第268話 2020/7/8 大局的とか

 本日は4時半起き。とんでもない風雨の音で目が覚めた。まさに台風並みといって何の過言もないレベル。雷まで鳴るし、「ああ、こら停電来るかな」と覚悟したのだが、幸い停電はなかった。屋根瓦も飛ばなかったようだが、これから毎年、梅雨の時期はこうなるのだろうか。台風だけでも迷惑だというのに。

 などと思っていたら、いつの間にか二度寝していた。気付いたら10時過ぎ。まあ仕方ない。今日は何も用事はないしな。


 実用日本語表現辞典によれば、「大局的」とは「物事の全体を見渡すさま、部分部分ではなく全局面を概括的に俯瞰して状況や動きを捉える様子を意味する語。巨視的などとも言う」とのこと。まあザックリ言えば「神様視点」と言っても良いのかも知れない。

 傾向として、政治家や経営者が好む言葉である。「大局的判断」などという言い回しをよく聞く。しかし言うほど大局的に判断できてるか? と思わせられる場面もたびたびある。そもそも大局的とはどのレベルで大局的なのだ。どの程度の高さから俯瞰すれば大局的と言えるのだろう。

 町内の問題を解決するときに「大局的判断に基づいて」などと言えば、明らかに不相応である。やはり最低でも他の権力との折衝が必要になる都道府県レベル以上でなくては「大局的」とは呼べない気がする。普通に考えれば国家レベルか。

 とは言え、いまは地球の裏側とリアルタイムで情報が行き来する時代である。隣接する国家間のローカルな問題が大局的と呼べるかどうかは諸説あろう。

 自民党は7日に開催された政調審議会で、香港国家安全維持法に対する非難決議を了承した。この中には習近平国家主席の国賓としての来日に対し、「党外交部会・外交調査会として中止を要請せざるを得ない」との文面がある模様。ちなみにこの部分、原案では「中止を要請する」となっていたのだが、これに二階幹事長らの勢力が激しく反発したために、この文面に落ち着いたらしい。何の意味があるのだ。まったく無駄な労力ではないか。

 決議の方向性としては間違っていない。曲がりなりにも自由主義陣営の一角である日本の与党として、中国の香港に対するやり方を容認しないのは当然と言えるし、この状態で国家主席を国賓として来日要請するなど、土下座外交丸出しである。政府にクギを刺しておく必要はある。

 ただ、それを良しとしない勢力も政権与党内には居る。前述の二階氏の勢力もそうだし、そもそも与党は自民党だけではないのだ。

 7日、公明党の山口代表はこう述べた。

「歴史的、大局的な観点で(来日を)推進していくべきだ」(産経新聞)

 この場合の歴史的、大局的観点とは、どのレベルなのだろうな。こう言っては何だが、所詮日中関係というレベルだろう。しかしいま日本に求められるのは、そのレベルだろうか。もっとより全世界的、全人類的な歴史的・大局的観点が求められているのではないか。

 香港の自由と権利が奪われるのは人類的な悲劇である。それを前に、日中関係というローカルな問題だけに目を向けて動けと政府に働きかけるなど、ましてそれを「大局的観点」などと言ってのける神経が理解できない。有り体に言えばレベルが低い。まあ公党の代表を務めるくらいだから優秀な人物なのだろうとは思うが、目端も利かないし志も低い。国家を運営するのは荷が重いのではないか。

 公明党の支持母体である創価学会は日本有数の信者数を誇る大宗教団体である。人材も豊富だろう。そろそろ公明党の指導部を総入れ替えしてはどうだろうかと思う次第。


 6日、アメリカのトランプ政権は世界保健機関(WHO)に対し、正式に脱退を通知した。ただし、こういう類いは往々にしてそうなのだが、通知した翌日に脱退とはならない。脱退が正式に決まるのは1年後である。もし秋の選挙でトランプ氏が敗北し、バイデン氏が新大統領となった場合、脱退を撤回する可能性は低くない。事実バイデン氏はTwitterで「米国が国際公衆衛生の強化に関わることで米国人はより安全になる」(時事通信)と述べている。

 とは言え、いまのWHOが中国に牛耳られているのは事実だろう。それは健全ではない。何らかの改革は求められるべきである。次期アメリカ大統領もその責務からは逃れられまい。WHOのテドロス事務局長としてはバイデン氏に勝利して欲しいのはやまやまだろうが、そうなっても針のむしろである事は変わらないような気がする。


 岐阜県と長野県に出ていた大雨特別警報は、警報へと切り替わった。しかし岐阜県の下呂市を流れる飛騨川が氾濫している。長野県では上高地に向かう道路で土砂崩れが3箇所発生し、観光客40~50人が取り残されている模様。まだ危険は去っていない。

 幸い大雨の被害は出ていない大阪府ではあるが、柏原市役所の新庁舎の工事現場で足場が倒壊し、JR大和路線の線路に覆い被さってしまった。今朝方の強風によるものらしい。まあ本当に凄い風だったからな。怪我人が出なかったのは幸運であった。

 大雨の峠は越えたのかも知れないが、まだ天気は好転しない。九州でも中部でも、もうしばらく災害発生の危険は続くだろう。とにかく被害が小さい事を祈るばかり。


 本日はこんなところで。気温はそれほど高くないが、湿度が異様なのでエアコンを入れざるを得ない。電気代が怖い。

 昨日は1500文字ほど書けた。今日も何とか頑張りたい。そろそろ本を読まないといかん気がするのだが、なかなかそんな気分になれない。もう少しかかるか。







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