第347話 2020/9/25 焼却とか

 本日は午前2時起き。雨音はしているが、さほど体調は悪くない。しかし今日は買い物に出なければならない。冷蔵庫がそろそろ空っぽになるからだ。雨の中で車を運転するのは嫌だなあと思うのだが、1日3食インスタントラーメンという訳にも行かないしな、とりあえず行ってくるしかない。ああ、陰鬱。


 一般的なミステリーの場合、死体を焼く動機といえばやはり証拠隠滅が筆頭に挙がるだろう。だがあまり合理的とは言えない。人間の体のように水分を大量に含んでいる物は、そうそう焼けないからだ。もちろん見た目は変わってしまうので、遺族の面通しなどはごまかせるが、現代はDNA鑑定があるからさほどの意味はない。死体をバラバラにして隠してしまう方がよほど有効である。

 被害者に対する怨恨による死体の損壊という可能性もあるのかも知れないが、いまひとつピンと来ない。正体が判明することを前提とした警察の捜査の攪乱くらいしか死体を焼く理由など思いつかない。ただし、ここに防疫という観点が加わると話は変わってくる。無論、死体を焼いたからといってたいして防疫効果もないのだろうが、いわゆる「汚物は消毒だーっ!」的発想で焼いてしまう事はあり得るように思える。熱湯で消毒ができるのなら、火を着ければ一発だろう、みたいな感じで。

 韓国の国防省が24日に発表したところによると、半島の西側、黄海で今週47歳の海洋水産省の男性職員が行方不明となった。南北軍事境界線の辺りで巡視船からいなくなったという。北朝鮮への亡命を企てていたと国防省は主張しているのだが、その後北朝鮮領内で射殺され、遺体は油をかけて焼かれたらしい。尋問された後に処刑された模様。模様って言っても目撃者がある話ではないので、どこまで確証があるのかはかなり疑わしいのだが、とりあえず韓国の国防省はそう言っているのだ。北朝鮮の兵士がガスマスクをして火を着けた、と。

 韓国のメディアは新型コロナウイルスの流入を怖れて男性を処分したと報じているようだが、これもどこまで確証があっての報道なのかよくわからない。しかしまあ、可能性としてまったく有り得ない話でもない気はする。

 現段階で報じられている情報を見る限り、遺体が完全に焼却されて灰になったのかまではよくわからない。もし灰しか残っていないのなら、証拠は完全に隠滅されたと見るべきである。韓国が何を主張しようが、北朝鮮は無視をするのではないか。と言うか、死体が残っていないのなら何故北朝鮮に射殺されたと判明したのか。まして死体が焼かれたなどという話がどこから出て来たのか。北朝鮮の国内に韓国のスパイがいるのかも知れないが、この情報を公開して韓国はいったい何を得ようとしているのだろう。

 韓国国防省は「北朝鮮の蛮行を強く糾弾する」(時事通信)と非難しているものの、それで何をどうするという話は出ていない。そもそもいまの北寄り政権に何ができるとも思えない。本当に韓国国民が北朝鮮によって殺されたのなら、普通に考えれば戦争再開の端緒となってもおかしくはない。だがおそらくそうはならないだろう。ならないのだろうが、それならば何故国防省はこの情報を公開したのか。証拠もないのに。

 もしかしたら韓国大統領府と国防省の間に軋轢があるのかも知れない。ただしその軋轢が表面化して喜ぶのは北朝鮮である。国防省が率先してそんな情報を公開するだろうか。情報がメディアに嗅ぎつけられたので先に公開したという事も考えられるものの、いまいちメリットが不明。死体が見つかっているのならともかく、そうではないのなら、今回の発表には北朝鮮の国内に情報提供者が存在している事を明らかにする以上の意味合いはない。これもまた北朝鮮が喜ぶだけである。

 死体なき殺人事件を国の規模で起こす意味は何だろう。しかもその被害者が住んでいる国が、相手側を非難すると見せかけて、実質アシストしているのは何故だろう。不可解である。この事件には不可解な点が多すぎる。何か裏があるのではないだろうかと虫けらのミステリー脳がささやいている。まあ、こういうのはたいてい外れるのだが。


 日本では先般、安倍氏から管氏へと首相が交替した。同じ自民党内とは言え、権力の移譲がスムーズに行われたのは喜ばしいと言えるだろう。海外には権力の移譲にからんで深刻な分断や対立が起こる国もあるのだから。

 アフリカのジンバブエでは前任のムガベ大統領からいまのムナンガグワ大統領に移行するために、軍の事実上のクーデターを経なければならなかった。東欧のベラルーシでは先般の大統領選挙に不法行為があったとして、多くの国民がルカシェンコ大統領の退陣を求めている。日本の政権に問題がないわけではないのだろうが、これらの国と比べれば非常に恵まれているのは間違いない。

 さて、それでは自由と民主主義の中心地、アメリカ合衆国はどうだろう。23日、トランプ大統領はホワイトハウスでの会見において、次の大統領選挙で敗北した場合、バイデン氏に平和的な権力の移譲を約束するかと記者に問われて、

「何が起きるか、見てみなければならないだろう」(AFP)

「私は前々から郵便投票に非常に強く抗議している。郵便投票は大惨事だ」

「郵便投票はやめろ。そうすればとても、とても平和的な、いや、正直に言って移譲はない。政権は続行するだろう」(以上BBC)

 などと述べた。この会見では最後まで平和的な権力の移譲を約束しなかった模様。これを受けてバイデン氏は記者団に対し、

「私たちは一体どこの国にいるんだ?」

「トランプ氏の発言は全く筋が通っていない。何と言えばいいか分からない」(以上AFP)

 と述べ、野党民主党のペロシ下院議長もTwitterに、

「北朝鮮やトルコ、ロシアにいるのではない」(AFP)

 と投稿した。また与党共和党内の反トランプ勢力の筆頭で、2012年の大統領候補だったミット・ロムニー議員も、

「想像を絶することで、受け入れられない」

「民主主義の基本は、平和的な権力移譲だ。それがなければ、ベラルーシになる」(以上AFP)

 とTwitterに書き込んでいる。

 まあ、いかなトランプ大統領と言えど、選挙で負けたからといってホワイトハウスに立てこもったりはさすがにしないと思うのだが、キャラ的に何かしでかしそうなイメージではあるのだよな。もしかしたらその辺を理解して、イメージ通りの言動を心がけているだけなのかも知れない。

 だが実際のところどうなのだろうか。これを発端としてアメリカで内乱が起こるとまでは思っていないが、トランプ氏が負ければともかく、もし勝った場合に果たしてどうなる。反トランプ陣営は「不正選挙だ」と主張したりしないだろうか。次の大統領選挙は誰が勝ってもアメリカ国内が真っ二つに割れてしまうのではと心配になるところ。


 ロシアの反体制活動家で、神経剤ノビチョクを盛られてドイツの病院に入院していたナワリヌイ氏が回復し、22日に退院した。治療はまだ継続中だという事だが、医師らは完全回復が見込めると話しているそうだ。今後はいずれロシアに戻る計画であるという。

 これを受けてロシアの報道官は23日、ナワリヌイ氏について「他のロシア市民と同じくいつでも自由にモスクワに戻る事ができる」と述べている。そりゃまあ戻る事は可能なんだろう。命の保証はされないのだろうが。

 安全なところから眺めているだけの日本人が、迂闊に「頑張れ」などとは言えないのだけれど、こっそり応援している。ロシアにもいつか明るい日が差しますように。


 本日はこんなところで。大雨がザンザカ降ってるところを買い物に行って来た。これで2、3日は大丈夫だろう。次の買い物はネットスーパーでも問題ないしな。慌てる必要はない。

 昨日は200文字ほどしか書けていないが、まあ想定内である。またちょっとずつ頑張って行こう。

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