第464話 2021/1/20 不思議とか

 本日は10時起き。調子は良いでも悪いでもなく。明日から少し暖かくなるのか。体が楽になってくれれば有り難いのだが。

 まあ最近ちょっとモノを食い過ぎているからな。体調が思わしくないのもそれが原因なのかも知れない。軽く減量した方が頭も回るのではないか。と、思ったりはするけれど、実行には至らない。また折を見て、とか思ってしまう。折っていつだよ。


 江戸時代、肥前国平戸藩の第9代藩主である松浦まつらきよし、と言われても「誰?」となるのは普通の反応である。現代日本において彼の事を知っている者は少ない。おそらく知らない方が圧倒的に多いだろう。虫けらだってまるで知らない。だが彼の残した言葉を知っている人は結構多いのではないだろうか。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

 プロ野球の故野村克也氏が座右の銘としたこの言葉がその代表である。勝利にはマグレ、たまたま、時の運など「不思議」が要因となって転がり込んでくるケースがあるが、敗北には常に敗北するだけの理由があるという事だ。

 一見非対称な現象のようにも思える。だが不思議があったからといって、そちら側が必ず勝てる訳ではない。不思議があっても負ける理由が揃っていれば負けるのだ。言い換えれば不思議で勝ちを拾うためには実力が必要である。戦いを繰り返し、勝利を続けるためには不思議の勝ちを確実に拾わなければならず、それには準備や訓練、教育が必要だ。すなわち勝てる理由が揃っていなければ、不思議の勝ちは拾えないのだ。

「マグレでランキングが上がる事はあっても、人気が継続しないのには理由がある」と言われた方が、ここを読んでいる方々にはわかりやすいかも知れないが。

 事ほど左様に勝利とは難しい。「不思議」というオカルトを期待したくなるほどには。一方、敗北は簡単である。負ける理由など枚挙に暇がないし、誰にでもすぐ揃えられる。ことに集団ともなれば、必ず馬鹿や間抜けが存在し、敗退行為をかましてくれる。どんな巨象であっても、負ける理由さえ揃えばネズミにだって負けるのだ。そこに不思議は何もない。

 さて19日、自民党の二階幹事長は記者会見で、東京オリンピック・パラリンピックについて、以下のように述べた。

「あらゆる困難を乗り越えて、国民の期待、世界の皆さんの期待に応えるべきだ」

「五輪を開催する、しないと躊躇ちゅうちょしている問題ではない。問題は新型コロナウイルスにどう対応するか、どう乗り越えることができるかという問題だ」(以上産経新聞)

 虫けらは日本政府に感謝している。いま自分が生きていられるのも、こうして毎日駄文を垂れ流していられるのも政府のおかげだからだ。当然政府与党として長らく日本を支えてくれている自民党には感謝も愛着もある。これまでずっと選挙では自民党に投票してきたし、今後もそうするかも知れない。だが、世間はそうではないだろうな。

 4月25日には2つの補選、すなわち北海道2区で吉川貴盛衆議院議員(元農水相)の辞職に伴う衆議院の補欠選挙が行われ、長野選挙区では羽田雄一郎参議院議員の死去に伴う参議院の補欠選挙が行われる。北海道の方は自民党は候補者擁立を避けた。長野の方には候補を出すらしいが、おそらく自民党は負けるだろう。勝てる理由がない。

 もし解散総選挙があるなら、この補選に合わせてくるのではないかという話があるのだが、現政権の状況を見る限り、果たしてそこまで持つのかどうかが問題である。管首相に求心力がないのは最初からわかっていた事だ。だが周りがそれをちゃんと支えれば、もう少し何とかなったろう。ところが現実には支えるどころか足を引っ張りまくっている。これだけ負ける要素が揃っていて、にもかかわらず総選挙に勝てたとしたなら、それこそまさに「不思議の勝ち」である。

 いまの日本に、いや世界に、果たしてオリンピックが必要だろうか。「世界の皆さんの期待に応えるべき」とか言うのなら、まず国民の大半がオリンピックを是非開催してほしいと期待している国がこの世界にどのくらいあるのか、調べて出してくれ。自国の選手団を何としても東京に送り出したいと願っている人々がどれほどいるのか、日本国民に見せてくれ。できるものなら。

 オリンピック・パラリンピックを開催するのは悪い事ではないが、いまこのタイミングでやるべき事ではなかろう。いったいどこを向いて誰のための政治をやっているのだ。二階幹事長は事あるごとにメディアに対して「ケチをつけるな」と文句を言うが、誰のせいでケチがついていると思っているのだ。

 19日、自民党の青年局が党幹部に対し、「73歳定年制」のルール厳守を求め申し入れを行った。ちなみに二階氏は今年82歳になる。青年局の危機感は大変によくわかる。老害に振り回された挙げ句にこのままみすみす下野などしたくはないだろうしな。だが少し遅かったかも知れない。もうちょっと早い段階で行動を起こすべきだったろう。次の解散総選挙はかなり厳しい戦いになるはずだ。負けに不思議の負けはないのだから。


 そのオリンピックについて、日本政府は新型コロナのワクチン接種を前提条件とはしない方針らしい。加藤官房長官が19日の記者会見で発言した。

「ワクチンを前提としなくても、安全・安心な大会を開催できるよう、必要な検査、行動管理をはじめとした総合的な感染症対策について検討が進められている」(時事通信)

 らしい。だったらワクチンを前提としなくても安全・安心な国民生活を送れるような感染症対策を何とかして欲しいのだが。国民に対してそれが可能であるなら、海外から選手を受け入れても何とか回せるだろう。国民に対しては「ワクチンの効果が出るまで我慢しろ」と言いながら海外からワクチン接種を前提とせずに選手団を受け入れるというのは、何がしたいのか意味不明である。

 もしかして、ひょっとすると、想像以上に頭が悪いのか? とか真顔で考えてしまうから、やめてくれませんかね。


 河野太郎行革大臣は新型コロナのワクチン接種のロジ面を担当するらしい。ロジ、すなわちロジスティクスとは流通管理、交渉、後方支援などイロイロな意味を持つが、とにかく省や自治体を横断して取りまとめをするのだそうな。……厚生労働大臣に全権を一任すればいいんじゃなかろうか。その方がワンストップで話が早いように思う。厚生労働大臣が無能だと判断したのなら仕方ないが。


 15日にはインドネシアで大地震があったが、現地時間の18日にはアルゼンチンでもマグニチュード6.4の地震が発生した。震源の深さは20キロあるとの事なので、インドネシアほどの震度はなかった可能性があるものの、それでも建物の損傷や停電が起きているらしい。

 海外で大型の地震が頻発しているから、そろそろ日本でも、というのは現状オカルト以外の何物でもないのだが、心配はしておいた方がいい。非常食とか飲料水の確保は、これを機会にやっておくべきである。怖いのは地震だけではないしな。


 本日はこんなところで。それにしても書けない。集中力が維持できない。まあ元来怠け者だからな。毎日バリバリ書き続けるなんて期待してはいけないのだろう。

 何かさっきからパトカーと救急車が走り回っているのだが、何ぞ事件でも起きたのか。まあたぶん虫けらには関係ない。そんな事を気にするより、どうやって集中したものかを考えておいた方がよかろう。はあ、やれやれ。

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