第572話 2021/5/8 国力とか

 本日は10時半起き。曇天。

 目が覚めて「いま7時くらいかな」と思って時計を見たら7時過ぎ。次に目が覚めて「9時くらいか?」と思って時計を見たら9時過ぎ。また目が覚めて「10時は過ぎたろう」と思ったら10時半。体内時計はかなり正確に働いている模様。だが起きられない。まったく困った事に。


 数字というのは客観的で説得力を持つものなので、人はいろんな物事を数字で表したがる。音楽のヒットチャートから新型コロナウイルスの10万人当たりの感染者数まで諸々多岐に渡って。だが実際には数字だけでは表しきれない物事もある。たとえば「国力」もその1つ。

 国力を示すための物差しについては諸説ある。

・領域、国民、軍事力、経済力、技術力

 であるとも言われるし、

・地理的条件、天然資源、工業力、軍備、人口、国民性、国民の士気、外交の質、政治の質

 という人もいる。どちらにせよ容易に数字で表せる要素とそうでない要素が並んでいる訳だが、この中でももっとも数字に表しやすいであろう軍事力を通じて2017年時点の諸国の国力を垣間見てみる。

・アメリカ(人口約3億2400万人)

軍事予算 : 5878億ドル(約62兆6400億円)

兵員 : 236万3675人

・ロシア(人口約1億4200万人)

軍事予算 : 446億ドル(約4兆7500億円)

兵員 : 337万1027人

・中国(人口約13億7400万人)

軍事予算 : 1617億ドル(約17兆3100億円)

兵員 : 371万2500人

・日本(人口約1億2600万人)

軍事予算 : 438億ドル(約4兆6700億円)

兵員 : 31万1875人

・オーストラリア(人口約2300万人)

軍事予算 : 241億ドル(約2兆5700億円)

兵員 : 8万1000人

 やはり超大国アメリカはずば抜けている。ただし中国は軍事への投資を急速に進めているからな、現時点では予算も人員も急増している可能性はある。オーストラリアは人口比で言えば立派な軍事大国だ。しかし上3つと比べるとやはり絶対的な数値が低い。そして日本は予算は立派なのだが、兵員の数が少ない。専守防衛が目的とは言え、周辺国の1割しかないというのは素人目に見ても国防行政がおかしいのではないかと感じるところ。

 さて、現在の人口が約504万人で、直近の軍事予算が29億ドル(約3150億円)、兵力が9639人なのがニュージーランドである。この数字を見るだけでも国の規模が何となくわかる。

 そのニュージーランドの議会は5日、中国の新疆ウイグル自治区における人権侵害について重大な懸念を表明する動議を全会一致で可決した。ただし野党の提出したこの動議に関し、アーダーン首相率いる与党側は「ジェノサイド」の文言を削除するよう求めた。中国の反発を怖れたのだろう。結果としてこの要求は受け入れられたのだが、それで反発しない中国ではない。

 在ニュージーランド中国大使館は声明を発表し、

「この動きは中国に対する甚だしい内政干渉であり、国際法と国際規範に反する」

「中国側はこうした行為に遺憾の意を表し、断固反対する」

「中国とニュージーランド相互の信頼を損なう」(以上AFP)

 と強く反発した。

 これを報じたAFPの記事には、

「アーダーン政権は中国による人権侵害批判に及び腰で、ニュージーランドは米国主導の5か国の情報機関による多国間協定『ファイブアイズ(Five Eyes)』の弱点になっていると非難されている」

 とある。しかしこれについては同情せざるを得ない。

 だってオーストラリアよりはるかに国力が低い国なのだぞ。失礼を承知で言わせてもらえば小国だ。ろくに軍事力もないしアメリカと直接的な軍事同盟を結んでいる訳でもない。ANZUS条約とかあるにはあるが、在ニュージーランド米軍とかいないのだ。その状態で中国の人権問題を真正面から叩けというのはさすがに酷だろう。

 もちろんアメリカの核の傘に入らない選択をしたのはニュージーランド人であり、確かに自業自得の面はあるものの、それをもって弱腰と非難されるのはちょっと可哀想に思う。

 とは言え、だ。ニュージーランドの動きはある意味日本にとってもリトマス試験紙となり得る。軍事面経済面で圧倒的に優位に立つ中国に対して小さな国が批判的な立場を取った場合、あの国がどう動くのか。それを確認する良いサンプルと言えなくもない。ただし、ニュージーランドまでが完全にアメリカ側に立ったときに、まだ日本が煮え切らない態度をしていたら、いつかエライ目に遭うのではないか。


 中国が4月29日に打ち上げた大型ロケット長征5号Bが制御不能――最初から制御するつもりなどなかったという説もある――となり、今日8日に地球に落下してくる。無論かなりの部分は燃え尽きるだろうが、一部が地表まで落下してくる可能性がある。どこに落ちるのかはわからない。

 こういう場合、普通は海に落ちるよう計算して打ち上げるものなのだが、軌道を見る限り中国はその計算をしていないようなのだ。しばらく前からアメリカやロシアの当局が警告を発している。

 まあ確率的に考えれば陸地より海の面積の方が広大なのだから、十中八九海に落ちるのだろうと考えて間違いはない。それほど心配は要らないかも知れない。ただ中国は今後も同じやり方でロケットをバンバン打ち上げるだろう。下手な鉄砲も数打ちゃ当たる。いずれ地上に激突するのも出て来るのではないか。何とも迷惑な話。


 6日、アメリカ陸軍は身だしなみに関する指針を改定した。女性兵士にはポニーテールやドレッドロックス、口紅、イヤリングが認められたそうだ。中でも髪については、

「気をつけの姿勢で、背中の中心部分で肩甲骨の下の部分まで編んだ髪やポニーテールを伸ばすことが認められ」

「しっかりと目立たないように巻き髪や1本のポニーテール、1本ないし2本の編んだ髪にまとめる」(以上CNN)

 とされている。虫けらは別にポニーテール萌えではないのだが、女性兵士に認められたという事は、いずれ男性兵士にも認められる可能性がある。ポリコレ万歳の国だからな。「兵士の能力を邪魔したり、安全面でリスクにさらしたりしない」(CNN)という条件が付いているとは言え、将来的には多種多様な髪型の兵士が出現するやも知れない。フィクション書きには面白くなるのではないか。


 6日、ロシア保健相は新型コロナに対するワクチン「スプートニク・ライト」の使用を承認した。これは先発の「スプートニクV」と成分的にはほぼ同じなのだが、1回の接種で効果を発揮するという。

 これを受けてプーチン大統領は、副首相とのビデオ会議において「ロシア製のワクチンはカラシニコフ銃(AK-47)と同じくらい信頼できる」と発言したらしい。ヤクザやテロリストでも打てると言いたいのだろうか。

 まあ日本人がたとえるなら「トヨタ車と同じくらい」とでも言うシチュエーションなのだろうが、そこで自動小銃が出て来るのはお国柄である。


 17日に予定されていたIOCのバッハ会長の来日は、緊急事態宣言延長を受けて見送られる模様。まあ、そりゃあね、としか言いようがない。


 本日はこんなところで。昨日は300文字ほど。まあ阪神負けたしな、仕方ないっちゃ仕方ないのだろう。

 またこの先1週間ほどはグズグズした天気が続く模様。梅雨にでも入るのかよ、と思ったが、もう5月である。梅雨入りもそう遠くない。ああ、イヤな季節がやって来る。

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