第9話 感謝
現在、息子は溶連菌に感染している。
溶連菌とは、ざっくり言うと喉が痛くなり高熱が出る病気だ。感染力が強く、抗生物質を飲み続ける必要があるし、最低2日は外出禁止。医者に登園許可証を出してもらわないと登園できない。その後も検査のための通院が続く。
きょうだいに感染すればさらに悲惨だし、大人も感染する。個人的にはインフルエンザと並んで恐ろしい病気だ。
その溶連菌、今年度息子がかかったのは、これで三回目…。
夜に高熱が出れば息子は眠れないし、嫌がるのを説得して解熱剤(座薬)を入れねばならない。連れと交代で休みをとりつつ、看病する。息子は昼間は元気で力を持て余しており、昼寝もしない。付き合うこちらの体力が持たない。
疲労から抵抗力も落ちるのか、毎回溶連菌をもらってしまう。その後は蕁麻疹が出る。痒みで一晩中眠れない。
急に休みをとったので、リベンジの休日出勤を試みたが、私が休みの間に職場で工事が始まっており…。
作業員が行き交い、破壊音が響く中で決算資料の計算をする羽目になり、集中できず早々に引き上げた。
家に仕事を持ち帰りたいが、こちらの隙をついて大事な資料が落書き帳にされる可能性がある。
今は人事評価の時期である。上司を困惑させる事態は避けたい。
出産する前は、無茶をしてでも自力で帳尻を合わせていた。
出産後、それはできなくなった。無茶をすれば倒れる。こどもに皺寄せがいく。
無理をしないといけない時もあるけど、無茶はしない。その前にヘルプを出す。甘えられる時は甘える。その代わり、フォローできる時は自分から手を挙げる。
生き方が嫌でも変わった。
スカーレット・オハラではないが、tomorrow is another day。
明日は明日の風が吹く。
今は今できることを、一生懸命やるだけ。
こどもがいないまま、あの働き方を続けていたら、走り続けられなかったんじゃないかと思う時がある。
こどもに、感謝だ。
先日、50PVを越えた。
ささやかかもしれないが、私にとっては大きなこと。
軽い気持ちで憂さ晴らしに始めたようなものだか、ヨムにつれ、「こんな玄人集団相手に稚拙な文章を晒して、生き恥では…」という思いもあった。
それでも、これだけ読んでくれた人がいる。
一人の読者でも、百人の読者でも、姿勢は同じ。
未熟でも稚拙でも、手は抜かない。私なりに心を込める。
いつか、読んでくれた人に、ささやかな何かを残せるようになれたらいい。
今日は連れが出勤。息子は公園にも連れ出せないし、騒いで昼寝もしない。つれられて娘も昼寝無しだ。夜まで逃げ場は無い。
若者ぶって、朝からMonsterを飲んで気合いを入れる。
トイレットトレーニング中の娘は、園ではバッチリなのに家では容赦なく漏らす。
息子が図鑑を読めと持ってくれば、同時に娘も絵本を読めと迫ってくる。
合間に洗濯物を畳めば、娘が「お手伝いしまちゅ!」と寄ってきて、畳んだタオルをぐちゃぐちゃにして去っていく。
一息つこうとお茶を淹れれば、きょうだい喧嘩が勃発する。
それでも、こういう瞬間の積み重ねが、人生になっていくのだ。
どうせなら笑いながら、その時その時を生きたい。
公園に行くと泣く娘をなだめるため、ベランダでシャボン玉を飛ばす。
息子も一緒にはしゃぐ。
色とりどりのシャボン玉。こちらの心も和む。
またしても長文になってしまった。
ここまで読んでくださったあなたに、感謝。
どうもありがとうございます。
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