第8話ゲームになかったハンターギルド
「ニキー、レオン、おはよう!ここいいか?」
食堂で知った顔を見つけ声をかける。
「おはよう、構わんよ」
「おはようございます」
「俺たちはこれからハンターギルドに報告に行くがあんたはどうする?」
…ギルド?ゲームの時はプレイヤーが作って集まるのがギルドだったけどニュアンスからいってこれは違うよな?
「…ハンターギルドってなんだ?」
色々考えてみたが聞いてみた方が早いだろうという結論に達した。
「…お前野良ハンターか?」
…凄い驚かれてる。
いや何野良って?
「田舎から出てきたばっかりたがら野良とかよく分からないだが?」
怪しまれないような言い訳を絞り出しつつ質問を続ける。
「ああ、成る程…よっぽど田舎だったんだな…」
今度はなんか同情的な視線を向けられる。
「なら登録すればいい、義務も特にないし登録の時に説明があるから俺に聞くよりいいだろう」
…確かに。
「わかった登録に行こう!」
立ち上がり行こうとするが…
「お前飯がまだだぞ…」
やれやれみたいな顔をされた。
朝食は野菜スープにパンとあっさりしていた。
…朝からあれはキツい。
ハンターギルドは割りと宿から直ぐのところにあった。
看板は日本語で書いてあるように見えるが日本語が公用語なのか?それともそう見えるように何かの力が働いているのだろうか?
中に入るとやはりゲームのギルドホールとは違って役所のような感じだった。
やっぱり酒場とか無いよね…隣の建物酒場だったけど。
「いらっしゃいませ!あ、ニキーさん連絡が入ってます。残念でしたね」
…みんな「あ、」をつけるなニキーに…
それに連絡?ああ、ヘルモスの事か。
「ああ、キャンセルの手続きを頼む」
「…そうですね捜索の間は立ち入り禁止とは言いませんが控えるようにと警告が出てますしね…」
「…そういえばニキーは何で山にいたんだ?」
話の流れ的に何か依頼でいったんだろうけど。
「チィラの実って知ってるか?」
チィラの実…確かゲームのクエストに出てきたな…酒のつまみに取ってこいってクエストだったけど。
報酬が難易度の割りにいいから初心者のころとかルーキー育てる時によく行ったな…
「これか?」
前に山のように取った在庫が倉庫にかなりあったのでクエストの時必要だった数取り出してみせた。
「…おい何でそんなに持ってるんだ?」
…あれ?出しすぎた?
「…ここに来る途中で取ったんだよ」
「そういや…お前さんは山の向こうから来たんだったな」
「必要ならやるよここまで案内してもらった礼だ。」
差し出すと少し困りながらも受け取りレオンに渡していた。
成る程
「あの…ニキーさんこちらの方は誰ですか?」
そういえば俺一緒に来たのにほったらかしだったな。
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