第803話 2021/12/25 クリスマスとか

 本日は5時半起き。今日は早く起きても何の意味もないのだが、まあノンビリできるのは悪くない。でも夕方から気温が急降下するんだよなあ。全国的に雪模様らしい。もう1日早ければホワイトクリスマスだ何だと騒げたのだろうが、クリスマスと大晦日の間には何もないからな。冷静と情熱のあいだくらい何もない。ただの年末だ。「ホワイトただの年末」に価値などあろうか。雪が積もって面倒臭いだけだろうに。

 YouTubeで28日まで映画「AKIRA」が無料で観られるらしい。確か観たことはあったはずだし物語は知っているのだが、あまり記憶に残っていない。全編を通した印象がないのだ。観ておこうかな。

 ビデオの録画もアホほど溜まっている。観ないとなあ、とは思うのだがどこから手を着けて良いやら。Blu-rayに焼いてまで保存したいのはグラナダ版のホームズくらいだし、他はもう観ないで削除してしまおうかな。と考えると急に惜しくなる。貧乏性なのかセコいのか。


 クリスマスはイエス・キリストの誕生日ではない。キリストの誕生を祝う祭である。同じじゃないか、と思う人もいるかも知れないが、同じではない。クリスマスはあくまでも、この世に救世主メシアが誕生した「事実」を祝って年末に信者がパーティを開いたり家族で食事をしたりする日であって、キリスト個人の誕生日パーティを行う日ではないのだ。

 そもそもクリスマスを12月24日から25日にかけて祝う、というのは聖書には書いていなかったはずだ。この日は元々西洋ではドルイドの冬至の祭の日であり、キリスト教を浸透させるためにそれをパクってクリスマスに仕立て上げたという説がある。まあ宗教の歴史というのはたいてい他の宗教を叩き潰した歴史であるから、そのようなことも実際あったのかも知れない。

 さてそんなクリスマスをローマ・カトリックのチャールズ・マウン・ボ枢機卿が祝ったことに批判が集まっている。カトリックの神父のかなり偉い方の人である、それがクリスマスを祝うのは当たり前ではないかと思うのだが、一緒に祝った相手が悪かった。ミャンマーの国軍総司令官と一緒にクリスマスケーキを切ったりしたのだ。

 いまさら言うまでもないが、ミャンマーでは今年の2月1日にクーデターが発生し、いま国軍が全権を握っている。これに多くの国民が反発し抵抗している最中である。そんなときに国軍総司令官とカトリックの枢機卿がニコニコ笑顔でクリスマスを祝ったのだ。軍事政権を支持するのがカトリックの姿勢であると主張するようなものではないか。

 今年の4月のイースター(復活祭)にはローマ教皇フランシスコがミャンマー国民への連帯を表明している。ボ枢機卿はその際、「イエスは復活した。ハレルヤ。ミャンマーも復活する!」(AFP)とtwitterに投稿している。しかしこれはミャンマー国民へ向けてのメッセージではなかったのかも知れない。

 もちろん、カトリックの枢機卿に「国軍総司令官をぶん殴れ!」などと言うのは無茶な話である。枢機卿にはミャンマー国内のカトリック信者を守らねばならない責務もあろう。クーデターで権力を握った相手であろうと平和的に穏やかに会話しなければならない場合はある。理想論としては宗教は対立を煽るべきではない。それはわかるのだが、しかしあまりに迂闊ではないかと思う。

 今後カトリック信者は「教会に見捨てられた」と考え、自暴自棄にならないとも限らない。ブレーキが壊れてしまった可能性がある。ローマ・カトリックは世界最大の宗教団体であり、国家を動かすほどの力を持っているはずだ。もうちょっと上手いやり方はなかったのだろうか。

 宗教の歴史は権力との癒着の歴史でもある。他の宗教を叩き潰したように、ミャンマー国民まで叩き潰したりしないよう願いたいところ。


 ノルドストリームといえばモビルスーツの必殺技、ではなくロシアからヨーロッパに伸びるガスパイプラインの名前である。こないだもちょっと書いたが、ロシアとEU、特にドイツとは外交上のプロレスを続けている。その最大の理由として挙げられるのがこのノルドストリームである。

 ドイツ経済はこのロシアからの安い天然ガスが供給されないと何もできないほどに依存しているのだ。もちろんロシアにしてもアメリカを始めとする西側諸国が経済制裁を加えているため、ノルドストリームは貴重な収入源となっている。

 さてそんなノルドストリームであるが、ドイツを始めとするEU諸国が依存度を高めた結果ガスが不足し始め、そのため新たなパイプラインとしてノルドストリーム2が建造された。ところがここに来てロシアはウクライナに軍事的圧力を強め、またドイツ国内でチェチェン独立派の元司令官を暗殺したりしたために、ドイツは喉から手が出るほどほしいノルドストリーム2の承認に待ったをかけざるを得なかった。

 もちろんプロレスである。最終的に承認するのは見えているのだが、ポーズとして何もしない訳には行かない。どう転んでも「ノルドストリーム2なんかいらん!」とか言えるはずはないのだ。そんなことをしたらEUの企業はドミノ式に潰れて行き、庶民は冬の寒さに凍えることになるだろう。すでに天然ガスが高騰を始めている。もう時間的余裕はない。

 24日、ロシアのノバク副首相は国営テレビ「ロシア24」で、「ノルドストリーム2に投資した欧州企業は、ドイツと欧州連合(EU)の承認を待っており、欧州企業はノルドストリーム2が稼働すれば、長期契約に加えて追加の天然ガスを調達できる」(ロイター)と述べた。

 本音を言えばロシアだって早く金が欲しいはずだが、それでもEU側に比べればまだ多少の余裕はあるのだろう。EUの目の前にニンジンをぶら下げて、「ホレ、どうする」と言っているのだ。どちらが優位かは明白である。

 ウクライナ東部にはロシア軍が集結し、いつ軍事侵攻するか、という瀬戸際に来ているが、仮に軍事侵攻が行われたとしても、EU側は軍事力でそれを撃退するなどできはしない。口先で非難をするのが精一杯だろう。それすら、「ガス止めたろか」と言われたら沈黙するしかないのだ。

 一時期、日本でもロシアからガスを買えだの、中国から電力を買えだの主張する国会議員がいたが、そういった連中の目指す先にあるのがいまのヨーロッパである。目先の利益に転んで自分の首を絞めている。それがいかに危険なことか、我々はよく見ておかねばなるまい。


 少ないが、本日はこんなところで。ネタが全然ない。もう年末だからな、報道関係も年末年始モードになっているような気がする。まあ仕方ない。

 ヤフオクで中古のHDDを落札した。1TBで2000円。使えたら儲け物だし、もしダメでも仕方ないと諦めがつく値段だ。新品はとてもじゃないが手が出ない。

 昨日は2400文字ほど書けた。何とか今日も頑張るか。年末年始とか関係ない立場だし、何とか今回こそは「正月の空気」に毒されないようにしたいところ。難敵ではあるが。

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