第711話 2021/9/24 本日休業

 本日は3時半起き。比較的早めに寝たとは言え、もうちょっと起きる時間考えろよと思わなくもない。とは言え、今日は病院に行かねばならないのだ。薬は来週まであるのだが、明後日に新型コロナのワクチン1回目だからな。一応それも聞いておかないといけない。既往症持ちは面倒臭いのである。そんな訳でここは休む。


 さて昨日は積んであった(電子書籍だが)「メイドインアビス」の6巻から10巻までを一気読みした。うむ、天才の所業というのは凄まじいな。噂ではボンドルド戦以降の評判が悪いらしいのだが、いったいどこに文句があるのか、まったく理解できない。ここまで心をえぐる「絶望」を描ける作家が、現代日本の創作界に何人いるというのだ。


 もしかしたら希望を描き出すために絶望を描くという手法がワンパターンだとでも思っているのかも知れないが、決まったパターンを作れる事の凄さが何故わからないのだろう。水戸黄門や暴れん坊将軍の凄さが理解できないのか。


 物語のパターンというのは武道における「型」と同じだ。極めれば、技を繰り出すために思考を経る必要がなくなる。これを余所から剽窃するのではなく、自分で練り上げ組み上げるためには、恐ろしいほどのエネルギーが必要となる。「まさかそんな馬鹿な」とか言うヤツは、自分で物語のパターンを作った事がない人間であろう。


 水戸黄門や暴れん坊将軍では何人ものクリエイターが知恵を集めてパターンを少しずつ作り上げ、視聴者の反応を見ながらあちこちに手を入れ、時間と金を注ぎ込んでようやくいまあるような、誰もが思いつくパターンを固めたのだ。それを漫画家はほぼ1人でやってしまう。まさに凄まじい才能と努力としか言いようがない。


 虫けらの書く小説にもパターンはなきにしもあらずであるが、緩やかなモノだ。緩やかだと自由に思えるかも知れない。しかし実際のところ、緩やかなパターンは不自由だ。確固としたパターンは足場になるから表現の幅が広がる。緩やかだと物語の中に紛れ込んでしまって、足場としては使えない。ただ意味もなく同じような場面を繰り返しているように見える恐れがある。有能な表現者がどちらを選ぶかは考えるまでもない。


 前にも書いたが、虫けらは自分に才能がないなどとは毛の先も思っていない。それどころか、かなりある方だと信じている。だがそれでも圧倒される才能に触れてしまうと、少々尻込みをしてしまう。絶望を描くのは自分には無理だろうな、と思ってしまう。ただ。そんな事を言いながら、次の作品では自分なりの絶望を描けないだろうかと逆算を始めているところもあるのだ。まだ自分を諦めていないのだな。まあ、諦めてないからこそ、いまだにここにいる訳なのだが。


 休みと言いつつ結構書いているが、まあ時間はあるからな。あとはネタさえあれば通常更新もできたのだが、なかなかそう都合良くは行かないものだ。とにかく今日は病院に行って、帰りに買い物して帰って来よう。朝晩涼しくなっているから、そろそろおでんでも作ろうかと考え中。


 あと、犬の餌も買ってこなければならない。うちの犬は非常に厄介なレベルの偏食で、いわゆる普通のドッグフードを食わない。なので「犬用おやつ」が主食になっている。だが、普通のおやつを与えると保存料などの影響で肝臓の数値が極端に悪化してしまう。そこで少々お値段の高い保存料等無添加のおやつを買う必要がある訳なのだが、おやつだけでは栄養素が足りない。健康的な食生活のためには「総合栄養食」を摂らせる必要があるのだ。


 で、試行錯誤の末に行き着いたのが、「ちゅ~る」である。ネコを飼っている人なら皆様おなじみの、あのちゅ~るから、犬用総合栄養食が出ている。つい最近まで全然知らなかった。いや、犬用ちゅ~るがある事は知っていたが、総合栄養食があるなんて思わなかった。そして、我が家の超偏食犬が、ちゅ~るだと食べるのである。サイエンスダイエットもプロマネージも見向きもしなかったヤツが、ちゅ~るだと飛びついて来る。げに恐ろしきはちゅ~るの魔力よ。


 そして実際ちゅ~るを買って初めて知ったのだが、ちゅ~るって「いなば」が製造している製品なのだな。イナバ物置とは関係ない。一人暮らししている人にはお馴染みの、あのツナ缶のいなばである。経営の多角化に成功したという事だろうが、若い頃からお世話になった企業に、こんなところで再会するとは、何とも感慨深い。


 そろそろ4時半か。起き出すかな。病院に行くのは午後だが、それまでに体調を整えておかないと。病院行くのも大騒動である。まったく面倒臭い肉体である事よ。さあて、今日はどうするか。葬送のフリーレンでも読むかな。何とか一日無事で過ごせますように。

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