第823話 2022/1/14 正義とか

 なろうで1日のPVが300を超えると「……バグってる?」と疑ってしまう小市民の皆様ごきげんよう。

 本日は4時起き。まだ風が唸っている。6時半に起きるとして、それまで日記を書いていよう、と思っているのだが、どうせまた誤字脱字の嵐なのだろうな。もちろん公開ボタンを押す前に読み返しているのだが、この寝惚けた頭では絶対に見逃す自信がある。また午後にでも見直そうか。


 往年の創作では正義というものが大上段に構えられていた。「悪の栄えた試しはない」「正義は必ず勝つ!」などとセリフの中にもその思想が見受けられる。これはフィクションが人の世の理想、あるいは個人の祈りのようなものであると、創っている側がよく理解していたことを表している。

 現実の世界で正義が必ず勝つことなど滅多にないからな。そこで安易にリアリズムを追求するなら「正直者が馬鹿を見る」物語にこそすべきだったろう。だがそうしなかったのは、創っている人々が大人であったということなのではないか。

 逆に時代が下がり、リアリズムの名の下に正義が悪に屈するようなバッドエンドが現われてきたのは、古い時代の創作に対するアンチテーゼ、反動、抵抗運動、そういったことがあるのだろうが、それとは別に創作者の低年齢化もあるのかも知れない。

 もちろん、どちらが良い訳でも正しい訳でもない。すべては創作という大きな括りの「流れ」が時代と共に変化し、あるいは世間に適応し進化した結果である。ただ、これは古い人間の繰り言でしかないのかも知れないが、やはりフィクションの中でくらい、正義は勝って欲しいな、と思うところ。それは理想なのだ。現実に立脚していなくとも、遠くからも見える灯台の明かりのように、理想を掲げ続けることに意味はあると思う。いつか、そこを目指せる社会を作るために。

 さてドイツのコブレンツ上級地裁は13日、画期的な判決を下した。シリアのアサド政権下で約4000人の拷問と、少なくとも27人の殺害を監督する立場であったとして、難民としてドイツに入国していた58歳の元シリア軍大佐に対し、「人道に対する罪」で終身刑を言い渡したのだ。

 これは国際的犯罪を、その発生場所や容疑者の国籍にかかわらず逮捕した国で訴追できる「普遍的管轄権」の原則が適用されて行なわれた裁判である。同様の裁判は、シリア人が保護を求めて入国しているフランスやスウェーデンでも提起されているという。昨年2月には、同じ訴訟でシリア人の元情報員にも禁錮4年半の判決が言い渡されているのだそうな。

 うむ、罪を犯した者は世界中どこに逃げようと裁きが下されるというのは、ある意味人類の理想である。正義からは決して逃げられないのだ。……と、いう側面は確かにある。あるのだが、虫けら個人としては、イマイチ納得が行かない。

 第1に、国際司法裁判所をどうするのだ。有名無実化する気なのか。

 第2に、中国やロシアがこれを利用したらどうする気なのだ。今回の裁判は、シリアで悪事を働いた者が司法当局から逃れてドイツに潜伏していたのを逮捕した訳ではない。シリアでは「罪に問われていない者」の罪をドイツで裁いたのである。

 だったら、ドイツやアメリカや日本で普通に生活していた人物の罪を、中国やロシアの司法当局が勝手に認定して、国内に入った途端に逮捕し訴追することは可能なのではないか。それを禁止できる手段を国際社会は有しているのだろうか。

 そして第3の問題。今回の訴訟で元情報員には禁錮4年半の判決が下されている。この人物が4年半の服役を終え、放免されたとしよう。そしてもしそのとき、シリアがアサド政権ではなく民主的な国家になっていたらと仮定しよう。そこに彼が帰国したら、いったい何が起こるだろう。「ドイツで罪を償ったから」という理由で新生シリア社会に受け入れてもらえるのか。残念だが、そんなことはまず起きない。何故なら彼はシリアで罪を償っていないのだから。

 おそらく彼はシリアで逮捕され、訴追され、刑罰を受けることになるはずだ。同じ罪で2度の罰を受けるのである。これって極めて不公平ではないだろうか。それともそうならないような取り決めをシリアと交わせる自信なり根拠なりがあるとでもいうのか。

 もちろん犯罪者の逃げ得になるような世界ではいけない。繰り返すが、どこに逃げても逮捕され裁判にかけられる、そんな仕組みはあった方がいいに決まっている。ただ、それは正しく運用されるシステムが国際的に確立されていることが条件である。正直いまの段階では、将来への懸念を払拭できない。今後どのような展開を迎えるのか、注視しておく必要はあるだろう。


 かつて「ブッシュマン」と呼ばれたアフリカ人、ニカウ氏は、やがてより正確な呼び名として「コイサンマン」と呼ばれるようになった。しかしこれも実際には正確な呼び方とは言えなかったようだ。

 コイサンとはアフリカ大陸南部に暮らす遊牧民「コイコイ族」(かつてはホッテントットと呼ばれた)と狩猟民族「サン族」(こちらがいわゆるブッシュマンである)の2つを総称として呼ぶ場合の名称であるらしい。ならば「コイサン」が正しいのであって「コイサン族」は正しくないのではないか。ただしコイサンの2つの人種は人類のもっとも古い種族であると考えられているため、ワンセットとして「コイサン人種」「カポイド」などの総称がある。

 さて12日、南アフリカ警察は首都プレトリアで先住民族コイサンの団体が栽培していた大麻草を押収し、リーダーと他3人を逮捕した。この団体は2018年にコイサン語の公用語化を求め、大統領府前にテントを張って座り込みを開始。半年ほど前からは大統領府前の芝生で、堂々と大麻の栽培を開始したらしい。

 リーダーは伝統的な下帯一つを身に着けているだけの姿で、「南アフリカの先住民族コイサンの王」と名乗っている模様。ただし、コイサンに専制君主がいた歴史があるのかどうかは不明。

 なお、この自称王は、警察に連行される際、

「警察よ、宣戦を布告したな」

「われわれはここで平和的に過ごしてきた」(以上AFP)

 などと叫んでいたとのこと。軽くラリっていたのかも知れない。

 警察によると、逮捕されたのは22~54歳の男3人と女1人で、大麻の取引と違法栽培、および警察官の指示にもかかわらず公共の場でマスクを着用しなかった容疑がかけられていると報じられている。て言うか、2018年からいままでよく逮捕されなかったな。南アフリカ共和国はおおらかな国なのだろうか。


 新型コロナのオミクロン株は47都道府県すべてで確認されている模様。全国制覇速かったな。症状は比較的軽いらしいが、罹りたいと思える理由など何一つない。何が何でも絶対に感染しない体制を維持し続けて行きたいと思いを新たにする次第。まあ、家から出ないというだけなのだが。


 とりあえず本日はこんなところで。昨日は3200文字ほど書けた。ほんの僅かだが余裕が生まれた。できれば今日も同じくらい書きたいところ。だが往々にしてそう簡単には行かないものである。はあ、まだちょっと早いけど、そろそろ起きて飯でも食うか。何とかかんとか、とにかく頑張ろう。

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