第279話 2020/7/19 火災とか

 本日は9時起き。夜中に目覚める事もなく。晴天であるし、久々に爽快な朝と言える。だが朝から暑い。とりあえず窓を開けて扇風機を回しているが、早々に冷房を入れねばならんかも知れない。まあ、もう7月も後半だしな。真夏だ。仕方ないと諦めるしかない。

 長く雨が続いて日照不足になったのだろうか、ミニトマトの葉が黄変している。今回の雨では日本各地の農家が被害を受けたろうし、また野菜や果物の値段が高騰するのではないか。頭の痛い事である。


「なんと大きな平城京!」平城京遷都って、いまでも710年と教わるのだろうか。鎌倉幕府あたりは1192年ではないとされているらしいしな。時代が変われば歴史も変わるのだ。

 さて平城京にはまったく関係がないのだが、フランス西部にはナントという都市がある。もちろん水鳥拳も紅鶴拳も関係ない。ここにはサンピエールサンポール大聖堂と呼ばれるキリスト教の建築物がある。1434年に建築が始まり1891年に完成したというからまあ歴史のある建物だ。ガウディのサグラダファミリアもそうだが、キリスト教徒はこういう時間のかかる建築が好きなのかも知れない。

 そのサンピエールサンポール大聖堂で18日、火災が発生した。フランスの大聖堂で火災と言えば、ノートルダム大聖堂の火災が先年あったが、あれは工事用の電気配線からの出火という説が濃厚である。しかしサンピエールサンポール大聖堂では工事など行われていない。ナントの検察当局者はAFPの取材に対し、こう述べている。

「放火の疑いで捜査が開始されたが、今のところ結論には達していない。捜査で行うべきことは多く、新たな要素が出てくる可能性があるからだ」

「われわれが火災の発生現場に到着した際、3か所で別個に火災が発生していた。これは常識的な疑問だ。われわれは捜査を開始した」

 放火の可能性は否定できないが、まだ何とも言えないといったところか。もし仮に放火であった場合、犯人の動機は何なのだろうな。キリスト教徒以外によるキリスト教に対する敵愾心といった事なら理解しやすいが、キリスト教徒による犯行が現段階で否定できる訳ではない。日本の金閣寺炎上事件のように闇の深い話の可能性だってあるだろう。

 幸い火災は2時間という比較的短時間で消し止められ、17世紀のパイプオルガンや貴重なステンドグラスなどが消失したとの事だが、ノートルダム大聖堂ほどの酷い状態にはなっていない模様。この辺はまあ仏教的価値観であるが、「諸行無常」と諦めるしかあるまい。

 とは言えノートルダムに続く大聖堂の火災はフランス政府にも衝撃を与えたようで、ついこないだ新内閣を発足させたばかりのカステックス首相やダルマナン内相が現地入りするようである。放火なら仕方ない面もあるが、万が一失火であった場合、キリスト教徒から政府への突き上げもあるだろうし、黙って見てもいられないのだろう。

 何にせよ美しい文化的建築物は、宗教を超えた人類全体の財産である。末永く維持される事を期待する。もちろん時代が移り変われば、そんな人の思いも変わってしまうものなのかも知れないけれど。


「POLICE」とだけ書かれた所属不明の迷彩服の男たちが、突然人を拘束し、車に乗せて連れ去る。映画の1シーンのようだが現実である。それも政情不安定な途上国の光景ではない。まあいま政情は不安定であるものの、それでも先進国オブ先進国、アメリカでの話だ。

 オレゴン州ポートランドではBLMの抗議デモが続いているが、このデモの参加者が、突然連れ去られる事案が続発しているらしい。といっても殺されたりはしないのだが、連邦地裁の留置場に連れて行かれるのだそうな。つまり迷彩服の男たちは連邦の職員であるようだ。

 地元メディアの報道によれば、これは国土安全保障省(DHS)に属する税関・国境警備局(CBP)の職員で構成される「Protecting American Communities Task Force(アメリカの地域社会を守るタスクフォース)」(PACT)の活動であるという。

 トランプ大統領は13日の会見でこう述べている。

「ポートランドは完全に制御不能だったが、連邦職員が現地入りして、おかげで大勢が刑務所に入ったはずだ」

「だいたい鎮圧した。また始まったら、またあっさり鎮圧する」(以上BBC)

 16日に現地入りしたチャド・ウルフ国土安全保障長官も、

「暴徒が勢いづき、毎日のように騒乱を激化させている」

「ポートランドの街は47日間も連続して、(暴徒に)捕らわれている状態だ」

「暴力的なアナキストたちは毎晩、連邦裁判所の庁舎を含め、建物や器物を破壊し、汚し、警備にあたる勇敢な法執行職員たちを攻撃している」(以上BBC)

 と、行為の正当性を主張した。

 分断されたアメリカを象徴するような出来事ではある。BLMに同情的、あるいは同調的な人々は連邦政府を非難するのだろうし、そうでない人々は快哉を叫ぶのではないか。秋の大統領選挙を巡って、今後こういったわかりやすい動きはどんどん表面化するのだろう。自由主義国家の代表たるアメリカには安定していてもらいたいのだが、現状では難しい。さて、どんなところに落ち着くのだろうか。


 東京で、神奈川で、埼玉で、そして大阪や兵庫で、新型コロナの感染が拡大している。地方自治体としては、もはや手の打ちようがない状態ではないか。いくらでも休業補償ができるような潤沢な予算があれば別だが、現状は手詰まりだ。政府はもう無理なら無理と言うべきかも知れない。その上で国民に頭を下げて協力を要請すれば、日本人の大半は従うように思う。「政府が泣き落としかよ」という声もあるだろうが、何もしなければ被害が拡大するだけである。

 もちろん、「もう打つ手がないんだからしょうがない」と開き直るというやり方もある。これはこれで結構効果的なのではないか。まあ政権は倒れるだろうけど。


 今回の記録的な大雨で大きな被害を受けた熊本県だが、その被害の大半はハザードマップにおける高リスク地域で起こっていたとNHKが報じている。つまりは「だからハザードマップをよく見ろ」という内容なのだが、ハザードマップの高リスク地域に住宅などの新規着工を認めている行政の責任を問う声はない。そこまでやって報道ではないのか。

 大きな天災は今後も続くだろう。もうこれからは危険な地域に人を住まわせない施策が必要とされるはずだ。そういう社会的な動きをリードするような報道をしてみようとは思わないものなのだろうか、日本の「ジャーナリスト」は。まあ、いろんなしがらみがあって難しいのかも知れないけどな。


 本日はこんなところで。比較的体調が良いので、比較的スラスラ書けたな。体調が悪いときは悪いなりに、相応の文章が書ければ良いのだけれど。

 昨日は『魔獣奉賛士』を1000文字ちょっと、そして新作が1500文字ほど書けた。新作はある程度書きためてから公開しようと思っている。とは言え軽い話だから、あんまり文字数モリモリで公開してもな。1話2000~3000文字くらいかなあ。まあ、ある程度の量を書いてから考えるか。

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