第916話 2022/4/17 食料とか

 本日は11時半起き。やや気温は低いが快晴。うーむ、頭がまたパンパンだ。小説は手が止まっている。書けなくなると起きられなくなる。わかりやすいな。駄々っ子かよ。やはり少し時間を置いた方がいいのだろうか。とは言え気持ちは焦るばかり。


 長い。ロシアのウクライナ侵略はいつまで続くのか。とっとと諦めればいいのに。などと思うのはロシアの思うツボなのだろうが、いい加減イヤになる。どこを見てもロシア軍のミサイル攻撃、ロシアの巡洋艦が沈んだ、ロシア兵が何人殺した、まるでロシア中心に世界が回っているようだ。

 経済制裁の効果が出て来るのはまだ何ヶ月も先になると言われているし、アメリカからは「ロシアの侵攻は年内は続くだろう」という声も出ている。それをウクライナの人々はどんな思いで聞いているのだろうと想像するだけで心が重い。気持ちが塞いでかなわん。

 しかし気持ちが塞ぐ、とか言ってるのはまだある意味マシと言える。まだ他人事だからな。他者の悲劇に同情しているだけなのだ。この問題が我が身に降りかかっているという切迫感がない。だが間もなく我々は切迫感を覚えざるを得なくなるだろう。と言っても、別にロシアが日本に攻めてくると言いたい訳ではない。その可能性は頭から外すべきではないが。

 時事通信の報道によれば、アフリカ開発銀行のアデシナ総裁(元ナイジェリア農相)は中東メディアとのインタビューで、食料の高騰がアフリカ諸国に及ぼす影響にこう懸念を示した模様。

「人々が食べ物を買えなければ、多くの社会的混乱が引き起こされる」

「今こそ食料生産でアフリカを支援しなければ、容易に危機に陥る」

 サブサハラ(サハラ砂漠以南のアフリカ)諸国は小麦供給の約85%を輸入に頼っており、うち3分の1をロシア、ウクライナ産が占めている――そもそもロシアとウクライナの小麦輸出量は世界全体の3割に及ぶ――らしい。ロシアのウクライナ侵攻によってその供給に支障が出る可能性が高い。ちなみにサブサハラの対義語は北アフリカである。サハラ以北のアフリカ諸国は地中海を挟んでヨーロッパ諸国と隣接しているために、比較的食糧事情が豊かなのだ。

「アフリカの食糧危機はわかるが、それと日本に何の関係が?」

 と思う向きもあるかも知れない。しかし今後世界が「人道的対応」によってアフリカに小麦などの穀物を優先的に回せば何が起こるか。小麦粉の値段がまた上がる、だけでは済まない。

 穀物の用途にはザックリ分けて2種類ある。人間が食べる「食料用」と、家畜の餌となる「飼料用」だ。アフリカの食料危機に対応するためには当然、食料用の比率を上げなければならない。必然として飼料用穀物の出回る量は減り、値段が上がる。飼料の値段が上がれば畜産農家は家畜の数を減らさざるを得ない。従って市場に供給される肉は量が減り、同時に価格も上昇する。

 これによって日本のスーパーでも肉は値上がりするだけでなく、買いたくても売っていない状況になりかねない。つまり経済危機に陥っている訳でもないのに、肉が買えない事態が発生する可能性がある訳だ。

 高級牛肉が買えないだけなら、たいした影響はないかも知れないが、飼料用穀物を必要とするのは牛や豚だけではない。鶏だってそうである。日本の鶏の餌は9割が輸入穀物に頼っているという話も聞く。飼料用穀物の価格が何倍にもなれば、鶏肉も卵も手に入らなくなるやも知れない。

 虫けらはいま減量中であり鶏肉をほぼ毎日食べているが、こんなことが状況的に許されるのは果たしていつまでだろう。小麦の値段が上がり量的に不足すれば、それを埋め合わせるためトウモロコシも飼料用から食料用に向けられ、当然値段が上がり量も不足する。作物は1週間や2週間で収穫量を増やせないからな。スーパーからは肉が姿を消し、サラダ油も姿を消すのではないか。ならばツナ缶も姿を消すだろう。その頃には油で揚げる工程を必要とする食べ物も全滅する。

 とは言え、まだ日本は比較的マシな方なのかも知れない。何せ米があるからな。米の備蓄があるから、新米と古米や古古米などを食べれば、まあ当座はしのげるのではないか。ただし、これもロシアの侵略が長期化すれば詰む。アフリカだけではなく世界的な規模で食糧危機が発生するのだ。もちろんこれは最悪のシナリオだが、決してない話ではない。

 日本は現在人口が減少しており、都市部近郊でも土地が余り始めている。いまこそ農地関連法の改革をして、食料安全保障の観点から農地面積を拡大し、農業従事者の増加を図るべきだろう。本当はもっと前からやっておかねばならなかったことなのだが、いまそれを責めても仕方ない。ピンチこそチャンスである。このタイミングを逃さず一気に現状を変える動きを政府には期待したい。したいのだが、できるかなあ。


 16日、パキスタン空軍機が隣国アフガニスタン領内の村を空爆した模様。どうやらパキスタン政府と対立する「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の戦闘員が隠れていると判断しての攻撃だったらしい。いまさら言うまでもない公然の秘密だが、現在アフガニスタンを支配しているタリバンは、ずっとパキスタン政府の支援を受けてきた。では今回のパキスタン空軍の行動をタリバンは容認するのだろうか。

 この辺が少しややこしいのだが、タリバンは確かにパキスタン政府に支援されてきたものの、パキスタンの属国になったつもりは毛頭あるまい。実際パキスタンが国境にTTP侵入防止を目的としたフェンスを設置しようとしたとき、タリバンは不快感を顕わにしているし、そもそもタリバンとTTPは敵対組織という訳ではない。過去に対アメリカで共闘したこともある。第一、TTPの標的はパキスタン政府だけであり、アフガニスタン国内でテロ行為など行なっていないのだ。

 まあさすがにこれでパキスタンとアフガニスタンの間で戦争が起こる、なんてことにはならないだろうが、関係が拗れる可能性はある。パキスタンはいま首相が変わったばかりである。先のカーン首相は軍の支持を失って不信任となり、今度のシャリフ首相は軍と良好な関係を保っている模様。この先、軍の意向が通りやすくなるに違いない。また、新首相としても何か「手柄」を上げたいところだろう。ちょっとキナ臭い気がしないでもない。


 本日はこんなところで。戦争や紛争の話題ばかりで本当にイヤになる。それにも増してイヤになるのは、最近どのニュースサイトもクッキーだクッキーだと大騒ぎして鬱陶しくてかなわん。もちろん全部OKを押したからといって何か困る理由もないのだが、何となく腹が立つ。まったくどうしたものか。

 しかしこんな文章なら2000文字とか簡単に書けるのに、何故小説は1文字も書けないのか。本当に1文字も書けなかった。脳みそがちぎれるかと思ったわ。ああ腹の立つ腹の立つ。

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