが、あえて口には出しませんでした。


今から数年前、「ともぞう」が産まれる前、「ととぞう」は村の嫌われ者で、働かない、乱暴者のレッテルを貼られた厄介者でした。


しかし、「ともぞう」の母親である村長の娘であり村の女神とも言われていた「さち」

を以前から村人を困らせていた人喰い熊から「ととぞう」が助け退治した事で、村人の見方が一変しました。

また、心強き光を持った「さち」の優しさと誠実さに触れる事で「ととぞう」も本当の心を「さち」だけには打ち明け、いつのまにかに、二人は恋に落ち結ばれたのでした。

祝言をあげてから、「ととぞう」は人が

変わったかのように良く働き、「さち」を大切にして幸せいっぱいに暮らしておりました。

勿論、村人たちも、「さち」の事が何かと心配のようで何かの理由を付けては「ととぞう」、「さち」の家へと訪れていました。 


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