第809話 2021/12/31 CTスキャンとか

 本日は9時半起き。風の音うるさっ! 大荒れの大晦日。はううううっ、何もやる気しねええぇ。もう正月の毒が全身に回っている。

 ていうか今日は夢見が悪かった。悪夢を見るのはいつものことだが、今回は自分が巻き込まれる夢じゃなかったからな。延々と悲惨な戦争やテロが世界中で起こる夢。予知夢とか信じてはいないものの、目が覚めたとき思わず夢の中に出て来た言葉をググってしまった。もちろん何も出て来なかった訳だが。と言いつつ、まだちょっと怖い。細かい内容は覚えていないのに、えらい怖かったことだけは頭に残っている。はあ、戦争反対。


 CTスキャンのCTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略なのだそうな。確か胆石をやったときに1回受けているのだが、当時はじっくり観察する余裕なんてなかったからな、よく覚えていないのがもったいない。

 CTスキャンはX線によって体の中を透視し、それをコンピュータで分析して断面映像を作る。ちなみに似たような機械にMRIがあるが、これは磁気の共鳴による撮影である。CTの方が時間は短い(CT:10~15分、MRI:30~40分)のだが、MRIは造影剤も要らないし放射線被曝の可能性もない。ただしMRIは体内にペースメーカーなど金属があると使えない。一長一短があるのだ。大きめの病院では両方揃えているところも多い。

 なお地方の市民病院でもレントゲンとCTとMRIが揃っていて、健康保険でそれを利用できるなんて国はそうそう多くないらしい。この点に関して日本はかなり恵まれているようだ。

 さてアメンホテプ1世と言えば紀元前16世紀のエジプト王(ファラオ)なのだそうな。そのミイラは1881年に南部ルクソールのナイル川西岸地域で見つかった。ファラオのミイラと言えばツタンカーメンの黄金のマスクが有名だが、アメンホテプ1世のミイラも同様にマスクに頭部を覆われている。このマスクや体を包む包帯の状態が極めて良好であったため、アメンホテプ1世のミイラはこれまで中身の確認が行なわれてこなかった。

 このミイラがカイロ大学とエジプト観光・考古省の専門家チームによってCTスキャンにかけられ、その結果が28日に発表された。王のミイラのCTスキャンは2012年にラムセス三世のミイラに行なわれているが、この際にはラムセス三世が喉を掻き切られて殺害されたことが判明している。

 今回のスキャンではアメンホテプ1世が35歳で自然死していたこと、史上最後のミイラにされる際に脳を取り除かれていないファラオであること、冥界の神オシリスにあやかって死体の両手を胸の前で交差させる体勢を取った史上初のミイラであることなどが判明した。イロイロわかるものであるな。

 カイロ大学のサハル・サリーム教授と考古学者のザヒ・ハワス元観光・考古相は文書でこのように述べている。

「高度なX線技術とコンピューター断層撮影(CT)スキャン、ソフトウエアプログラムを使い、直接触れることのない安全な方法で、アメンホテプ1世のミイラのデジタル開封を行った」

「本研究により、アメンホテプ1世の独自のミイラ化技術と再埋葬に関する多くの秘密に加え、アメンホテプ1世の顔や年齢、健康状態が初めて明らかになった」(以上AFP)

 研究成果に鼻高々といったところか。まあエジプト古代史は人類の古代史である。人類史に関わるといってもいい研究と言えるのだろう。今年は皇紀2681年だそうだが、日本の神話上の政権ができたよりさらに900年昔の話だ。歴史は勝ち負けではないものの、素直に凄いなあと思う次第。


 ペニーチャレンジがTikTokで流行ったのはいつくらいだったか。そう何年も前ではなかったような気がする。ペニーチャレンジとはコンセントにプラグを半分ほど差し込み、プラグの金属部分にペニー硬貨を乗せるというタチの悪い遊びである。

 常識的に考えればわかる通り、こんなことをすれば電流はショートし、火花が上がり、漏電ブレーカーが落ちる。これで済めばまだいい方で、最悪火事にもなりかねない。これを流行らせたヤツは厳罰に処されるべきだと思うのだが、そんな話は聞こえてこない。何ともかんとも。

 さてスマートスピーカーやFire TVなどに搭載されているAmazonの音声アシスタント機能「Alexa」が、10歳の子供にこのペニーチャレンジをするよう促したと報道されている。これにはAmazonに対し非難の声が上がっている。

 まあ理解はできるのだが、しかしAlexaがこれを持ち出したのは、現在でもペニーチャレンジの動画がネット上に残っているからであり、別にこの子供や家族を殺してやろうと考えたからではない。

 Amazonほどの巨大企業の提供するサービスが、ネット上の問題ある情報を選り分けられなかったことへの非難はあってしかるべきだが、それと同じくらいペニーチャレンジの動画を残している他のウェブサイトの管理者やサーバー提供企業へも非難の矛先は向くべきではないか。

 情報の検閲みたいで嫌な気持ちになる部分はあるものの、人の命に直接的に関わってくる問題である。早急に対処した方が良いと思うのだが。


 現在欧米で猛威を振るっている新型コロナであるが、日本でもそろそろ次の波が来そうな雰囲気である。「オミクロン株は症状が軽いんだから締め付けなくてもいいだろう」という声はあるものの、症状が軽くたって具合が悪くなれば、人は病院に行くものである。その軽症患者が病院のリソースを食い尽くせば、医療崩壊も起きかねない。感染拡大を押さえ込む施策はどうしたって必要だ。

 その施策を力技で行なっているのが中国。とは言え力技にも限度はある。

 国営メディアが29日に伝えたところによると、中国南部にある広西チワン族自治区でで28日、新型コロナウイルス感染対策の規則に違反したとされる4人が、見せしめとして街中を行進させられた。防護服とマスク姿の4人は、自分の顔写真と名前が印刷されたパネルを首から下げて歩き、周囲を武装した警察官が取り囲んでいたという。

 既視感がアリアリである。これを中国共産党系のメディアが厳しく非難しているというから、自治区政府の独断で行なわれたことなのだろう。だがこういうのは今回が初めてではない模様。自治区の責任者が中央から罰せられたならなくなる施策だと思うのだが、続いているという以上そういう意味なのではないか。

 オリンピックも控えているし、さすがに北京でこれをやる訳にも行かないのだろうが、本質というのはなかなか変わらないものである。


 大阪市のキタのビル放火殺人の容疑者が死亡した模様。本人の望み通りになってしまった。非常に腹立たしい限り。


 本日はこんなところで。ああ、明日はもう正月か。信じられない速さで1年が過ぎて行く。年が変わったら調子も上がるかなあ。

 本年中は大変お世話になりました。来年もまたよろしくお願い致します。良いお年を。

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